2015/06/11 のログ
ご案内:「異邦人街大通り/商店街」にシャーロットさんが現れました。
シャーロット > 「相変わらず売れないね、君らは本当。……私のせい?」
自分専用なりつつある店の前に設えた椅子とテーブルで白磁の鉢植えを指で突く

「お空はこんなに青くて雲ひとつもないのに私の心は曇り空ねー。」
剥れた表情のまま空を見上げる

シャーロット > 「青といえば、そういえば最近海見に行ってないなー。……よっし!」

店の脇の路地に入り、そこからスクーターを引っ張ってくる。

「広い海を眺めて癒やされよう!最近の失敗を忘れてリスタートだ!行くぞ、マイフット!」

勢い良くスクーターにまたがり、鍵を差しこみセルを回す。

きゅるるる

一瞬ライトが付き、そのまま沈黙する。

シャーロット > しばらくスクーターに跨ったまま空を見上げ、嘆息。
メリーさんの羊を口笛で吹きながら何事もなかったようにスクーターを元の場所へ戻し、席に戻る。

シャーロット > 「……物々交換でスクーターの修理してくれるお店ってあったかなー、この辺。」
恨めしげにスクーターを戻した路地を眺め、マグカップにインスタントコーヒーの粉を放り込む

「美味しい珈琲も飲みたいなー、でも、カフェ混んでるし高いんだよなー。」
脱力するように椅子にもたれかかり、再度空へ向かって嘆息。

「もー、やーんなっちゃう。」

ご案内:「異邦人街大通り/商店街」からシャーロットさんが去りました。
ご案内:「異邦人街大通り/商店街」にエカチェリーナさんが現れました。
ご案内:「異邦人街大通り/商店街」に夕霧さんが現れました。
エカチェリーナ > なんとはなしに、彼女の足はここに向いていた。

特に誰かと会うわけではなく、別に買いたいものがあるわけでもない。
というか、一度として必要に迫られてここへ来たことはなかったが、彼女は度々ここへ来ていた。
買い物ならばほぼすべて学生街の商店街でまかなえる。
むしろここで売ってるものの半分以上は彼女にとって何に使う物なのかすらわからなかった。
それでも彼女は手持ち無沙汰になるとここに来て店の軒先を冷やかし半分にのぞく。

要するに、彼女はこのやや雑然とした異邦人街の雰囲気そのものが好きなのだった。

夕霧 > まず第一印象は趣が違う、そう感じながらゆっくりと歩く。
見回り半分、ウィンドウショッピング半分、そんな感じである。
特に何も無いだろうが、それでもゆっくり、一応一つずつ店を見、大通りから外れた路地をちら、と見、進んでいく。
しかし、普段使う商店街と全く違う世界で。
ふと、目につく同じ学園の生徒。
というのもかなり長身であり、自身でも長身だと思ってはいるが、同じぐらいの背、だろうか。
同じように店を見ては次に行ったりしている。
少し興味が湧く。
「……」
何とは無し、腕章を外し、彼女へと近づいていく。
「こんにちわぁ」
独特のイントネーションで、柔和な笑顔でエカチェリーナへと話しかける。

エカチェリーナ > 突然かけられた声にややうろたえながら見やると、そこにいたのは黒髪の長身の女学生だった。
ふちなしの眼鏡がよく似合い、次に驚くのが彼女と同じぐらいの長身だ、ということである。
そこまでぼんやり考えたせいで間が開いてしまったが、とにかく返事をしなければ。

「え、ええこんにちは。ええっと、あの、あなたも学生? ってそれはそうよね、同じ制服だものね。」

思案がまとまらず当たり前のことを言ってしまう。なんだろう、威厳とは違うが独特の雰囲気が感じられる女性だった。

「私は特になにかあるわけじゃないんだけど、ちょっとあちこち冷やかしに……あなたもそうなのかしら?」

夕霧 > 「そんな感じですねぇ」
ゆったりとした口調。
「同じような動きでしたし、ちょっと気になったのでお声、掛けさせていただきました」
ご迷惑でした?と軽く続ける。
近づいてよく見れば、日本人ではないようだ。
髪もよくよく見れば黒に近いが灰色であり、顔付き、何より日本人離れしているスタイル。
と、思わずまじまじと見てしまう。

エカチェリーナ > 「そう、いいわよね、ここ。なんだか自由な感じがして――。」

別に学生街が窮屈というわけではないのだが、ここは人間に最適化された店ばかりではなく妙に大きかったり小さかったりする間口の店がある。
なにやらおとぎの国に来たようで、といえば少々メルヘンだがそれぞれが自分の身の丈にあわせて生きているようなこの街の造りは見ているだけで楽しい。

「いえ、迷惑だなんて。特に理由もなくうろついてるだけだからね、要するに暇なのよ。」

そう答えると、なにやらこちらをじっと見つめる夕霧の姿が気になる。
好奇心からかな、と思うが何やら観察というような、わずかな鋭さがあるような気がした。

「な、なにかしら? ゴミでもついてる?」

バタバタと体をはたいてみせる、一応出かける前に鏡の前でチェックはしたんだけど――。

夕霧 > 言われ、おっと、と言う感じで目を離す。
不躾にまじまじと見過ぎた。
「ああすいません、大丈夫です、ちょっと見とれてしまって」
などと軽く冗談めかして言う。
「それならよろしかったらですけどご一緒に回りません?」
一人で回るよりかは、楽しいだろう。
公安委員とはいえ一生徒である。
そういう息抜きも必要だ。
と何となく言い訳しつつ。

エカチェリーナ > 「そう、なの? 嬉しいけどあなたのほうがよっぽどなんていうか、モデルみたいだわ。」

実際夕霧のスタイルは誰が見てもいいというほど整っていた。長身と相まってさぞや人の目を引くだろう。

「そうね、一人よりは二人で回ったほうがいいわよね、実は私あんまりここに詳しいわけでもないし……」

何度か来ても特にどこかの店の人と知り合ったということもない彼女だった。

「ええっと、それじゃあ、一緒に廻るのに名前も知らないってのも変ね。
私はエカチェリーナ・コロコル。カーチャと呼んでもらえると嬉しいわ、常世学園の二年生よ。よろしくね。」

夕霧 > 「ふふ、ありがとうございます」
褒められて口元に手を当て、ころころと笑う。
「カーチャはんですか、うちは……」
ふと、そこで少しだけ、止まる。
「……うちは夕霧いいます、一応三年なんで先輩にはあたりますねぇ」
この学園に限って飛び級やら何やらもあるので余り意味の無い指針ではあるが。
そういってス、とエスコートをするように手を伸ばす。
「それじゃあ、お言葉に甘えてご一緒よろしゅうお願いします」

エカチェリーナ > 「そう、ユウギリ先輩ね。なるほど先輩か、やっぱり先輩ともなると雰囲気があるわね……。」

そんな事を言いながら差し出された手にちょっとどぎまぎした。これ手を取るべきなの?
取るのよね? よね? と触れてみる。

「こ、こちらこそ。そういえばユウギリ先輩、なんだか独特の話し方よね? それも日本の方言なのかしら?」

さて、どこかいい場所あったかな、と思い返してみながらたずねた。

夕霧 > 「そうですね、うちは京都出身なので」
自然な仕草で触れたカーチャの手を取り、エスコートしながら歩きはじめる。
「そこでの少し古い方言、といえばええですかなあ。実家が少し古い家なんです」
ゆっくりと、している事は変わらない、適当に気になる所に入り、冷やかしては出ていく。

エカチェリーナ > 「ははぁ、なるほどキョウトね。古い家柄って言うと貴族とか? ああいえ、ここならダイミョウとかハタモトなのかしら?」

この国のことは知っているつもりでもやはり歴史となると難しい。キョウトは確かこの国の古い首都だったはずだ。
手をひかれながらなんかこれちょっとは、恥ずかしいような…と思いながら夕霧と一緒に商店の品を見ていく。
やはりここは商店というよりは市場の趣が強く、露店のような構えの店も多い。

夕霧 > 「ふふ、面白いなあカーチャはんは。流石にそこまで古くはないですえ。まあ由緒はある方ではありますけど」
軽く笑う。

ふと、実家を思い出しながら。
由緒はある。
非常に血生臭いと言う一点があるが、わざわざ口に出すものでも無い。

露店は小物やアクセサリー、そんなものが立ち並ぶ。
流石異邦人大通りと言った所か、ゲームから抜け出してきたのかと思うようなアクセサリーも立ち並んでいる。
「こんな装飾、ゲームぐらいでしか見ないと思ってましたわぁ。現実は小説より奇なり、とはよく言ったものですねぇ」

エカチェリーナ > 「お、面白い? 私なんか変なこと言ったかしら……。」

夕霧が手にとった物を見れば、たしかにそれは明らかに異風を感じさせるものだった。
異界というものの存在が知られてからもう結構な時間は経っているはずだが、やはりそれらが自分たちの生活に溶け込んでるとは言いがたい。
自分も夕霧も変化以降の生まれだが、そういった感覚も共通しているようだ。

「そうね、どう使うのかしらこれ……ネックレス? それとも頭に巻くのかしら?」

だけれど、楽しい。答えが想像通りでも意外なものでもそこには不思議と納得できるものが用意されているからだ。