2018/07/29 のログ
ご案内:「歓楽街」に古城 桜虎さんが現れました。
古城 桜虎 >  
 歓楽街の一角。
 青を基調とした制服に身を包んだ少女が路傍の端へと凭れ掛かり、タブレットへと視線を落としながらぽつりと呟く。

「……こんな所、ですかねえ。」

 今月の頭より触れ回っていた"トコヨオオカブトムシ"と称されたカブトムシの採集依頼。
 タブレットにはその結果を纏めたであろうデータが映し出されている。 

古城 桜虎 >   
 ……何のためにこんなカブトムシの採集依頼が出されている、もとい出しているのかと言えば、
 "物探しの適正テスト"のようなものである。

 このカブトムシが珍種であり高く売れるとか、そう言ったものではない。
 このカブトムシそのものが人為的に品質改良とコーティングがされただけのカブトムシである。
 大した価値はない。
 
「……やはり生物相手だと、香りや音……
 ……あるいはその他のもので生物をコントロールできる子が一歩抜きん出る、と。」
 
 手元のタブレットにはそのように読めるデータが出力されている。
 信頼できる母数には少し足りないものの、ひとまずはそう読むことにしたのだろう。
 ひとり呟きながら頷いた。
 

古城 桜虎 >  
「……さて。」

 タブレットをデイバッグの中にしまい、伸びをする。
 もう採取報告に来るものもいないだろう。
 今此処ですべきことは終わっている。

 小さな欠伸とともに、どこかへと歩き出した。
 

ご案内:「歓楽街」から古城 桜虎さんが去りました。