2016/07/18 のログ
ご案内:「歓楽街」に真乃 真さんが現れました。
真乃 真 > 夏季休暇も近づけばはしゃぐ生徒も多くでてくる。
そうなれば、歓楽街のあたりは普段より治安も悪くなるのだろう。
そんなある日昼間のの歓楽街の裏路地での話。

三名の男子生徒に一人の気弱そうな生徒が絡まれていた。
三名の男子生徒はそれぞれ大変容前の時代の分かりやすい不良生徒みたいな髪型をしている者。
金髪で耳には大量のピアスを付けたいかにもチャラそうな者。
人の体にライオンの頭を持った獣人。というどう集まったのかも不明な面子であった。

『なあ、君?お金もってない?俺たち金足りないからさ遊べなくて困ってるんだよ。』
『も、持ってないです!』
『ちょっと、ライオーン君口開けて。…真実の口ってしってるか?』

肉食獣の大きな口が開き生臭い匂いがしてそんな事を言い出せば何をさせられそうになってるのか分かったのだろう。
気弱そうな生徒は慌ててポケットに手を入れて財布を取りだした。

『なんだ持ってるじゃないか!初めからそうやって渡してくれてればいいんだよ!』

泣きそうな顔で立ち尽くす生徒を背に笑いながら男三人は歩いていく。
力なきものは奪われるしかないのか!この世には神も仏もいないのか!
嘆く気弱な生徒が見つめる3つの背中が路地の出口の辺りで止まる。
そこに立つは一人の男。
異様な長さのタオルを巻いて、それを風もないのにはためかせる男。

「君たち財布は返した方が良いよ。財布がなきゃあの子も困ってしまうだろ?」

無駄にカッコいいポーズを決めながらそんな事を言う男。

真乃 真 > 三人組は喚きたてる。人の言葉と獣の声で間の汚い言葉を叫ぶ。

「なるほど!君らは三人で遊びたいのにも関わらずお金が無くてどうしようもないと!
 そういいたいわけだな!」

なるほど、なるほどと頷いて自分の財布を取り出すと一枚のカードを取り出して渡した。

「折角貯めた物だけど君たちも困ってるんだろう?コツコツ貯めたからね三人で遊んでも足りると思うよ!」

真乃真が渡したのはゲームセンターのカードだった。
本人が言うようにそこそこのメダルを預けているのでしばらくは遊べるだろう。

『ふざけてるのか!』
「いや、これでも結構頑張って貯めたんだぜ!」

力強く力説する男。本当に頑張って貯めたというのが良く分かる。

「だから、このカードに免じてくれないか!」

その言葉をきっかけにチャラそうな男の拳が真の顔面に向けて放たれた。

真乃 真 > 「おっと、人がどんな異能をもってるのか分からないのに殴りかかるのはあまり賢いとは言えないな!!」

拳と顔面との間に一切の過程なくタオルが挟み込まれる。
拳による衝撃を受けたタオルは硬化し拳は鉄を殴ったような痛みがあるだろう。
だが、それぐらいでは当然拳の勢いは消えない!つまり、硬化したタオルごと顔面を殴られる!

「あああああ!!かなり痛い!!」

地面を転げまわる。路地は狭く人が二人並んで通るのがやっとの大きさであるために何往復もする。
鉄板で顔面を叩かれたのと同じくらいの痛みである。
痛い、そりゃあ痛い。

「…さて」

呆然とした様子で立ち尽くす三人組を前に立ち上がり優雅っぽい動作で体についた土を払う。
打たれた頬をいまだに赤くしつつ真乃真は

「さて、そろそろ気は済んだかな?気が済んだならあの子に財布を返してあげてくれよ!な!」

いつまにか右手に持たれていたタオルが不良の一人が持っていた財布をタオルの動きではたき落とし
タオルの動きで投げ渡す。

「ほら、今のうちに帰ったほうがいいよ!右、右、左で大きい通りに出るから!
 それと、歓楽街って言っても東の方に行かなきゃ絶対安全てわけじゃないから今度から気を付けなよ!」

三人組と同じように呆然とした顔の生徒に声をかけ行くように促す。
気弱そうな生徒は一言お礼を言うと後ろの方へと走っていく。

「…さて、じゃあ解散と行きますか!」

気弱そうな生徒の姿が見えなくなると三人組の方を向き直りそう宣言する。
それと同時に真の方に向かって氷の塊が飛んできた!