2016/05/15 のログ
ご案内:「地下闘技場」に一樺 千夏さんが現れました。
一樺 千夏 > 薄暗い地下通路を歩き、分厚い扉を潜ると世界が変わる。
誰が設えたのかはわかっていないが、きちんとした照明が辺りを照らしている。
周囲にいるのは、様々な連中だ。
腕に覚えのありそうなゴロツキもいるし、はじめて来たのだろうか周囲をやたらと気にしている真面目君もいる。
顔面を蒼白にした武芸者っぽい身形の人は一体何を見たのだろうか。
単純に人と熱気に当てられたのかもしれない。

そう、ここは熱い。
物理的な暑さは、まぁそれなりにあるのだが……何より、熱いのだ。
酔いしれている。
酒も提供しているかもしれないが、それよりももっと熱いものに浮かれている。

中央にある開けた空間に目をやれば、その理由はおのずと理解できるはずだ。
人と人が戦かおうとしている。
片方は、いかにも性格は悪そうではあるが鍛えた体が喧嘩上等を訴えているような男。

もう片方は―――

一樺 千夏 > 「さーて次もアタシに全部賭けちゃおうかしらねー。
 ほら負ける道理がないしぃー?」

鍛えた男より背丈が大きい赤毛の女性。
耳が尖っているという事は、異世界の出身だろうか。
しかし、もっと目線を引くのはその右腕である。
無骨な機械であることを常に主張し続けるほどの大きな右腕。

それをヒラヒラさせながら、女性は左手で煙草を取り出して咥えた。

「懐が寂しいから、そっちのアンタにハンデあげちゃう。
 煙草をすい終わるまで逃げ切ったらアンタの勝ちでいいわよ。
 鬼に捕まったら、前のやつみたいになるけど」

どう? なんて小首を傾げる。

一樺 千夏 > 「そんなハンデいらねえっつーの
 っつーか、おれ 勝つし?
 女なんて余裕だし? ワンパンだし?」

とても残念な何かがよくわかる言葉を話す男。

「あっそ……残念だわー」

構えらしい構えをとらず、とても投げやりな態度で右手をクイックイッと動かす。
かかってこい というとてもわかりやすい挑発。

「チョーシくれてっと、痛い目にあわせてやんヨ!?」

一樺 千夏 > あっさり挑発にのった男が走りかかってくる。
そのままの勢いで両足を向けてジャンプからのドロップキック。
打点の高い、それはそれはお手本のようなドロップキック。
あまりに直線的すぎるソレは当たれば結構な衝撃がありそうである。
……当たれば。

女性が軽く半身になり、避ける。
男はすれ違うように落ち……る前に、半身になった女性の振り下ろすような回し蹴りがドテッ腹に叩き込まれた。

「あっれー おっかしいなー?
 姿が見えなくなっちゃったぞー?」

男を踏みつけながら、左手を目の上に翳して周囲を捜すアピール。
踏みつけている足は無慈悲にグリグリと動き続けている。

一樺 千夏 > 男の呻き声が聞こえるが、意味のある言葉にはなっていない。
ので、大柄な女性は当然のようにスルー。

「はー……今日ははずれの日かしらねー」

ため息をついてから、よっこらせ と口に出してから男の足を掴んで持ち上げる。

「ねぇ、ジョー……どこに落ちたい?」
「た、たすk」
「答えは聞いてないけどね!!」

その場に男を叩きつけてから、バウンドする体にヤクザキックを放ちそのままゴロゴロと転がす。
そのまましばらく呻いていた男だったが戦意が喪失したらしく、運ばれていった。

一樺 千夏 > 右腕をわかりやすくグルグルしてから突き上げ群集に勝利をアピール。

「今日はこれくらいでやめとくわー。
 次の挑戦者がいるなら機会を改めておいてねー!!」

果たしているのかどかはわからない。
わずかばかりの儲けを手にして、彼女は堂々たる足取りで後にする。

ご案内:「地下闘技場」から一樺 千夏さんが去りました。