2016/05/05 のログ
ご案内:「歓楽街」に佐伯貴子さんが現れました。
佐伯貴子 > (ウイークデーの昼前の歓楽街大通り。
 日本本土では祝日という話があったが、詳しく知らない。
 この島では夜間も講義があるし日曜も講義がある。
 もちろん委員会の委員となると休みはないこともある。
 人それぞれとはいえ、自分はかなり勤勉な方だと認識している。
 今日もこうして、講義の合間を縫って警邏しているのであった)

なにか不穏な噂があったが…

(気のせいなのかどうなのか、大きなトラブルは無さそうだ)

佐伯貴子 > (歩道脇に設置されたゴミ箱に、上半身を突っ込んでいる人間らしきモノ。
 それを発見すると、駆け寄って脈を取り、引っこ抜いて道に横たわらせる。
 命に別条はないようだ。アルコール臭がする。
 男子学生のように見えるが、ポケットを漁っても学生証は出てこない。
 スられたか、不携帯か、二級学生か、不法入島者か。
 携帯デバイスを取り出すと、生活委員会保険課に連絡。
 事情はあとから聴取することになる。
 風紀委員会へ簡単な報告書を送り、
 救急車を見送るとこの一件はとりあえず終わりだ)

こんなのばかりだな…

ご案内:「歓楽街」にアン・ティークさんが現れました。
アン・ティーク > 突如、ガタガタと音がする。何か、硬い物が路上で揺れているような音である。
音のする先を見れば、どうやら裏路地に設置されたポリバケツのゴミ箱が発生源のようだ。

揺れている。
風もないのに……というより風があっても不自然な揺れ方だが……ガタガタと音を立ててポリバケツが揺れている。
非常に不審だ。

佐伯貴子 > なんだあれは…

(風紀委員たるもの、不審で危険な恐れのあるものには近づかなくてはならない。
 一旦携帯デバイスを取り出してかざし、
 危険物ではないかどうかを確認する。
 精度は高くないが、いきなり爆発する恐れは低いようだ)

犬か猫でも入っているのか?

(いつでも飛びのけるように重心を保ったまま、
 ポリバケツに近づいていき、蓋を開けようとする)

アン・ティーク > そのポリバケツの蓋は、特に変わったところはない。ごくごく普通のプラスチックの蓋だ。
そして、それを開けるとなんとそこには!!!



「すぴー……ぴひょひょ……」

人が入っていた。
しかも先程の酔っぱらいのように上半身からではなく、きちんと体育座りで。
生ゴミなどはなく、新聞や雑誌ばかりが入っているゴミ箱の中で、アイマスクを付けた人物が寝入っていた。

佐伯貴子 > ……。

(寝ている。
 不審者が寝ている。
 さっき揺れていたのは寝返り?だろうか。
 多分、面倒事だ。
 できれば関わりたくないのだが…)

おい、起きろ。

(不審者の頬を平手で軽く叩いてみる)

アン・ティーク > 「すぷひー……むひゅー……」

非常に間の抜けた寝息を立てながら、ぐっすりである。
ちなみに、首だけ紙の海から出ている状態になっている。

「むにゃむにゃ……んあ?あぁ~~ふ……」

ぴしゃぴしゃと顔を叩かれ、どうやら起こすことには成功したようだ。
くああ、と口を大きく開けて欠伸を吐き出す。

「……誰?」

佐伯貴子 > よくこの姿勢で熟睡できるものだ。

(呆れ半分で感心する。
 樹の枝に止まったり土に潜ったりして眠る生徒もいるのだから、
 さほど珍しいことではないが、
 場所や時間や雰囲気からして面倒そうである)

風紀委員会の佐伯貴子だ。

(誰と問われれば、警察手帳のように身分証を見せる。
 アイマスクをしている相手に見えているのかは不明)

君はここで何をしている。
クマでも冬眠からとっくに覚めている季節だぞ?

(風紀委員会の中でも佐伯貴子が積極的に行っている仕事――
 職務質問である。
 警察は面倒だね)

アン・ティーク > 「キツイのには慣れてるから。むしろこれくらいがちょうどいいというか気持ちいいというか…ごほん。」

そう言うと、ずぼっ、とゴミを撒き散らしながら立ち上がる。いい迷惑だ。
その服装はこの状況よりもさらに異常だった。
囚人に着せるような拘束服を身に纏い、ボディラインが厚手の生地にも関わらずハッキリ浮き出るほどに縛られている。
狂人の類に速攻で分類しても良さそうなレベルだった。

「ふーき……?偉い人なのかな?
 見ての通りおやすみしてたんだけど。狭いところが落ち着くから!」

口元を緩めながら首を傾げる。
拘束されてキツい、苦しいという感情は伝わってこない。それがまるで日常であるかのようだ。

佐伯貴子 > ほう、世にいうマゾヒストというやつか。

(そして、相手の姿を見て佐伯貴子が思ったのは、
 一般人とは少しズレていた)

研究施設から逃げ出してきたのか?

(動じる様子もなく、そう尋ねるのであった。
 自分は実験体として扱われた過去があるゆえ)

偉い人ではないが、君の素性を聞き出す仕事をしている。
名前とか、あと学生証を見せてくれれば手っ取り早いのだが、
なんかそんな雰囲気でも無さそうだな…

(頭を掻きながら一応職質)

アン・ティーク > 「そうなのかなー?縛られたりするのは好きだけど痛いのは嫌いだよ。」

お互いにズレているせいか、どうにも会話自体が脱線してしまっている。
とりあえずマゾヒストなのは否定しないようだ。

「んー、逃げてきたってわけじゃないかな、多分。
 呼ばれた?引っ張りこまれた?……よく分かんないけど、ここに来たのは私の意志じゃないよ。
 どうすればいいかも分からないから、とりあえず楽しむつもりだけどねー。」

えへら、と笑う。どうにも要領を得ない答えだった。
学生証、と言われれば再び首を傾げる。

「名前はとりあえずアン・ティーク。
 ガクセイショーっていうのは……よく分からないけど多分持ってないんじゃないかな?」

佐伯貴子 > 性癖は人それぞれだからな…

(携帯デバイスに情報を入力しながら聞いている。
 ズレズレだが一応ズレていない上司に報告はしっかりしなければならないので)

あー、異邦人ね、多分。わかった。

(ものわかりがいいのか仕事が適当なのかは判別つきかねる)

アンだな。学生証不所持。
この島…このあたりには学校があって、そこに入学すれば、
屋根付きの部屋に格安で住めたり、
勉強したり金を稼いだりできるぞ。
どうする?

(二級学生や不法入島者、というより、
 転移してきたばかりの異邦人と踏んだ。
 そういう奴は入学審査に回すのがお仕事。
 入学できるかどうかは分からない)

アン・ティーク > 「だよねー。他にも私と同じような人はいるのかなぁ。」

首をカクカクとかしげながら、辺りを通る人を見ている。……アイマスクを付けているので、見えているのかは分からないが。
ちなみに、辺りの人は特に関心もなく通り過ぎていく。

「異邦人…まあ確かにこの島にとっては異邦人なのかな。」

首を傾げたまま、言葉を反芻する。意味が分かっているのか分かっていないのか。

「学校……勉強かぁ。
 私、勉強とか嫌いだからなー。ぐだぐだしたり、面白いもの見たりしたいだけなんだけどー。
 もし入学したら勉強しなきゃダメ?」

佐伯貴子 > この島では君のようなのは変態とか変質者とか言われているようだ。
知り合いには同類はいないな。

(携帯デバイスに入力を続ける。
 風紀委員の職質は珍しくない。
 しかし関心を持たれないのは、相手の運がいいのか、
 日取りや時間帯のせいなのか、
 第三の力なのか不明なのである)

自分の意志で来たのではないのなら異邦人に分類される。
勉強はしたくないならしなくていいよ、
その代わり特殊な能力の実習にでたりすればいい。
ちなみに授業料を払わなければならない。

(世の中は世知辛い。
 庇護を受けるには税金が必要だ)

アン・ティーク > 「……うーん、悪い意味だよねそれ。もっと人類は寛容になるべきだと思うんだ。
 寛容になれば世界平和も近いよきっと。」

壮大なスケールの責任転嫁をし始めた。

…人通りはさほど多くないにせよ、ここまで関心を持たれないのはどうにも奇妙だが…?

「うっ。……お金、ないしなぁ。稼ぐ宛もないし、そもそも学校に入らないとお金も稼げないんでしょ?
 隠れ家に行けばガラクタがいっぱいあるけど、お金になるとも思えないしなぁ……」

佐伯貴子 > そうだな、だが人を虐めて楽しむより平和だと思うぞ。
胸を張れ。

(口調は真面目なのだが、内容は適当である)

隠れ家を持っているのか…サバイバル能力あるな…
一応、審査に合格すれば1年間学費免除という制度もある。
放火や殺人などの凶悪犯罪をしていれば無理だけどな。
入学試験を受けるかどうかは君の自由だ。

(見込みがあれば学費免除。
 自分が今まで職質してきた人物の中にはそれに当てはまるものはいた。
 しかし入学とは自由を失うことでもある。
 自由に過ごしたいなら入学しないのも選択のうちである)

アン・ティーク > 「人をいじめるのも好きだよ?ただ痛くするのはダメだよね。
 じゃあとりあえず、えへん。」

拘束されたまま胸を張った。サイズは大きいが、縛られているせいで揺れない。
何がとは言わないが。

「目が覚めた場所の近くに隠しておいただけだけどね?ちょうど洞窟があったから。
 ……うーん。審査ってどういうことやるの?こっちの常識とか全然無いよ?
 それに、もし入学したら服装も変えなきゃダメ?」

佐伯貴子 > 痛くしないのはいいことだが、いじめはよくないかな…

(こういった手合には慣れっこなのだろうか。
 事務的な口調で淡々と会話を続ける)

審査は主に、特殊な技能があるかどうかだと聞いている。
特殊っていうのは、手から炎を出したり水を出したり…
言葉によらず意思疎通が出来たりすると、見込みがあるようだ。
詳しく知らないから、受けるのが早いだろう。
服装は自由だが、変質者に見られる覚悟はしておいたほうがいい。

(適当ながらも仕事はこなす。
 無差別に暴れる危険人物と比べれば、
 ずっと平和なお仕事である)

アン・ティーク > 「なんか対応が適当になってきてなーい?お姉さんさみしいなー。
 あれ、でも身長同じくらいだし、この場合お姉さんは通用しないかな?」

首をかくかくかしげている。
何が面白いのか、口元は緩んでヘラヘラしっぱなしになっている。

「物を凍らせたり風を起こしたり、空を飛んだりとかも?
 言葉によらず、っていうのはテレパシーのことかな。出来る人?は知ってるけど、私はできないや。つまんないし。
 ……むぅ。でも学生証持ってれば怪しまれる心配もないんだよね?」

流石に変質者扱いされるのは嫌なようだ。
それが気分の問題なのか、こうしていちいち職質されるのが面倒だからなのかは分からないが。

佐伯貴子 > 気のせいだ、それに私にとってはまだ君は恐怖の対象でもある。
ヘラヘラ笑いながら次の瞬間ナイフで首を掻っ切る人間もいるからな。
そして、私個人は学園の先輩以外に敬語は使わない。
君がたとえ2000年生きていようがな。

(たまに頭を掻きながら、携帯デバイスを操作。
 誰がいつ犯罪をおかすか、それは予知能力者にしか分からない)

そうそう、そんな能力だ。
怪しまれる心配は残るが、学生証を見せればだいたい見逃される。
それに、君に危険が迫った時学園側に保護してもらえる。
もし入学できたら連絡をくれれば、
「アイマスクで拘束服の女に職質しなくていい」と、
私が当局に情報を渡すことも可能だ。

(相手は危険人物ではないらしい。
 入学するかしないか、出来るか出来ないかは相手次第なのは変わりないが)

アン・ティーク > 「恐怖だなんて心外な。ただちょっと趣味と実益を兼ねて束縛されてるだけの人畜無害な女の子ですよ?
 それに、ここだと『ナイフで首を、で済めば穏便な方』なんじゃないの?」

へら、と笑う。しかし、その言葉には底冷えするような冷気が付きまとっていた。

「ま、私はそんなことやる気はないけどね。信じてくれてもくれなくてもいいよ?
 だって面白くないし。」


「へー、便利。つまりこの格好のままで出歩いて通報されても、いちいち隠れ家に逃げこむ必要もないわけだ。
 それは便利。勉強する気はないけど入学しちゃおっかなぁ?
 ……それに、その学校には人がたくさん居るんでしょ?『色んな物』が見れそうだよね!」

アンは笑った。
ヘラヘラとではなく、歯を見せて笑うその口には、鋭い八重歯が見えた。…おそらく、純粋な人間のそれではない。

佐伯貴子 > 人畜無害かどうかは私には判断できない。
そうだな、いきなり精神を乗っ取られて私のほうが暴れだしたり、
お子様には見せられない苗床にもされうる。

(頷きながら言う。
 身分の保証がない相手とコミュニケーションを取るのは、
 実際大変な危険が伴うものである)

学費さえ払えば、勉強しなくても入学は可能だろう、
見込みさえ見せればな。
…ただし。
君が生徒に危害を及ぼしたら、我々風紀委員会は君の敵に回るということを、
覚えておいてもらいたいな。

(相手の目を…と言ってもアイマスク越しだが、
 顔をしっかりと見て言った。
 『色んな物』が無害なものであるのを願いつつ)

さて、私がこの携帯にタッチすれば君の入学試験の手続きは済む。
私も見回りを続けなければならないのでね。
君が自分で入試に行ってもいいのだけれど。

(携帯デバイスを示しながら言う。
 風紀委員の口利きがあれば試験をうけるのはスムーズだ。
 なにせそれがないとまた一から素性を聞かれることになる)

アン・ティーク > 「んー……そうだね。確かにそうだ。
 良い子は真似しちゃだめだゾ!って実演するのもいいと思うけど、ちょっと教育に悪いかな?」

首をかくかくしながら、足で器用に散らばったゴミをゴミ箱に放り込みつつ。
よく見れば裸足であり、アスファルトに触れる度にぺたぺたと音を立てている。

「……流石にそんなことはしないよ。
 私は、私自身が面白いって思うことだけするから。だって、ここは沢山の面白いものに溢れてる。
 今は、そんなことをするのは面白くないからねー。ってことで、気にしなくていいと思うんだ!
 
 はへー、便利なもんだね。入学試験ってどこでいつやるの?案内してくれたりする?」

じーっと携帯端末を見据える。アイマスク越しだが。
興味深そうに、顔を様々な角度に傾けながらじろじろと携帯端末を観察しているようにも見える。

佐伯貴子 > 良い子は真似する以前にそんなものを見てはいけない…

(ちょっと危険な香りがする。
 極悪人ではないのかもしれないが、
 無自覚に犯罪を犯すタイプのようにも思える)

そうだな、君の面白いものに出会えるといいな。
学園の生徒は気のいいやつが多いから、友達もたくさん作ってくれ。
じゃあ、一応申し込みだけはしておくぞ。
入試に特定の日時は決まっていない。
場所は…これに…

(相手の視線?を知ってか知らずか、
 携帯デバイスにタッチする。
 予約済み。試験にいこうがいくまいが相手の自由。
 
 スカートのポケットから薄型の紙のようなものを取り出す。
 折りたたまれたそれは広げるとノートくらいの大きさ。
 この島の地図である。3Dでこの島が浮かび上がり、
 赤く光っている場所が学園内の入試受付である。
 ちなみにこの紙はそこに返さないと、GPSで追跡される)

直接案内できないから、これを見て試験を受けてくれ。
質問がないなら私は見回りに戻るよ。

(その紙を渡そうとしながらそういうのであった)

アン・ティーク > 「でも見ないと何が危険かわからないよ?
 ほら、痛くなければ覚えませぬ、って言うじゃない!」

そんなことは言わない。
…やはり、どこかが決定的にズレているようだ。

「ふぅん、じゃあいつ受けに行ってもいいんだ。適当なんだね意外と。
 ほほう、こんな便利な地図も。でもアイマスク付けてる相手に地図って結構鬼畜じゃない?」

ふふーん、と鼻を鳴らす。
おちょくるような声色でもあるが、真意は分からない。

「ま、いいけどね。要はこの島で一番大きい建物に行けばいいんでしょ?
 それなら大体の位置は分かるから大丈夫。いろいろありがとーね?
 見回りがんばってー、っと。」

ひらひらと手……は動かせないので、代わりに足をぶらぶらしている。

佐伯貴子 > 良い子にはもう少し手心を加えたほうがいい。

(こちらもズレ具合はなかなかのものである。
 一応仕事はしているのが不思議である)

もっと便利な案内道具もあるが、
君は言葉が通じるし、どうやら「見えて」いるようだし。
問題ないだろ。

適当というか、君のような手合が日常茶飯事なので、
コンビニエントに営業しているのだろうさ。

アン・ティークが入学した報告を受け次第、
職質不要の連絡を回すから、
精々学費滞納しないようにしてくれよな。

機会があればまた会おう。

(地図のGPSのことを少しだけ付け足してから、大通りの見回りに戻るのであった)

ご案内:「歓楽街」から佐伯貴子さんが去りました。
アン・ティーク > 「はいはい、何かとありがとー。
 ……さーて、と。ま、いっちょ行ってみましょうかねー。」

その後姿を見守ってから、くるりと後ろに向き直る。
そして路地裏に入り、地図を拘束服のベルトに差す。

「よっ。」

すたん、と地面を蹴る。
わずかひと跳びで、隣を挟む建造物の屋根を飛び越えて……

「……アレか。アレの……ここから見て裏側?
 あれ、どっちだっけな。まあいいや。」

空気を蹴り、まるで歩くように学園へと向かい始めた。

ご案内:「歓楽街」からアン・ティークさんが去りました。