2015/12/03 のログ
ご案内:「歓楽街」にヨキさんが現れました。
■ヨキ > (終わった。
全島を挙げての盛大な常世祭も、今後の作家活動を左右する新美術館の企画展も。
終わったのである。
そういう訳で、ヨキは六翼の大天使も青褪めるほど伸び伸びと羽を伸ばしていた)
「…………、生きているという実感……」
(歓楽街に点在する、賑やかなゲームセンターのひとつ。
異能者や異邦人向けの、常世島トップクラスの難度を誇る弾幕シューティングゲーム『紅蜻蛉』。
ゲームオーバー画面を前に、それでいてとても満足げな顔をしているのだった)
■ヨキ > (休暇を利用して訪れた日中のゲームセンターは客も少ない。
忙しくしている間に贔屓の格闘ゲームは新作が稼働を開始し、『紅蜻蛉』のランキングは三位に落ちていた。
過日に養護教諭蓋盛の前で披露した腕前は随分と鈍っていて、手先にも目にも相応のリハビリが必要だった。
『紅蜻蛉』の筐体を立ち、店の奥にある自動販売機でペットボトルの緑茶を買い求めた。
開栓して喉を潤し、手近なベンチに座り直す。
はあ、と、緩みきった息を吐いて、ベンチの座面に手を突く)
ご案内:「歓楽街」に真乃 真さんが現れました。
■真乃 真 > 煌めくマズルフラッシュ、鳴り響く銃声。
二つの拳銃を手にした男は正確にそして、長いタオルをたなびかせ舞うようにゾンビの頭に銃弾を叩きこんでいく。
普段あまりゲームをしない真乃真はこのガンシューティングが好きだった。
難易度も丁度いいし銃が無線で自由に動けるあたりも良い。
このゲームをするためにここまで来たといっても過言ではない。
「ああっ弾が!!リロ…。」
大型のゾンビに無駄に大量の弾を使って十字に弾を打ち込んで銃口を吹いている間に現れたゾンビに
囲まれてライフが削り切られる。急な事態に強くない。
「大勢で来るなんてズルいじゃないか…。」
少し何か飲んで休もうかと思い奥の自販機の方にいくと
目立つどこかで見た人影。必死に思い出すあれは確か
「ああ、美術展の先生だ。」
常世祭の時美術展で何度も見かけた先生だ。
美術展で異能で動く石膏像の中の人をしているとき見たことがある。
■ヨキ > (休憩するうち、ガンシューティングゲームで遊ぶ少年の姿が目に入る。
腕前は悪くない。小気味よいテンポでゾンビたちを一掃してゆく様に、へえ、と小さく感心の声を漏らす。
その彼が、こちらの自動販売機コーナーへとやってきて――先生、と自分を呼んだ。
笑いかけて、ペットボトルに蓋をする)
「こんにちは。ヨキを知ってくれているのか。
君は……、……うん?」
(真の顔を見上げて、ぱちぱちと瞬く。
自分に近しい履修生の中では見ない顔だが、どうも見覚えがあった)
「……君、誰かの作品のモデルになったことはないか?
常世祭の展示コーナーで、君に似た顔を見たような気がして……」
(絵か彫刻か、確か写真ではなかったはずだ、と。
思い出そうとしながら、真の顔をじっと見た)
■真乃 真 > 「こんにちは。えーとヨキ先生?」
名前は知らなかった。
授業でも関わりはないし美術関連の催しに近づく機会も今回の常世祭までまるでなかった。
そりゃあ知らない。
「え、モデル?特にモデルになったことはないですけど…。
常世祭の時は張古君の異能で石膏のガワを貼り付けて石膏像として立ってました!!」
ちなみに中に人がいたことはきっと一人にしかばれていない。
常に発動するアクティブな異能が本物の異能アートだ!とかいってた
同級生の張古(はりこ)君テクスチャという異能を持っていて物の見た目や感触を他のものに貼り付けられる!
彼は確か美術部だったはずだ。
ちなみにその時の時給は1000円だった。