2016/08/09 のログ
ご案内:「歓楽街」に佐伯貴子さんが現れました。
佐伯貴子 > (歓楽街の大きめの通り。
 時刻は夕刻を少し回った所。
 この街が活気づき始める頃だ。
 最も夏季休暇中は、
 昼間から遊び呆けている生徒もいるようだが)

羨ましい…遊びたい…

(警邏中である。
 一応仕事なので、やるべきことはやらなければならない)

佐伯貴子 > (基本的には喫煙や飲酒を注意するだけなのだが、
 大っぴらにやるのはよほど何も考えていない連中だけだ。
 隠れてされては注意のしようがない。
 しかし、この制服が歩いているというだけで、
 この通りでするのは危険だ、と知らしめることはできる。
 戦闘要員ではない佐伯貴子の地道な仕事の一つである)

佐伯貴子 > (そもそも禁止薬物というのも複雑で、
 例えばネコ科の亜人の一部はマタタビを禁止されていたりもする。
 形が人間ではない存在も多いこの島において、
 単に禁止薬物一つとっても覚えきれるものではない。
 佐伯貴子は「異能を強化する薬物」に絞るようにしている。
 危険であることはわかりやすい方だからである)

ご案内:「歓楽街」に滝川 浩一さんが現れました。
滝川 浩一 > 「………困った。ツイてない」
歓楽街の通りに立ち尽くし、そう呟く。
昨日も、同じセリフを吐いた気がする。
元来、彼は不運というわけではなく、「運」という数値があるとすれば一般男性の平均レベルである。
しかし、彼は困っていた。滝川 浩一という男は現在窮地に立たされている。
都会であるからか、土地勘がないからか…

迷子になったのである

佐伯貴子 > おい、君。
そこの君だ、風紀委員だが少しいいだろうか。

(滝川に声をかける。
 歩きに迷いがある…ように見えた。
 この街は道が複雑なので迷子になりやすい。
 実際佐伯貴子も迷子になったことがある。
 何か良からぬことを考えているのなら、
 それはそれで対処の方法も考えている)

滝川 浩一 > 「! は、はい!?」
体をビクッとさせ、風紀委員と名乗る女性の方を向く。
風紀委員……見たのは始めてだ。他の生徒とは別の制服を着用している。
というか、常世学園の生徒に会うのも初めてだ。
…いや、待てよ。この島にいるのは全員生徒か教師だったんだよな?
とすれば昨日会ったあの二人も生徒なのか…?
にわかには信じがたい。

佐伯貴子 > 落ち着いてくれ、何も逮捕しようとしているのではない。
ひょっとして迷っているのではないかと思ったんだが…
違ったらすまん。
私は3年の佐伯貴子というが、君は?

(どうやら「普通の人間」のようだ。
 感情がわかりやすくて助かる。
 どうやら怯えが入っているようなので、
 まず落ち着かせるのが先だろうか)

滝川 浩一 > 「あ、2年の滝川浩一、です!」
目の前の女性の意図を汲んで、落ち着くと同時に先輩である彼女に力強く自己紹介する。

「…そして、ま、迷子です…」
そして自分の置かれてる状況を簡潔に説明する。
まさかここまで看破されてるとは思わず、ネガティブな雰囲気を醸し出す。
生徒、先輩というのを初めて意識した相手にこういう状況を最初に晒すとは思わなかった。

佐伯貴子 > 滝川だな、よろしく。

(頭の斜め前辺りで軽く手を振ってみせる)

やっぱりそうか。
なに、君みたいな迷子は結構見てきたから、
なんとなくわかっただけだよ。

(これで迷子じゃなかったら赤っ恥もいいところだ。
 心を読まれた、などと相手が思い込まないようにフォローする。
 表面上は平静さを保っていた)

道案内も私も仕事だ。
目的地は学生街でいいのかな?

滝川 浩一 > 「あ、は、はい。お願いします!」
唯一の救いは目の前の先輩、佐伯さんがとても優しい人だったということだ。

風紀委員といえば、男性はゴリゴリ強面、女性は鬼女しかいないというイメージだ。
少なくとも滝川の中では。

佐伯の言葉に甘え、学生街まで案内してもらおうとする。

佐伯貴子 > そんなに緊張しなくていいよ。

(苦笑してみせる)

この街も学生街も広いから、まず駅の位置を覚えたほうがいい。
だから、歩いたほうが早いが、
あえて駅を目指すぞ。

(言いながら、相手に先立って歩き始める。
 歩幅と速さは相手に合わせながらである)

滝川 浩一 > 「…すいません。風紀委員としてのお仕事でお忙しいのに…」
頬をかき、申し訳なさそうな表情で佐伯の背にそう言う。

情けない。
女性の先輩に案内してもらうばかりか、風紀委員として他に重要な仕事があるはずなのに自分のためにわざわざ時間を割いてくれるのがとても申し訳ない。
そういう状況に陥り、また目の前の先輩に頼らなければいけない自分がとても腹立たしい。

佐伯貴子 > なんで謝るのかよくわからないな。
風紀委員はいわば警察のようなもので、
私はおまわりさんだ。
これも仕事だから全く問題はない。
立場が逆だったら「おまわりさんに道案内してもらってラッキー」とか、
そう思うだろうな、私なら。

(この青年は気が弱そうだ。
 それに騙されやすそうだ。
 もしかして声をかけたのが、
 人身売買組織だったら。
 そんなことを思ったりもする)

滝川 浩一 > 「…ありがとうございます。助かります」
そうだ。自身の不幸を嘆くより今の状況の幸運を喜ぶべきだ。
もしかして自分を案内している女性に出会わなかったらどうなってただろうか。
まだその辺をウロウロして家には帰れなかっただろう。

それに、この女生徒はとても美人だ。
田舎で道に迷ったら農作業してる婆さんか爺さんしか助けてくれなかっただろう。
都会に来てよかった。こんなに嬉しいことはない。

そんな感じにポジティブに考えてる間にジーンとして涙が零れそうになる。

佐伯貴子 > …何を泣いているんだ…

(チラチラ後ろを振り返ると、
 何やら涙目である。
 他人のプライベートを詮索するつもりはないが、
 いずれ危険な目に合いそうな予感がする。
 少しアドバイスしておこう)

もしネットワークに繋げられるなら…
学校の図書館とかでもいいが。
この島についていろいろ調べるといい。
足を踏み入れてはいけない地区、というのがあるから、
それを知っておくと命の危険が減るぞ。

滝川 浩一 > 「そうなんですか?…その口ぶりから察しますが……この島ってあんまり治安良くないんですか?」
足を踏み入れてはいけない地区、命の危険。
それらの言葉から察するにこの島の治安はあまり良くないように伺える。

風紀委員の彼女ならその辺はよく知ってるであろう。
とはいえ、聞いていい質問だったのか後々になって不安になる。

佐伯貴子 > 君がどこから来たのかわからないが、
基本的に治安は良いほうだと思うぞ。
ただ、「危険な場所」がどこかだけ覚えておいてくれ。
マジで危険だからな…

(大変容当時の世界と比べれば、
 この島は人とそうでないものが共存している楽園である。
 一部地域を除く)

ほら、駅についたぞ。
この島は鉄道で移動するのが一番簡単だ。
私はそろそろ戻るが…

(人目で重要な建物だとわかる駅舎。
 人通りも多い。
 案内もしっかりしているので、
 これ以上迷うことはないだろう。
 多分)

滝川 浩一 > 「すいま…いえ、ありがとうございます。風紀委員の仕事頑張ってください!佐伯さん!!」
佐伯さんに案内され駅にやってくると深々と礼をして謝ろうとするが、訂正して感謝の言葉と激励を佐伯さんに送る。
謝られるより感謝されたい。どこかで聞いた言葉だ。

「また、縁があったら何処かで会いましょう。その時までにはちゃんと迷子を克服するようにします」
苦笑いしてそういうと駅への中へ向かう。
その時、何度も後ろを振り向き、佐伯へ向かって小さな礼をした。

佐伯貴子 > お、おう…気をつけてな…

(いまどき滅多に見ない真っ直ぐな青年である。
 好感が持てる)

ああ、同じ島に住んでいて、
同じ学校に通っているのだから、会うこともあるだろう。
迷子は少しずつ直していけばいいさ。
じゃあ、またな。

(微笑んで軽く手を振り、
 夜だというのに明るい歓楽街へと消えていくのであった)

ご案内:「歓楽街」から佐伯貴子さんが去りました。
ご案内:「歓楽街」から滝川 浩一さんが去りました。
ご案内:「歓楽街」に滝川 浩一さんが現れました。
ご案内:「歓楽街」から滝川 浩一さんが去りました。