2016/05/30 のログ
ご案内:「異邦人街」に真乃 真さんが現れました。
真乃 真 > 異邦人街の市場では食べ物一つとってみても学生街のそれとは大きく違う。
転移荒野でとれたものや自分の世界のものを再現したもの。
肉、野菜、魚、果物、香辛料、甘味に始まり草や虫、鉱石なんかも食べ物として売っていたりする。

そんな中を歩く男が一人。
その首に巻かれた長いタオルは心の内を示すかのように楽し気に揺れているようにも見える。

「さあ、今日はどんなものが見つかるかな?」

そんな街に来たのは真乃真の人助け以外の趣味である変わった食材探しが目的であった。

真乃 真 > いちいち、店に並んだ食材を覗きながらゆっくりと道を進んでいく。
その中の一軒でサクランボに似た果物を見かける。
色は透き通った赤色で中の種が透けて見える。

「ねえこれってなんて果物なんだい?」

節足動物のようなもっといえばムカデによく似た顔の店主に尋ねる。

『■@■■!!■■!』

「なるほど、可愛い名前だね。これは人間にもこのままで食べれるのかい?」

『!!■!100¥』

どうやら、店主の音声には上手く翻訳が働かないらしく日本語に直らない。
うん、授業でとっていた【異世界言語】が役に立った。

真乃 真 > 100円硬貨を手(足?)渡して果物を3つ受け取る。
3つセットで100円。少し高いような気もするけれども…。

「それじゃあいただきます。…うおっ!」

一口齧る。するとそれはまるで水風船のように裂けて中身が地面に零れた。
真の手には赤く綺麗な皮が残っただけだった。

「びっくりしたー。でも、これ結構いけるな!」

味はさっぱり甘くておいしい。夏場とかに丁度よさそう。

『■□■!!』

なるほど、これは口にいれて奥歯で食べるのが良いらしい。
あと、種と皮も食べられるそうだ。
ムカデ顔の店主にも奥歯はあるのだろうかそんなことを考えながら二つ目を口に放り込む。

真乃 真 > 「うん、うん、いける!いける!」

口の中でパチンと実が弾けてすっきりとした甘さが一気に広がる。
確かに種も食べられる。種は見た目よりも柔らかくて丁度ブドウと同じくらいの固さ。
皮の方も確かに食べれるけど少し硬いのでいらない人は捨てちゃってもいいかもしれない。

「ところでこれはどこ産?転移荒野?」

『■@■@□□@□■!@』

「なるほど、開拓村で作ってるんだね。他にも何か面白いのあるかい!?」

その後しばらくの間、真は市場を見て回るのだった。

ご案内:「異邦人街」から真乃 真さんが去りました。