2015/11/01 のログ
ご案内:「落第街大通り」にギルゲイオスさんが現れました。
ギルゲイオス > (通りに面した、すこぶる怪しい本屋。
どれぐらい怪しいかと言えば、雑多に突っ込まれて積まれた本はその悉く表紙が色あせ。
積りに積もった埃は本棚の上で分厚い層を作り。
極め付けに、店の一番奥のやたら暗い場所に引きこもっている店主は、頭からすっぽりろ黒いローブを被って、男か女か若いか老人かさえぱっとみでは判別がつかない)

ぬーん……
(そんな魔窟が如き雰囲気を醸し出す本屋の一角、明らかに普通の動物じゃない革で装丁された分厚い本を立ち読みする、魔王様の姿が)

ギルゲイオス > 内容は、中々に興味深い……
(随分古くに作られた本の様で、紙の一枚一枚は茶に焦げ、インクも所々掠れ。
読むにも一苦労、と言った内容ではあるものの。
学園では扱われないような内容の魔術は、中々に好奇心をくすぐられるモノがある。
もっとも、そんな本に記されている内容と言えば)

もっとも、悉くに非人道的で、ロクに研究やら出来たモノではないのである。
人間の生皮を全身から引きはがし、強烈な痛みと痒みを与えたままに生きながらえさせる魔術とかなにそれ怖い、である。
(自分で言っておいて、眉間に薄い皺。
つまるところ、そんな類な本、な訳である。
悉くを一瞬で吹き飛ばすのが人道的かと言えば、中々物議をかもすところではあるが)

ギルゲイオス > まぁ、部分的に拾い上げれば、使えそうなモノも有るにはあるのだが。
問題は、やたらと高い事であるな…………
(棚に乱雑と貼り付けられた値札。
これも一体何年前にって位の劣化具合なのだが。
正直、直視したくない位にゼロがずらずらと並んでいる)

あと……妙にこの手にしっとり来る感覚が、なんか凄く嫌なのだが。
(保存状態を考えても、濡れている、なんて事は無い筈、なのだが。
謎革製の表紙が、妙にみずみずしいと言うか、ヌットリしていると言うか。
表紙をよーく見ると、なんだか人の顔っぽい印象を受けるような受けないような)

ギルゲイオス > 間違いなく、禁書庫に寄贈される部類のモノであるよな、これ。
(もう少々内容を確認したい欲求に駆られるも、そっ閉じすると元の棚に押し込んで。
若干しっとりとした両手を、ズボンで拭う)

さて、と
(ぐっと大きく背伸びして、深呼吸――しかけた辺り、舞い散る埃が見えて口元を袖で押さえる)

札に使う素材と、後は実験用の触媒を少しとばかり探してから帰るとするか。
少々値は張るのだが、やはり表よりもこちらの方が色々と都合が良いのでな。
(首の骨を鳴らせば、緩い足取り歩き始め。
表通り、まばらな人の流れに溶け込んでゆく)

ご案内:「落第街大通り」からギルゲイオスさんが去りました。