2015/08/24 のログ
ご案内:「歓楽街」にラメエルさんが現れました。
■ラメエル > 今日も今日とて、エグリゴリ第1支部のお使いである。
第一に、迷子になっている人員の早期発見。
第二に、『逸れ』の捜索。
第三に……何かあった気はするが、ラメエルのおつむで考えられることは2つまでで限界であった。
「あ~~~~~あ、はーら減ったなァ
ふつーの飯じゃ全ッ然、ふくれねーし」
ぼけーっと上を見ながら歩いている。そんな様子では当然周囲への注意がおろそかになりがちである……。
ふらふらっと進む方向はだんだん端に寄っていき、やがて鈍い音を立てて電柱に激突した。
「がべッ!?
ってーな、こんなトコに電柱おったてんじゃねーぞコラ」
蹴り足を出そうとして、途中で止まる。
きょろきょろと辺りを見回せば、送電線や配電機器が集中している場所──変電所にやってきていた。
■ラメエル > 警備にあたっていた学生たちの一人に後ろからそうっと忍び寄り、殴りかかる。
カッ、と閃光が走り、目のくらんだ数人を蹴り飛ばすと、
周囲に人気のないことを確認し、おもむろにフェンスに手をかけ、よじ登り始める。
「適当に来たのにな、出くわすたァ、ツイてるわ
流石に俺一人じゃ、負担がパネェし」
だが、派手にやらかしたのか、足音が聞こえ、赤い制服の人影が遠くからやってくるようだ。
どうしてかは知らないが、警戒度が上がっているようだ。
「ヤベ、早く済ませとこ」
縁からジャンプして敷地内に降り立つと、スーツのポケットを探りながら、変電設備へ向かっていく。
ご案内:「歓楽街」に惨月白露さんが現れました。
■ラメエル > 向こう側に制御室が見えるが、そこに用事があるわけではない。
とはいえ遮断器等を作動されて電流が止まるのも困るので、ポケットから取り出した流れ星をあしらったバッジを右手でつまみ、左の拳にぶつけ合わせる。
すると、バリバリッと光が奔り、金色に光る体毛をもつ、猿のような虎のような獣が出現した。体高は1mほどだろうか。
それらを5体呼びだして、3体を制御室に向かわせると、残りを率いて変圧器に向かった。
「さーッて、喰うか。
いッただきまーす」
・・・・・
バチバチと感電するのもかまわずに、電線に食らいつく。
あっという間に周囲の電圧が下がっていき、金色のスーツが輝き始めた。
■惨月白露 > 「おい、そこのクソ野郎。」
彼が手をかけて乗り越えたフェンスの上から、
冷たい目でその男を見下ろす。
「何の用かはわかってんな?
進入禁止区画の不法侵入と、あと、てめぇが殴った学生への傷害罪。
……あと、そいつは異能だな、ここは戦闘許可区画じゃねぇぞ。
俺と一緒に委員会街までデートに付き合って貰おうか。」
こんこんと風紀委員の腕章を叩きながら、にっこりと笑いかける。
■ラメエル > 「あァ?
ンだよ、せっかくメシ食ってるとこに。
クソとはなんだカス野ろ……」
口内から電光を噴きだしながら、フェンスに向かってガンを飛ばし……
スカートに目をやり、なんだアマか、と吐き捨てる。
「やーなこッた。
見た感じヤれるみてーだが、腹ペコならともかく、電気喰った今の俺の相手じゃねーな。
吠えてる暇あったらかかってこいや、それともハッタリかヨ、あ゛ァ゛?」
べ、と舌を出し。
拳甲がわりに、指輪をいくつも付けた指をポキポキと鳴らす。
■惨月白露 > 「テメェの食事の趣味がどんな貧乏舌だろうとしったこっちゃねぇけどな。
考える頭があんなら、飯食うなら場所は選べよ。
落第街でくってりゃお前の楽しい楽しいディナータイムを、
こうして邪魔するやつは居なかったんだからな。」
ぴょんと地面に飛び降りる。
小さく音を立てて着地すると、手袋を正した。
「吠えてるように聞こえるって事はてめぇはただのバカみてぇだな。
規則なんだよ、問答無用で人を斬ったらそりゃただの人斬りだろうが。
もう一回だけ言うぜ、大人しく俺と委員会街までデートしてくれねぇか?
そしたら、ま、本来なら自費のカツ丼くらいは奢ってやるよ。」
■ラメエル > 「はッ、落第街ッて、ここのすぐ隣だろーが。
ンなもん、何処で喰おうが、流れてる電気は一緒だろ?
それに、端ッコで残りカスみてーなのをチンタラ啜ッてるほどヒマじゃねェ。
ク エ ル
またいつ供給できるかわかんねェからな、喰える場所、喰える量だけ喰っとくのさ」
食事をやめて、わずかな静電気を吐き出す。
目を一瞬だけ制御室の方へ向ければ、放った雷獣が管理システムの防衛力の硬さに四苦八苦している。
(ち、腹もちったァ膨れたし、今日のところはこの辺にしといてやる)
左手の中指と薬指、小指を動かし、3体の雷獣に電気信号で帰還命令を出した。
大きく敷地を迂回して、風紀委員の背後に向かうだろう。
改めて着地した相手に向き直ると、雷獣が2体、ラメエルの周囲をすごい速さで疾走し始める。
「ァあ?今バカッつッたかテメェ。
ケッ、カツ丼で腹が膨れるなら、んなこたァしてねーよ
ンなつまんねェデートの誘いなら他を当たれヨ」
シャドーボクシングのような構えをとり、風を切った拳で威嚇する。
■惨月白露 > ―――ピクン、と耳が動く。
「そんなら、ま、仕方ねぇな。
一応警告はしたぜ、ここで俺から逃げおおせても、お前は逃亡犯だ。
犯した罪からはソイツを償うまでは逃げられねぇ、よく覚えとけ。
そのどうにも足りねぇ頭でしっかりとな。」
ぶんと一度だけ尻尾を振ると、自分も鞘に入ったまま刀を構える。
『どーみても化物っぽい見た目だけど、殺すわけにゃいかねぇからな。』
そのまま踏み込むと回転する雷獣の外から、
全てを巻き込むように長い刀の自重を生かすように大きく横凪に振るう。
「反省しやがれ、このクソバカ野郎ッ―――!!!」
■ラメエル > 雷獣の1体が運悪く横凪の一撃に巻き込まれ、パキンと破砕音とともにかき消える。
ラメエル本人も軽い体である、衝撃を受けて後方へ吹っ飛んだ。
「グヘェーーッ?!!
なんてことしやがる、今ので1匹消しトんだじゃねェか
……あ?耳ィ??」
頭から地面に突っ込み、すぐに起き上がる。
揺れる耳には今頃気づいたのか間抜けな声を出し、ついで相手の腰のあたりで揺れる尻尾を確認すると、
テメェ獣人か、と声を漏らす。
「しかもその眼、オオカミぽいな
ってことは、こいつァ身のこなしに気をつけねェとな、
俺もひッさびさにガチでやらせてもらうぜ」
(人狼ッてやつかーーー……
落第街でなんかやってるジャッカルの奴が喜びそーだぜ、あとで一報入れとくか)
ラメエルの脳裏に、群青色のマントを羽織り、3つの月のネックレスを首から下げた青白い顔が浮かんだ。
バチバチと金色のスーツが輝きを増し、モヒカン頭が変化していく。
身長が伸びて2mほどになり、やがて雷光を身にまとったその姿は、蛇の尻尾をもった猿頭のスーツ。
「いッくぜェーーーーーオラァッ!!」
地面をぐ、と踏み込んで高く跳躍すると、斜め上から襲い掛かる。
右腕の拳が輝き、まばゆい閃光を放ちながら顔面めがけてストレートを放つ。
■惨月白露 > 「―――随分とド派手な能力だな、バカにはお似合いの脳筋能力じゃねぇかッ」
悪態をつきながら、身体の前に札を出して短く句を唱える。
広がった障壁をあっさりと叩き割ったその光る右腕のストレートは、
白露を捉え、彼は地面で数度バウンドしてから、
跳ねるように起き上がって地面に手をついて体制を立て直す。
「ってぇな、このクソッ―――!!!
折角の風紀制服が汚れたじゃねぇか!!!ふっざけんな!!!!」
ぐっと口元を手の甲で拭って、
ペッと血を吐くと、数度自分の手を握る。
『やっぱり、見た目通りに電気か。』
痺れが抜けてくるのを確認すると、その姿勢から一気に飛ぶ。
右手に握った刀を大きく引いて、彼は喉目がけて勢いよく突きを放つ。
■ラメエル > 「だぁれが脳筋だコラ!!
俺ァこれでも割り算までできるわ!!」
憤慨する。
つまりは、少なくとも数学は小学生レベルである。
振りぬく右腕が障壁を破り顔面にあたると、
やッぱたいしたこたねェな、と慢心する。
「へッ、そんな大事なら脱いだらどうだ?
俺ァ気にしねーからよ、そんな貧相な体」
直後、ひと飛びで一気に距離を詰めてきた相手に対して、舌打ちをする。
とっさに身体を横に回転させて急所を回避し……その刀身が左肩を浅く抉るように切り裂いていく。
破れた布地の間から見えるのは、ズタズタになってはいるが、やはりヒトの体ではなく金色の毛皮。
「いッッてェーーー!!
テメェやッぱそれ、邪魔だぜ」
近づいてきた相手に対してカウンターを狙うように、右手で空中に素早く印を描き、電気を流す二本の爪で刀につかみかかろうとする。纏うのは金属ならば、容易に感電しショックを与えるほどの電力。