2016/01/12 のログ
ご案内:「落第街大通り」にクローデットさんが現れました。
■クローデット > 公安委員とはいえ、本土に家族がいて、特に因縁のない者であれば帰省する人間はそれなりにいた。
帰省した人間の穴埋めで年末年始も度々巡回に出ていたクローデットは、少なくない落第街の住人に顔を覚えられてしまっていた。
建物の影から刺さる敵意、悪意の視線。
しかし、それらをものともしないかのように、悠々と落第街の大通りを歩くクローデット。
■クローデット > (「公安委員として」真面目に働くのであれば、監視をアピールすることが牽制になりますし…「あたくし個人として」の考えであれば…悪意を増幅させられるのなら、「ここ(常世学園)」の崩壊が早まって都合が良いですものね)
…一応、年末年始の巡回では死者は出していない。クローデットにとっては少々不本意なことだが。
それでも、危険な薬物を製造・販売している違反部活の末端構成員を先日確保しているから…血気盛んな誰かが「志願」に現れてくれないかと、物陰からの敵意・悪意に対し…巡視ついでに、婉然とした、余裕ある視線を時折返している。
■クローデット > そうして歩いていた折…クローデットの影が、突如大きく揺らぐ。
そして…そこから、長い鉄パイプを得物とした痩せぎすの少年が飛び出してきたのだ。
クローデットの頭部めがけて、鉄パイプをまっすぐに振り下ろす少年。
…しかし、クローデットが苦痛の声を漏らすことは無かった。
代わりに響いたのは、何か、薄く硬いものが粉々に割れるような、シャリン、という音。
■クローデット > 『…げっ』
手応えがあったのに、クローデットにはかすり傷1つない。
その異様さに目を見開き、声を漏らしながら再びクローデットの影に身を潜めようとする少年だが…
ガシャン、という音とともに、影から「弾かれた」。
大通りの地面に、強く腰を打ち付ける少年。
『…マ、マジかよ…!』
時は夕刻。クローデットだけではなく、建物の影が長く伸びている。
少年は慌ててそこに飛び込もうとして…
「地の怒りよ、我が敵に牙を剥け…『大地の牙(クロ・ドゥ・テール)』」
クローデットが呪文を唱えると、少年が飛び込もうとした地面から尖った岩が次々隆起する。
そのうちの一本が、少年の腹部めがけて伸びて…