2016/01/17 のログ
ご案内:「異邦人街商店街/露店」に真乃 真さんが現れました。
真乃 真 > 異邦人街のとある一角、異国の市場を思わせる雰囲気が漂う場所。
その場所の一角で真乃真は今日の晩は何を作ろうかを決めあぐねていた。
その買い物袋を持った右手には何かひっかき傷の跡(おそらく猫などによるもの)とそれを隠しきれてない絆創膏が貼られている。
最近は少しずつ異邦野菜も普通のスーパーで流通するようになってきたがそれでもここでしか売られていない食材も多くある。
今日は何か面白そうな食材があればそれをメインにした料理を何か作ろうと考えてここに来たのだった。

「何か面白そうなものは無いかなー?」

色々見て回るけれども一度食べたことがあるものばかりだった。

(うーん、ナスモドキとノヘナエの炒め物にしようかな?家にまだひき肉はあったっけ?)

そんな無難なチョイスで済ませようとした目にとある店が入ってきた。
全身が長い布で覆われていて目の部分だけを切り取った衣服に身を包んだ店主が営む店。
店先には干からびた植物の根のようなものが並べてある。野菜だろうか?或いは薬の材料なのかもしれない。
そう思いながら並べられた植物を見ていると店の店主と目があってしまった。

ご案内:「異邦人街商店街/露店」に蔵田 怡与さんが現れました。
蔵田 怡与 > (露店に置かれたどことなく手作り感あるベンチにちんまりと座り、抱えた串焼きの束を片っ端から平らげている一人の女生徒。)
(もぐもぐ…と口を動かしていると、見知った男子生徒を発見した。)

「んむ………。真乃さん…だ」

(もぐもぐ、と口を動かしながら、買い物している様子を眺めている。)

真乃 真 > 「ねえそこの君これは何なんだい?食べ物かな?」

大量に並べられたその干からびた植物の根のようなものを指さして言った。
普通に植物を乾燥させただけではこうはならないだろうというカサカサ感。
特殊な方法を用いたかあるいは魔法や異能、専用の道具を使ったのかもしれない。

『ククク…お目が高いですねぇお客さん…これは私の生まれたところでは一般的な野菜でねぇ…皆砂漠ダイコンって呼んでましたよぉ…。』

確かによく見れば大根によく似た形をしているしこの乾き具合も砂漠って感じだっ!
だが、異邦人街のこの辺りには少なくない頻度で通っている真乃真であっても初めて見る野菜であった。
そもそも、この店も初めて見た店だったのだが…比較的人通りがある場所だったので逆に見落としたのかもしれない。

「砂漠ダイコンだって!?初めて聞いた名前だ…まさか僕が知らない野菜があるだなんてっ!」

特に野菜に詳しい訳ではないけれどもテンション高く返した。
下手したらスーパーで売ってる野菜も怪しいぐらいだ。

『ククク…それはそうでしょうねぇ。なんせコレの販売認可が下りたのは昨日のことなんですから!』

衝撃の事実が知らされる。

「まさか、あの変な部分が厳しい事で有名な生活委員の販売認可を獲得しているだなんて!つまり、この砂漠ダイコンは危険な成分が含まれておらず、安全、安心、無毒が保証されているという事じゃないか!!」

思わず唾を飲み込んだ。
ちらちらと周囲から視線を感じるが知り合いがいることにはいまだ気が付かない。

蔵田 怡与 > (もぐもぐ、と口を動かしつつ、屋台の店主と友人のやり取りを聞く。)

「……砂漠ダイコン?」

(どうにも胡散臭い商品名、そして屋台の上をゆっくり飛ばせている艦載機からの情報を見る限り)

「…ただのしなびたダイコンに見える。食べたらきっとお腹を壊す」

(そう判断した。販売許可が下りたのは昨日、などと謡っているが、ただのダイコンなのであれば許可はずっと前に出ているのだろう…)

「どうしようかなぁ… 本当に新種のダイコンだったら、真乃さんに迷惑がかかるかなぁ…」

(などと思いながらも、串焼きを抱えたまま立ち上がり、傍に歩み寄る。)

「それ本物? 味見したいんだけど」

(ぼそりと店主に話しかけた。)

真乃 真 > おそらくこの世界での栽培方法を確立したばかりのその野菜

「ど、どんな味なんだいその砂漠ダイコンは!」

そもそもこの露店で売る分には販売認可は必要ないのだ島外にむけて販売する際に必要となるものである。
販売許可と認可は違うかったり違わなかったりするらしい!良く知らないけど!

『ククク、いいでしょうそちらのお嬢さんもどうぞ。』

そう言うとアルコールを自らの手にすり込んで消毒すると男と少女に一本ずつ渡す。
衛生管理意識の高さが見える。

「おっと、蔵田ちゃんじゃないか!君もこの砂漠ダイコンが気になるのかい?全くー蔵田ちゃんは食いしん坊だなー!!」

とても素面とは思えない高いテンションで話しかける。
普段と呼び方まで違っているレベル。
初めの野菜を見た高揚感からだった!

「あ、ありがとう。それではいただきます!」

受け取った砂漠ダイコンを口に運ぶと口の中に広がったのは味のついていないラスクのような食感。
サクサクしてる、野菜というよりはお菓子にちかいかもしれない。
これに砂糖とかまぶしたらおいしいかもしれない。

『ククク、うちの国ではこれにハチミツたっぷりを付けたものが定番のおやつだったさ。』

それはとてもおいしそうだ。

蔵田 怡与 > (食いしん坊、という言葉に、ふむ、と抱えた串焼きの束を見下ろすと)

「食いしん坊…は、当たり。 いただきます」

(ダイコンを受け取り、代金を二人分…初めての野菜にテンションが上がっている友人の分もこっそり渡し…躊躇せずかじりつく。)
(サクサクした食感が新しい)

「む…… 美味しい」

(しなびた怪しげな見た目とは裏腹に、カビの味も腐敗臭もしない。)

「(変な事言わなくてよかった。…危うく騒ぎになるとこだった)」

(もそもそとダイコンをかじり、合間に串焼きもかじる。)

真乃 真 > 「見たことない野菜だからね食べたくなるのは仕方ないよ。お菓子みたいでおいしいよね。クルトンの代わりにサラダに入れたりもできるかな?」

食いしん坊って言ったことへのフォローを入れる。
調理法を考えながらサクサクかじる。うん、この食感が楽しい。

『ククク、味見は当然の権利だ今日ここに店を出しているのはむしろこれを実食してもらうことが目的ですらある。』

そう言って少女が出したお金を断る店主。

『そして、君たちはまだこのダイコンの本当のおいしさを知らないのだ…。あ、あとこれ普通に食べたら意外とお腹に溜まるからそんなにサクサク食べない方がいいぞ…。』

本当のおいしさだって?何か他に適正な調理方があるのだろうか。

「馬鹿な!他にも食べ方があると言うのかい!?」

聞く真を尻目に二人分の紙容器を準備しそこに角切りに切った砂漠ダイコンを入れる店主。
そこにスープ(匂いからして恐らくブイヤベース)を注ぐと一気にダイコンが膨らんだ。
まるでそれが注がれるのをを待っていたかのように!
そして竹串を添えて容器を二人に渡した

「こ、これはまるで朝から準備していたおでんのダイコンのようにダイコンの奥深くまでスープが一気に染み込んでいる!!」

蔵田 怡与 > (断られた代金をポケットにしまいつつ、お菓子みたいでおいしいよね、の言葉にこくこくと頷く。食いしん坊と言われたことは特に気にしていないようだ。事実である。)

「クルトン、さっぱりしそう。大根おろしには、できなさそうだけど、漬物にしたら、どうかな。燻製みたいで…おいしいかも」

(今度やってみよう、と思いながらも、店主の手際をまじまじと眺める。特に気にせずサクサクともらった分を平らげ、スープを注がれて膨らんだダイコンに目を輝かせる。)

「いい匂い。美味しそう」

(頭を下げて容器を受け取ると、熱も気にせずにスープをすすった。温もりが体の内側まで染み通る…)

「…… いい。」

(次いでダイコンも頬張る。美味しい。あっという間に平らげる。)

真乃 真 > 「漬物か。悪くないかもしれないね!砂漠沢庵!」

少し濃い目に味が染み込んでご飯のおかずにぴったりだと思う。
そのたくわんをお茶漬けにしてもいいかもしれない。

『ククク、私の国ではサソリや蛇なんかを使ったスープにこのダイコンを入れていた。この世界では作れないものだがせめて似たスープに入れてみたのだ…。』

店主は懐かしいものを思い出すように言う。
なるほど確かに近いものは出来るのかもしれない。いや出来るのか?実際にサソリとか食べたことないからわからないが。

「本当あったまるねー。うん…。」

スープを飲むと胃の中でダイコンが少し膨らんだ気がする。
けっこうな満腹感だ。食べるけど。

(それにしてもいつもいつも良い食べっぷりだよな…。どこに消えてるんだろう?)

横の少女の惚れ惚れしそうな食べっぷりを見ながら考える。
異能の燃費が悪いと本人は言ってたけど、不思議だな異能。

蔵田 怡与 > 「ん。今日、買って帰って、漬けてみる。あと、燻製も。」

(口の中を飲み込んでから、そう言う。食べ物、食べることに関しては俄然張り切る女生徒であった。)

「サソリ、ヘビ。 ここの辺りに、売ってるのかな。売ってたら、買って帰りたいけど。」

(食べ切った容器を店主に返し、まだ物足りないのか、串焼きを頬張りながらそんなことを言う。)
(さらに店主の店の屋台を眺めると、いくつかの野菜を指さし)

「これとこれとこれと、さっきの砂漠ダイコン、箱でください。住所は…ここ。」

(片手を振ると、今まで上空を飛んでいた艦載機が女生徒の手のひらに降りてくる。)
(艦載機は折り紙に変わり、それを開くと住所が書いてある。)
(どうやら、恒常的に異能を使い続けているらしく、その分のエネルギーを補っているようだ。)

真乃 真 > 「僕も買って帰ろうかな。今日の晩はこれを使った何かにしよう。」

何がいいだろう何か適当にスープ作ってその中に入れよう。

「ペットにする用の蛇とかサソリだったら売ってるペットショップが学生街の方にあるけど…。」

ちらりと店主に視線を送ると向かいの通りの方を指さした。あるらしい。
蔵田さん本気かな凄いな。少し動揺してる。

『ククク承った。ちなみにネットでの通販もやっているのでよろしく頼む…。』

見た目の割にハイテクな露店だった。
それにしてもなるほど確かに常に飛行機を飛ばしておけばもし急に襲われても安心だろう。
それにお腹の減りやすさにも合点が行く。
うんうん、トラブルが起こりやすい異邦人街ではそれぐらいの備えは必要だろうな。

蔵田 怡与 > (こくりと頷き)

「実は…怪しい質の悪いダイコンを、善良な真乃さんに売りつけようとする、悪徳業者かと思っていました。
そんなことはなかったです。ええと……また来ます」

(ちょっと照れ臭そうに言うと、ヘビとサソリの話を店主から詳しく聞いている。)
(ふむ、ふむ、と頷きながらメモを取ると)

「わかりました。今度行ってみます。レシピ再現できたら、店主さんにごちそうします。
ネット通販…… なるほど。パソコンを買ったら、利用します」

(よほど気に入ったようだ。店主の口調や出で立ちが怪しげなところも気に入ったらしい。
店主に出してもらった野菜の箱を、鞄から引っ張り出した組み立て式のカートに積み上げ、紐で縛る)

「いい買い物」

(ほくほくしているようだ)

真乃 真 > 確かに良く見れば怪しい。いや、軽く見ただけで怪しい。

「さ、流石にただの質の悪いダイコンだったら僕は騙されないよ!多分!」

そんなに騙されやすそうに見えるのだろうか?
以前、異邦野菜かと思ったものが知らなかっただけで普通の野菜だった時は驚いた。
だけどその時より成長している!

『ククク、その時はぜひお願いするよ。もうこの世界に来てからずっと食べれてないから楽しみにしてるよ。』

店主は嬉しそうに言った。

「ああ、いい買い物だった。今日はありがとう!また買わせてもらうよ!あっ蔵田さんスープ僕にも飲ませてね!!」

『ククク…そうか、良い買い物だったか…ありがとう。君たちに砂の導きがあらんことを。これは私たちの国の別れの挨拶だ。』

店主は握った右手を前に出して男と少女にそう言った。

蔵田 怡与 > 「……そうかな。真乃さんは、いい人そうだから……」

(思わず声を上げる相手を見ながら、非常に失礼なことを淡々と言う。が、)

「でも、そうだね。さすがに、傷んだダイコンや腐ったダイコンとは、見間違えない、ね。」

(気を取り直して頷く。ちなみに、自分も見た目ではわからないので、とりあえず口に入れて判断する腹積もりだったようだ)

「わかりました。いい買い物の、お礼。
真乃さんにも、おすそ分け、するよ。お礼」

(店主の嬉しそうな(しかしやはりどこか怪しげな)笑い声に頷きつつ、受け合う。ガスを引かなければ…などと考えているが)

「砂の導き… 郷に入っては郷に従え、と、言いますね」

(店主の言葉に頷くと、友人をちらりと見上げ、同じように握った右手を前に出す。彼女なりのお礼の気持ちがこもっているようだ。)