2015/07/18 のログ
ご案内:「異邦人街大通り/商店街」にやなぎさんが現れました。
やなぎ > (やつれた表情の男がふらふらとここへ歩いてきた。
歓楽区から落第街、そして知らぬ間に異邦人街へと徒歩で歩いてきたのだ。

「ここは……さっきの場所より治安がよさそうだな」

(どこかに地図は売ってないだろうかと、商店街を見渡す。
しかし入る勇気はまだなかった。

やなぎ > (また見知らぬ土地へ来たために、まずはどういう所か知りたかった。故に、まずは探索から入ることに決めた。

ポケットから方位磁石を取り出して手のヒラにおく。

「また迷ったら嫌だな」

(道行く人々を眺めつつ、ゆっくりと歩き出した

ご案内:「異邦人街大通り/商店街」にメグミさんが現れました。
やなぎ > 「(それにしても不思議な場所だ)」

(散歩しているうちに、ここは様々な文化の集合体なのだと思った。それと同時に不安も感じた。
自分にとって、この土地は全てが真新しい。
そこに一人で迷い込んでいるのだ。

「地図……」

(唯一の物を無くしてからはずっとこうだ。

メグミ >  おっとりとした女性が紙袋を抱え、やなぎの向かい側から歩いている。
 ……うっかり足をもつれらせてしまったのだろう、その場で転んで、紙袋の中身――
 ――林檎などの果物や野菜、フランスパンをぶちまけた。

「あっ……」

やなぎ > 「…あ。」

(その光景が目に飛び込んだ。やなぎは駆け寄り、
転がっている食物を拾い始める。

「の…大丈夫ですか?」

(おずおずと声をかけてみる。

メグミ > 「いたた……ええ、大丈夫です。」

 ゆらりと起き上がってぺこりと頭を下げる。
 拾った食物を入れやすい様、紙袋の口を広げた。

「ありがとうございます。お兄さん。とても、助かりました。」

やなぎ > (広げられた袋に丁寧に入れつつ、すばやい動きで散らばった物を回収していく。

「いえいえこれくらい。お怪我はありませんか?」

(そう言って笑いかけた。

メグミ > 「ええ。大丈夫です。
 しかし、これはお礼をしなければなりませんね……」

 手伝って貰ったのだから何かお礼をしよう。
 一人でそう結論づけて、唇にまげた人差し指を当て、うーんと思案する素振り。

 そんな思考の中、ふと、別の思考が脳裏によぎる。
 
「お兄さんは、どちらから?」

やなぎ > 「い、いえそんな、お礼だなんて」

(焦ったように返しつつも、内心ほっとしていた。
優しそうな方だなと思ったのだ。

「ええと…別世界と言えばいいでしょうか、最近ここへ来たのです。」

(もしかしたら何か情報を教えてくれるのではないかと、淡い期待をしながら。

メグミ > 「そうですか……」

 遠慮されれば、ちょっと残念そうにしつつも引き下がる。
 異世界から来たばかり。そう聞けば、真面目そうに声を返し。
 

「となると、慣れない土地で色々と大変でしょう。
 お困り事は、ございませんか?」

やなぎ > 「は、はい!道がっ!全然わからなくて!」
(待ってました!と言わんばかりに目を輝かせ、声を張り上げる。
しかしすぐに素に戻れば恥ずかしさで目をふせた。

「……道がほんとに分からなくて。連れも見つからないし…。ここはどこなのでしょうか。」

メグミ > 「道がわからない、ですか。確かにこの常世島は広いですから、
 迷うのも無理はありません。それで、ええと。ここは……常世島の、異邦人街ですね。」

 目を伏せたやなぎを見て、それ程までに困っていると判断したのだろう。
 紙袋を抱えたまま、ううんと一つ唸り。
 
「そうですね、確かこの近くに雑貨屋があったと思います。
 そこに地図が売っていると思いますから、買いに行きましょうか。」

やなぎ > 「異邦人街…ですか。」

(聞いたことのない単語に小首を傾げる。
この島の地図を見ていたくせにろくに覚えていなかった。

地図が雑貨屋にあると聞いて、顔をあげて再び目を煌めかせる。
「はいっ!お時間があればで結構ですので、案内をお願いできますか。」

メグミ > 「では、参りましょう」

 やなぎを導く様に、先導して歩く。
 程なくすれば、小さな雑貨屋が見えるだろうか。

「着きました。異邦人街だと、ここを良く使います。」

 流石は異邦人街なのだろう。
 何処か幻想的――それこそ中世のような、あるいは異世界そのものを思わせる造りの雑貨屋へと辿り着く。
 電子ゲームを嗜む人物ならば、RPGの雑貨屋みたいだ、と、評すだろう。
 店主は大柄の獣人。鬣が立派だ。

やなぎ > (彼女の示す先には小さな店。しかし外見からしてどうも雑貨屋だとは思えなかった。

「こ、ここがですか…?」

(目に映るは真新しさを越した夢のような光景。
やなぎは訝しげな顔をしながら店へはいっていけば、目に飛び込んでくる獣。
「うわああ!?」
(おもわず悲鳴をあげた。

メグミ > 「怖がらなくても大丈夫ですよ。お兄さん。」

 メグミも目を細めて笑い、獣人の店主は豪快に笑う。
 適当に見て寛いで行くといい、のようなニュアンスの言葉を発せば、
 カウンター(レジ)の前で何かの帳簿作業を始めた。
 機械ではなく、紙と筆によるものだ。

 店内を見て回れば、品揃えは悪くない。
 美味しそうなお菓子から、趣のある家具や食器、
 雑誌や新聞を販売するコーナーもあり、そこでは異世界ではなく、この世界の漫画や新聞が売られている。
 地図も、この一角に売っている様だ。

「ゆっくりと、見てまいりましょう。」

やなぎ > (この世界では獣が店を経営しているのか。
「は、あ、ええ、すみません。見させて頂きます…。」
(店主と彼女に対して低姿勢になりながら幾度か頭をさげた。
その後は何か見つけるたびに顔をほころばせ、興味深そうに店内を見回る。

途中で菓子を見つければ、
ああそうだ、'あの方'へお詫びとして買っていこう、と思い手にとった。

「すごいなぁ、全部ほしい」

などと声を漏らしつつ、書物コーナーをあさって地図を見つけだす。

メグミ > 「ふふふ、お気に召した様で何よりです。」

 メグミ自身もお菓子などを買い足しつつ、店内を見て回っている。
 途中、店主と他愛もないやりとりを交わしたりもしている。
 お気に入りのお菓子が入荷されていたこともあり、気分は上がる。

「~♪」

やなぎ > (菓子を1つ、地図を2枚片手に持って、メグミの近くまで歩いてくる。
「あの、どうもありがとうございました。それでひとつお聞きしたいことがあるのですが…。」
(遠慮気味にそういった。

メグミ > 「……なんでしょう?」

 買い物を終え、外に出たのだろうか。
 お聞きしたいこと、と、尋ねられると小首を傾げる。

やなぎ > 「あなたは学園の生徒ですか?」
(やなぎも会計をすませた商品をポケットにしまったりしながら言葉を続ける。
「もしそうなら、新しく入った先生…とか知りませんかね。」
(地図はそれぞれ別の場所にしまった。

メグミ > 「ああ……そうです。常世学園の生徒なんですけど、その……
 ……療養から復帰したばかりで、最近の学園のこと花にも知らなくて……あっ」

 ごめんなさい、と頭を下げた所で、ふと何かに気付く。
 そう言えば、名前を名乗っていない。

「そう言えば自己紹介がまだでした。……私、メグミと申します。これから、宜しくお願いしますね。」

やなぎ > 「そうでしたか、いえ、こちらこそすみません。」
(軍帽を取り、こちらもつられるようにして頭を下げる。
相手の名乗りには、もう一度今度は丁寧にお辞儀をした。
「わたしはやなぎと言います。こちらこそ宜しくお願いします、メグミさん。いろいろと助かりました。」

メグミ > 「やなぎさんですね。ふふ、お似合いで、良い名前だと思います。」

 くす、と笑ってから再度お次期を返し。

「いえいえ、これでも風紀委員ですから。
 ……それでは、私はこれで行きますね。また会いましょう、やなぎさん。」

最後に一つ微笑みを向けて、その場を立ち去った。

ご案内:「異邦人街大通り/商店街」からメグミさんが去りました。
やなぎ > 「お、おにあい…」

(意外そうな顔をして、頬をかく。

「はい、またどこかで。お気をつけて!」

(笑みを返しつつ、メグミを見送れば、先ほど購入した地図を広げておかしな方向へと歩き出した…

ご案内:「異邦人街大通り/商店街」にやなぎさんが現れました。
ご案内:「異邦人街大通り/商店街」からやなぎさんが去りました。