2017/03/11 のログ
ご案内:「異邦人街」に真乃 真さんが現れました。
■真乃 真 > 異邦人街、奇怪な店が立ち並ぶこの街にあるとある店。
いかにも、異世界感あふれる内装、雑多のものが置かれた店内。
その不規則さがかえって妙な統一感を生み出しているほどだ。
そんな、店に男が一人、白く異様に長いタオルを首に巻いた男だ。
「うーん、困ったなあ、丁度いいのが見つから無いな!」
楕円形の玉虫色の何かが詰まった瓶を棚に戻したりしながらそんな事を呟いた。
ああ、特に魔術の素材とかを探しているわけでは断じてない!
そう、男が探しているのは…
「珍しくて美味しそうなの無いかな…。」
…ホワイトデーに渡すお菓子だ。
■真乃 真 > いやいや、普通のところで普通の物を買えばいいのだろう。
確かに基本的には真もそうする。
義理チョコに対しては普通の店で買った物を返す。
そして、それについては既に買ってある。
だが、これを返す相手は本土に住む妹なのである。
去年と一昨年両方とも異邦人街のお菓子を送ったら今年も当然くれると
期待を込めた文章を一緒に送って来たのだ。
その期待が今!強く真にのしかかる!
「うーん、味が全く想像できない。試食とかできないのかな?」
包み紙に入った鉛色のおそらく何か食べ物のようなどろどろとしたものを揺すりながらそんな事を言う。
店主に聞けば試食とかできるだろうか?
ご案内:「異邦人街」に和元月香さんが現れました。
■真乃 真 > <試食、試食は出来かねますね。お客さん。>
店主が心に直接語り掛けてきた!まあ、この店に限らず異邦人街では良くあることなので気にしない。
ついでに心も読まれてしまうので、言葉を発する必要も無いのだけれどもそれでは伝わった気がしないので
答えて言葉を発する。端からみたら一方的に話しかけているようにしか見えないだろう。
「おっと、試食は無理か。じゃあ、何か女子受けしそうなものは何かないかい?
…ああ、前のアレ以外で。」
<ああ、あれですか。あれは中身の不法投棄が問題になりまして今は紐づけして売ってますからね。>
前にここで買ったドーナツも割と楽しかったが本土に送る関係上もう少し日持ちしそうな方が良い。
<気になるものがありましたら念を送ってください。説明くらいはさせていただきます。>
念などどうやっておくれば良いのか。思ったら分かってくれるのだろうか?
■和元月香 > 常世学園の中でも、様々な異世界文化が混在すると言う___異邦人街。
勿論手掛かりがあれば、と帰り際に立ち寄った月香。
実はあまり期待していなかったが、きょろきょろと好奇心剥き出しで彷徨いていた月香は…。
「…ん?あれ?」
いつの間にか、よく分からない店に迷い込んでしまっていたようだ。
(入り口入ったっけ?)
ん~?と首をかしげながらも店の中へ進んでいく、と。
「あれ?君…歓楽街の……真乃君?何してんの?」
見覚えのある白いマフラー?タオル?を巻いた少年を見掛け、思わず後ろから声を掛ける。
■真乃 真 > 「…なるほど。なるほど。つまり毒だなコレ!!」
一人でなんとなくファンシーな感じがするキノコ方の容器を眺めながら呟いているように傍目からは見えるかもしれない。
しかし、実際は店主の送るテレパシーによって店主と双方向性の会話が成立している!そう!しているのだ!
そんな、店主との頭にビビッとくる脳への会話とは違う鼓膜を揺らす実際の声。
「おっと、和元さんじゃあないか!元気だったかい!?うん!元気そうだね!良かった!!
僕はお菓子を探していたんだよ!ほら、もうすぐホワイトデーだろう?」
手に持っているのがそのキノコ型の容器で無ければもう少し説得力も出よう。
探しているのがこの店で無ければもう少し納得も出来よう。
だが、ここは明らかにホワイトデーのお菓子を探しに来くるような店ではないだろう。
■和元月香 > 何か一心に独り言を呟いていた真乃。
「…はい元気でしたよー。君も元気そうね」
…そこは触れてあげないのが優しさだ、とスルーしてから傍に近寄り、にやにや笑う。
「ふんふんホワイトデーか…。青春してんねぇ…。
…うん、何でここ?」
年寄りくさい事を口走りながら、にこやかに首をかしげる。
曲がりなりにも女子な月香には分かる。
ここはちょっと…選択を間違えたのでは?と。
「…えーっと、本命?」
(ただ真乃君のセンスが無いだけでマジでこの店を選んでんなら…大惨事になりかねんぞ…)
もしもの事をちょっと心配になって、然り気無く相手を探る事も忘れない。
そのキノコはくれぐれも止めとけよ?と笑顔で圧力を掛けながら。
■真乃 真 > 「ああ、元気さ!元気は僕の一番の取柄だよ!」
基本的にいつでも元気である。
全くいつでも!超元気!!
「いや、島外に妹が住んでてさ!何かこの島でしか買えないような珍しい
お菓子を送ってあげようと思ってね!そういうのにこの店はぴったりだろう?」
圧力を受けてかどうかキノコを棚に戻して他の物を探し始める。
次に手に取ったのは透明なフィルムに包まれた黒い板。明らかに食べ物ではなさそうだ。
「そうだ!和元さん女の子はどういうものを貰いたがると思う?
女子としての意見を聞かせてくれよ!僕はどうしてもカッコよさで選びたがるところがあるからね!」
無駄にカッコいいポーズでその黒い板を構えながら尋ねる。
何か、変身する道具みたいに見えなくもない。
■和元月香 > 「へぇ、妹…!ホワイトデーにお返し贈るとはいいお兄さんじゃないか。
…よし分かった。私にも手伝わせて」
妹、の単語を聞いた途端月香の顔色が変わる。ついでに、真乃の好感度もアップした。
なんかちょっと変という認識だったが、基本善人のようだ。
(…でも何かこの店は違う気がする…)
とは思わなくもないが、真乃の言葉に「よし来た任せろ!」と返す。
「…とりあえずそれは駄目です」
(…駄目だ、やっぱりセンスの問題やん…)
だが直後、かっこいい決めポーズを決める真乃の頭に容赦無くチョップを入れるだろう。
「…お菓子じゃなくちゃダメなん?可愛い雑貨とかは?」
商品を手に取って見ながら尋ねてみる。
その手には不気味な手のひらサイズの人形。人の事言えない。
■真乃 真 > 「ああ、ありがとう!助かるよ!
僕一人じゃあ危なかった!」
本当に危なかった。
連絡の返信を既読を付けながらも放っておかれるところだった。
二週間くらい。
「あ痛!駄目かな?ほら、こういうのが意外とおいしかったりするんじゃあないかな?」
もしかしたら、チョコレートとか羊羹みたいな感じかもしれない。
…叩かれたせいで落として角が床に刺さっているけど。
「…女の子の可愛いは良く分からない。
まあ、でも駄目ではないよ!」
<その人形、食べられますよ。>
その時、頭の中に直接話しかけてくる店主の声。
…同じ声が月香の頭の中にも響くかもしれない。
■和元月香 > 「いやこれどう見ても食べれないし、見た目的に女の子にあげるもんじゃありません!!」
刺さったそれをビシィッと指差しながらまるで説教するようにツッコむ。
(…何というか、真乃君はあれか。天然君なのか。
私とした事が振り回されてるぞ…)
疲れたように額に手を当てながらも苦笑する月香の脳内に……突如響く声。
……しかも衝撃の事実発覚。
「…こ、こいつ…脳内に直接…!?食べれんのこれ!?
てか冗談だったんだよ!?」
(テレパシー!?何でもありだな!
まぁ私もできなくはないけど…)
思わずギリギリアウトなフレーズを口走り、真乃に慌てて弁解する月香。
そして、手元の人形を見る。
顔の2分の1を占める大きな真っ赤な瞳。
継ぎはぎだらけの体と顔。
(…意外と本気で可愛いかも…)
やっぱりちょっとズレている。
「…えーっと………。
どんな味するとか聞いていいですかねー?」
…出来なくもないけど、何となく声を上げて聞いてみる。
■真乃 真 > 「難しいな、女の子って…。」
深く刺さったそれを引き抜き元の棚に戻…あっ棚に刺さった。
周りがお菓子コーナーだったのでてっきり食べ物だと思った。
「冗談だったの!?危な!そのままレジに持っていくところだった!」
食べれると聞けばただの人形と思っていた時と少し見る目がかわってく…いや来ないな。
…凄い複雑な感じだ。。
<頭の中身はカスタードクリームの風味に限りなく近づけてあります。目はイクラのような食感と味
身体側は…この世界で言えばいかのしおからが一番近い味でしょうか?>
「あんまりおいしくなさそう!もう少し普通に美味しそうなのは無いのかい!?」
ご案内:「異邦人街」に和元月香さんが現れました。
■和元月香 > 「いや、君のセンスも難しいよ」
呆れたように溜め息を吐く月香。
…刺さったそれはスルー。スルーったらスルーする。
「いや気早すぎだから!」
ちょっと本気で可愛いと思ったりしたが、短略的すぎだと思わずまたチョップを入れようとするだろう。
別に手が出すぎる訳じゃないんだが、何故だろうか?
彼には妙に手が出てしまう月香であった。
「…いくら…。カスタードクリーム…。
…いかの…塩辛…。
……うん、これは駄目だ、真乃君」
そっと人形を受け取って元の棚にしまった月香は真顔で店主に尋ねる。
「もうちょっとこう…美味しい物ありませんかね!出来れば甘いもん!」
そこから、であった。
■真乃 真 > 「痛い!!なかなかいいチョップだ!
まあ、あんまり悩んでもあれだしね!良いものをサッと買うくらいでないと!」
出来ないのが今のこの惨状であるのだけれど。
「ああ、駄目だね!これは!」
<そうですかそれならば、イチオシがありますよ。>
店の中の映像が頭に流れ込んでくる!!
ここから二つ横の棚!!
今いるところと違って普通のお菓子屋さんのような棚である。
クッキーや飴チョコレートなど見慣れたお菓子が並んでいる。
その中の一つがイチオシであるようだ。
早速行って見よう。
「これは『とろけるクッキー』?」
見た目は明らかに普通のクッキーである。
これは試食もおいてあるようだった。
■和元月香 > 「良いもん…?」
そこには疑問符を浮かべて疑わしげに見る月香だったが、
すぐ脳内に再び入り込んできた映像に素直に驚く。
そして真乃についていくように、その場所へ向かった。
それらを眺めながら、ホッとしたように呟く。
「最初から普通にあるんじゃん…」
何故か嫌な予感を覚えた月香だが、真乃が見ているクッキーの試食に目を輝かす。
基本、女の子は甘いものには目が無いのだ。
「わ、美味しそーじゃん。食べてみよ!」
無邪気な笑顔を浮かべた月香は試食を迷い無く取り口に運ぶだろう。