2018/06/17 のログ
ご案内:「酒場「崑崙」」にヨキさんが現れました。
■ヨキ > 「んまい……」
美味いんである。
小皿で並べたせせりやら、ホタルイカやら、桜エビのかき揚げやら、そういうものを抓みながらヨキは手酌で酒の入ったお猪口を傾けていた。
雨が止んだ日曜日、久々にバイクで走ってから歓楽街を訪れたのだ。
店までの交通手段は主に電車である。いくら素行のよくない歓楽街とて、飲酒運転はよろしくない。
■ヨキ > ひょんなきっかけではあったが、バイクを乗り回すのにも大分慣れた。
中古で安く買いはしたものの、愛されてきたらしい車体は然したる問題もなくヨキに馴染んだ。
新たな楽しみはすっかり定番の趣味となり、今では島中どこへでも足を伸ばすようになっていた。
大きな口で鶏肉を頬張り、空いた手でお品書きに目を通す。
「茄子……ううん、豆腐もいいな。どちらにするかな……」
未だに大食らいとはいえ、獣人ほどの胃袋はない。二者択一で迷うくらいの節度はきちんと身に着いていた。
■ヨキ > 酒を空にしながら、奥の店主へ声を掛ける。揚げ出し豆腐とぬる燗のお代わり。
空いた皿や酒器を下げ、間もなく供される料理と酒に再び舌鼓を打つ。
スマートフォンは机上に載ってこそいたが、飲み食いに夢中でいる間は触れもしない。
のんびりとしたペースふで身体に染み渡る酒に、ほっと息を吐く。
■ヨキ > それからじっくりと時間を掛けて幾本かのお銚子を空にして、〆は黒蜜を垂らした自家製アイス。
頭も腹も幸福感でいっぱいにして、満足げな顔で店を後にする。
ご案内:「酒場「崑崙」」からヨキさんが去りました。