2017/10/26 のログ
ご案内:「歓楽街」に近衛 昴さんが現れました。
近衛 昴 > ようやく引越しも一段落したので買出しと付近の探索がてら街へと出てみたのが数時間前、目に映るのは似たような不健全な店が並ぶ路地ばかりで初日から道に迷った。
夜になれば煌びやかなネオンに包まれて目印にできるようなものがあるかもしれないが昼間ではどれも同じようにしか見えない。
同じなのか同じようなチェーンの店のなのか判断できず、何度か見たような路地を抜けると広場のような場所に出てしまう。
ベンチに腰掛けて重かった紙袋をようやく下ろすと肩の荷が下りて一息つくことができる。
周りに人はまばらだが待ち合わせや熱心に勧誘する姿があり、この場所も夜になればその手の人達が集う場所として使われているのだろうと容易に想像できる。

近衛 昴 > ベンチに座って秋空を見上げると同じ青さなのに違って見えるのは生活環境が変わったからだろうか、それとも心境の変化からなのか。
ここからなら新しくできた弟の場所までも近いし、寮と違って裏の仕事の為に忍んで出入りする必要がないだけに心配事は減った。
減ったはずだったが、先ほどから数分おきに声をかけてくるナンパと勧誘に辟易として。
断っても断っても食い下がる姿にはある意味感心するも、断り切るのに使うエネルギーも馬鹿じゃない。
ここでの暮らしに慣れるためにも、もっと簡単にあしらう言い方を考えないといけないなと

近衛 昴 > 「…よし、新生活を始めるんだし、気分も変えていかないと。…髪伸ばそうかな」
休憩も十分したし立ち上がって普段着ている制服も新調しようと心に決めると不意に浮かぶ弟の言葉
『本当はお姉ちゃんのこと嫌いじゃない、好きなんだ』
その言葉に気づかされた本心を思い出し、ショーウィンドウに移った自身の髪に姉を毛嫌いしてお揃いに伸ばしていた髪を切ったのを思い出し、もう一度伸ばしてみようと思いながら街へと歩き出して。

ご案内:「歓楽街」から近衛 昴さんが去りました。