2016/01/24 のログ
■サヤ > 「あれは…木刀だから出来たことですし……えと、でも、ありがとうございます。」
剣を納めれば、またおどおどした気弱な少女に逆戻り。褒め言葉を素直に受け取ることが出来なかった。
「そう、ですね。次は、万全の状態で……。私にはステーシーさんの迷いが何かは、わかりませんけれど、晴れることを祈っています。」
空き地から立ち去る相手の背中を見ながら、左手を見る。
治療もリハビリも終えたはずなのに、まだその手は自分のものではないように感じる。
「次はきっと……ステーシーさんが勝つと思いますよ……。」小さく、力ない声で呟いた。
対照的に、サヤの表情は、憂鬱そうだった。
また祠に向き直り、一礼して木刀を抜く。
休憩もそこそこに、また鍛錬を始めた。
ご案内:「小さな祠」からサヤさんが去りました。