2016/07/31 のログ
竹村浩二 >  
「いやーん冷たいー」
ぐねぐねと身を捩って気色悪いポーズ。
「この辺りでよく遊んでるから地理には詳しいんだ、ちょっと夜の散歩といこうぜー」

どこからともなく煙草とライターを取り出すと火を灯して咥える。

「あ、横で煙草吸っても大丈夫すかね」
「俺は首から上は一級品でお馴染みの竹村浩二、あんたは?」

鼻から紫煙を吹いて歩く。どう見てもクズ。

メグミ >  
 仕草がちょっと気持ち悪い。
 いや、顔は良いのだが――

「……はぁ。ええ、まぁ。」

 ともあれ、風紀委員として突き放す訳には行かない。
 煙草についても承諾する。と言うか既に吸っている故に止められない。
 煙草に惹かれて追いはぎや悪霊でも寄ってこない事を祈るばかりだ。
 嗜好品には違いない。……後者の手合いについては、性質次第では避けにもなるが。

「風紀委員、神秘対策課のメグミ。姓はありません。」

 皮肉を返す事は一旦堪える。
 起きれば忘れるような酔っ払い相手にしても、一応は風紀委員の名は穢さないに越したことはない。
 
 

竹村浩二 >  
目と目の間をごしごし擦って。

「ここに風俗あってさ、ブサイクしか来ねーから3回チェンジしたらヤクザみてーなのが来て金だけ取られちった」

肩を竦めてまたしてもどこからか携帯灰皿を取り出して灰を落とす。

「メグミちゃんね、オーケーオーケー、お兄さんが巡回に付き合うよ」
「アンタみたいな美人さんに何かあったら世界の損失だからね」

紫煙を深く吐き出して。
空を見上げれば月が雲に隠れている。

「それにしても暑いな、こんな格好して言うこっちゃねーけどさ」
「酒が入ってるから余計暑ぃわ」

メグミ >  
「馬鹿ですか貴方は……」

 呆れ混じりに強い言葉が混じる。
 面倒な話が聞こえたが、酔っ払いのタワゴトとして聞き流す。
 違法性のあるものならばどこかで手が入るだろうと割り切っている節もある。
 違法性のある店舗・団体については公安と被る分野でもある と言うのもあるが。

「必要はありませんが……
 寧ろ貴方達のような一般人の為に力を篩うのが私たちですから。
 有事の際は隠れてくださいね。」

 他意もなくそう告げる。
 当たり前のように竹村浩二を守るべき市民としてみなし、そう告げる。
 
「ええ、本当に暑い。……水でも要ります?」
  

竹村浩二 >  
「あー、やっぱわかっちゃう? 俺って頭は良い方なんだけど馬鹿でさー」
「その後、ヤケ酒かまして帰り道ってワケ」

紫煙を吐いて朧月を仰ぐ。

「あ、腕に自信があるんだ? それじゃー守ってもらっちゃおうかなー」
「風紀の子に守ってもらうシチュエーションプレイとか今度頼みたいくらいだ」

どういう店で誰に何を頼むのか、それは永遠の謎だ。

「水あんの? 欲しいなー酔い覚ましに」

軽佻浮薄に笑って片手をポケットに突っ込む。

メグミ >  
「程ほどにしてくださいね。本当。
 月並みな言葉ですが、何か有ったら悲しむ人はいるでしょうから。
 
 ……では此方を。酔い止めに使えそうなものも混ぜておきました。」

 ペットボトルを取り出して、薬草を丸めたの類のものをさらさらと水の中に混ぜる。
 一口含んで呑み込む。苦さと強い香りを確かめてから手渡す。
 思考への負荷を散らす類の作用だ。スっとする上に苦い。
 
 

竹村浩二 >  
「へいへい、程ほどにしますよォ」
「別に俺が死のうが泣くやつなんていねぇし」

拗ねた子供のような言い方でペットボトルを受け取って。

「あ、間接キスだー素晴らしい、って……」
「……酔い止め…?」

苦笑いしながらペットボトルを見る。
意を決した様子で中身を飲む。

「う、苦………で、でも確かに頭は冴える感じがするねぇ…ありがとう」

苦笑いのままちびちび口にしながら歩く。

「メグミちゃんはどうなの? 何かあったら悲しむ人は?」
「友達とか、家族とか、恋人とか」

メグミ >    
「その時は私が泣きましょうか。
 ……毒にはならない筈です。酔われていても困りますから。
 此処が何処か分かるでしょうし、歓楽区までお送りしましょう。」
 
 ちびちびと呷る男を見る。
 ほんの少し、言葉がはっきりして来ているような気はする。
 香りだけでも意識は冴えるか。

「恋人も家族もいませんが、同僚や友人が居ないとは言いませんよ。
 だから、もう悲しませないようにしないといけませんね。」

 平然と答えながら道を歩く。親は亡くなっているし恋人もいない。
 彼以外の、時折感じる視線には警告めいた威圧を返す。
 
 

竹村浩二 >  
「……いいよ、お兄さん誰からも惜しまれずに死ぬのが人生の目標だからさ」
「サーセン、よろしくお願いしまーす」

煙草を片手に持ったまま舌を出す。

「薬の苦味って苦手なんだよなぁ、ビールみたいな芳醇な味わいの薬があったら500缶で6本は飲めるんだが」

メグミの言葉に眉根を顰めて。

「あ、そ。人間らしいこって」

そう言ってペットボトルの水を飲み干した。

相手は美人だ。真面目で、親切で、それでいて融通が利かないタイプではない。
ちょっと眩しい。自分みたいな人間が話しかけていい相手ではなかったかも知れない。

内心、ドロドロの腐った感情を湛えながら次の煙草に火をつける。

ふと、リクルートスーツを着た学生らしき影がふらふらと道を歩いていた。
異様な表情でこっちを見ている。

「なんだにーちゃん、そんな格好で。ここは危ねーぞ?」
「あと俺って人の目を見て話すの苦手だからそんなにガン見するなよ」

竹村は気づかないが奇妙な臭気が漂ってくる。薬品の刺激臭のような。

メグミ >  
「……それは、大層な目標ですね。」

 目を伏せて、閉じる。
 皮肉のようには見えない。

「薬の様なお酒でしたら、知っているんですけれど。
 ……人間らしいと言えば、貴方と大差はないと思いますが。」

 斜めに構え諦観していようが、話は通じる。
 酒臭さや煙草臭さ、捻くれたものは十二分にあるし、思うに至る何かは分からずとも有る事は把握できる。
 厭に思う所もあったが、狂気でも化け物ではない。
 
「……待ってください、竹村さん。
 あの方々、妙です。」
 
 雰囲気にしたって異様だ。野次を飛ばす竹村と比べれば明白だ。
 それに先程の薬とは違う臭いが漂っている。
 辿ってみればあの学生からだ。 

竹村浩二 >  
「妙って? そりゃ妙だろ、今の時期に就活なんてなぁ」
「なぁ兄ちゃんよぉ、人生はクソゲーだが攻略法がないわけじゃないんだぜ…?」
「攻略の鍵は若さと……」

次の瞬間、漆黒の一閃のようなものが煌いた。

咄嗟に回避したものの、頬を切られて血が出る。

目の前の少年の服を突き破って。
蜘蛛の足のようなものが突き出ていた。
それが竹村を襲ったのだ。

『ヴ……うおおおおおおおおおぉぉぉ!!!』

一瞬呻いて、少年は怪物へと変貌していく。
スーツが完全に破れて落ちると、その少年は蜘蛛人間としか形容しようのない姿へと変わり果てていた。

『死ね……死ね………ブラックデザイアのために…死ねぇ……!!』

蜘蛛男はメグミと竹村の前で濁った声で喋った。

メグミ >  
 少し、反応が遅れた。
 咄嗟 に回避してくれたからこそ良かったものの、そうでなければどうなっていたか。

「下がってください……ッ!」

 いずれにせよ、すべきことを果たさねばと気を張り直す。
 風紀委員として、無辜の住民を危険に晒す事は出来ない。

 そう、メグミは思っている。
 竹村と蜘蛛人間の間に割って入る。
 異形の化け物。それを見定めようと視線を尖らせた。

「ブラックデザイアが何かが存じあげませんが、
 ……この場で拘束・連行させて頂きます。」

竹村浩二 > 下がってくださいといわれると竹村は息を呑んで後退り。
…可愛い女の子に守ってもらう、それは冗談で良いとは言ったが。
こんな状況で、とは。大問題だ。

『邪魔を邪魔を邪魔を邪魔を、邪魔をッするなぁぁぁぁぁ!!!』

大分思考にノイズがあるのか、口角から泡を飛ばして蜘蛛男はメグミに襲い掛かる。
蜘蛛の手と人間の腕、そのどれもが複雑な軌道を描きながら攻撃してくる。

見えるならば、左からの蜘蛛腕二連閃。
そして右から人間の腕での、首を狙っての掴み攻撃だ。

「ブラックデザイア……? ウソだろ、ありゃあ俺が……俺達が…」

「壊滅させたはずだ………ッ!」

メグミ >  
「――く、うッ!」

 立ち位置が悪い。その上竹村自身に関係がある事なのか、狼狽している。
 そもそも下がっていてと言ったのば自分だ。
 故に距離を取る訳にも行かず、対応するには無理が要る。

 結果、真っ向から受ける事になる。
 それでも被弾慣れはしているのだろう。食いしばって一歩も引かない。
 泡を受け止め、二連閃で身を裂き、掴まれれば身体が浮く。

 そのような状況でもまだ"呼べる"。

 衣の内から魔力を込めた石を落とし、石を起点に黒い獣を呼び起こす。
 一般的な牛程程の大きさを持つ"犬"だ。

「いきなさい、ムアサドー……!」

 黒い犬を操って蜘蛛人間への突進を命ずる。
 疾く重く、烈風の如き勢いを以って敵へと猛進するか。
 

竹村浩二 >  
「メグミちゃん!!」

どうする。どうする。どうすればいい。

片腕で掴んだメグミの体を軽く浮かせる膂力。
蜘蛛男は薬臭い息を吐いた。

黒き獣が召喚され、蜘蛛男が突進を受ける。
勢いのまま体に当たって、衝撃で怯んだ。

そしてメグミを離したが、すぐに犬を振り払って再びメグミに攻撃を加えようと左腕を振り上げる。

「召喚者を消せば……いいのだろう」

感情の制動がついていないのか、急に冷静になった蜘蛛男がひずんだ声でそう呟く。

「うおおおおおおおおおおおぉぉ!!」

竹村は混乱した頭のまま殴りかかる。
どうすればいい。どうすれば……どうすればいい!?

竹村の拳を避けもしなかったが、身じろぎ一つせず。
振り上げた拳で竹村を殴打した。

「ぐっ……」

両腕で何度か殴打を加えると、余裕を見せたつもりか蜘蛛の腕を背中側に折りたたむ。
怯んだ竹村を左腕で掴み上げる。

「くっ! はなせっ!」

蜘蛛男が濁った声音で嘲笑う。

『弱いくせにヒーロー気取りか?』

どうすればいい……どうすれば。
正義の味方になるには、どうすればいい。
急に頭がクリアになっていく。

そうだ、自分は。

「……気取り…じゃあ……ねぇ!」

異能により異空間からベルト型変身アイテムを取り出す。
掴まれたまま、それを腰にかざすと自動的に装着された。

「変身!」

機械音声で《Joint on!》と周囲に鳴り響く。
光が周囲に満ち、衝撃が蜘蛛男を引き剥がす。

悪に屈しないための力を。
正義を遂行するための力を。

緑の装甲。赤いライン。
風紀の人間なら噂を聞いたことがあるかも知れない。

アーマードヒーロー『イレイス』の噂を。

メグミ >  
 来るであろう追撃は来ない。
 争う音は聞こえたが、ムアサドーの行動ではない。
 となれば――そう思い、視線を上げる。
  
「あれは……」

 風紀委員に所属しない、鎧の様な何かに身を包んだ何者かが落第街において私闘を行っている。
 そのような噂は聞いた事がある。寄せ集められた証言とも一致する。

 とは言え、その様な行為は風紀にとってただの犯罪行為であるため、要注意人物として挙がっている。

 故に通りすがりの協力者や乱闘で済ませるには少々骨が折れる。
 参った話ではある。あるが……

「……一旦、前衛は任せます。
 バックアップは任せてください。」

 好悪のない冷静な声。
 内容こそは好意的なものではあるる。
 但し其処に躊躇いもなく、先程のように庇護すべきとの意識もない。

 認めながらも命令足り得る口調で、竹村浩二―― 
 ――否、アーマードヒーロー『イレイス』へと前衛を張る事を要求する。
  

竹村浩二 >  
風紀の前でこの姿を晒すのだ。
後ろから撃たれても文句は言えない。
だが。

メグミから聞こえた言葉は。

「ああ、任されたッ!!」

力強く答えるとイレイスは前に出て拳を胸の前で打ち据える。
赤いラインが、一層輝きを増した。

『イレイス……アーマードヒーローイレイスか…』
『排除する…ぞ……』

蜘蛛男が攻撃を仕掛けてくる。
ギリギリまで背中側の副腕を隠しての接近。
そして、右腕でボディブローを仕掛けながらの左三本、右二本の蜘蛛腕での斬撃。

が。

最小限の動きで蜘蛛腕をある時は回避し、ある時は緑の装甲で受けながらダメージを最小限に抑え、そしてボディブローを左手で受け止める。

「首から上は一級品でな……目はいいほうなんだよ!!」

そのままイレイスは蜘蛛男の顔面を殴りつける。
タールのような黒い体液が地面に散った。

メグミ >  
「成る程。」

 咄嗟の回避行動は偶然ではなかったのだろう。
 一歩も退かぬ攻防を見据えつつ魔導書を取り出して捲る。
 一枚の頁で手を止めれば、思い切り手を押し付ける。

「サンダーバード――ッ!」

 大きな鷲のような、尾の長い神鳥の霊を呼び出す。
 ”それ"は甲高い声で吠えたかと思えば――罰が如く、蜘蛛男へと雷撃を注いだ。
 
 

竹村浩二 >  
しばらくイレイスと蜘蛛男の殴り合いが続く。
手数で押す蜘蛛男。
パワーで切り返すイレイス。
そこに。

『うぐッ………』

強烈な雷撃が蜘蛛男に降り注いだ。
神鳥の雷鳴は確かに蜘蛛男を直撃し、その電流で硬直した筋肉は自身の骨を折った。

片膝をつく蜘蛛男に、イレイスが後方に跳ぶ。

「いい腕してるぜ、メグミちゃん!!」

そのまま蹴りの姿勢を取ると、マフラー部分が燃え上がり、エネルギーを放出する。
それは推進力を生み出し、蜘蛛男に向けて鋭いキックを放つ。

「パニッシュメントX!!」

重い蹴りに蜘蛛男が地面にめり込む、いや。
それだけでなく、余剰エネルギーで蜘蛛男を中心に地面が十字に割れた。
そのキックの破壊力は、一撃で蜘蛛男を絶命させた。

「……っ! 離れてくれ、メグミちゃん!」
「ブラックデザイアの怪人は、負けると自爆するんだ!」

そう言いながら自分も飛びのく。

僅かに静寂があり、すぐに半径数メートルを巻き込んだ爆発が巻き起こった。

メグミ >  
 蜘蛛男越しに地を砕く重い蹴り。
 その衝撃はメグミの足元まで届く。そして。

「ッ!」

 自爆するらしい。飛び退くには間に合わない――が、今は単身ではない。
 サンダーバード、ムアサドー。二体を即座に呼び寄せ防御陣形を取らせる。

 直後、言葉通りの爆発が生じる。
 ……軽い余波こそ覚えるものの、呼び出した二体は確かに爆風を受け止め切る。

 フィンガースナップ一つで呼び出したものをあるべき場所へ還し爆破痕を軽く検分。
 その後、アーマードヒーロー『イレイス』 もとい 竹村浩二へと視線を移す。

「お見事です。アーマードヒーロー『イレイス』。
 ……連行した言いたい事は沢山ありますが、私とて風紀委員であると同時に人の身です。
 そして風紀委員で在る為にも人で在りたいと思っております。故に、受けた御恩を忘れる訳にも行きません。」

 敢えてそうしているのだろう。
 淡々と独り言のように告げる。

「……だから、上手く処理しておきましょう。
 さもなくばこのまま委員会街までご同行をお願いする事になります、ので」

 表情を崩し、霊性/事務的な対応を崩す。
 戦う前のような雰囲気に戻した後、口元を緩める。

「どうします? 竹村浩二さん。
 それでいいなら、今回に限ってはアーマードヒーロー『イレイス』ではなく竹村浩二に協力して頂いたと誤魔化しましょう。」

「任意の出頭は要求されるかもしれませんし、
 ブラックデザイアについては是非ともお聞かせ願いたいですが、多少はマシでしょう。

 ……ありがとうございました。今の内に、言っておきますよ。」

 ぺこり、と、頭を下げた。

竹村浩二 >  
爆発の後、変身を解除してベルトを異空間にしまう。
そして、メグミに視線を合わせられない。
自分が異能犯罪者に私刑を加えている犯罪者だと知られてしまった。

「あー、その……なんだ。街で会ったクズ男のまま、終わっときゃよかったのにな…」

だが相手の言葉は予想もつかないものだった。

「お、おい……秘密を守ってくれるってか?」
「メグミちゃん。あんた、本当にお人よしだな」

がりがりと首の辺りを掻くと煙草を咥えて火をつけた。

「……すまねぇ、この恩は忘れるまで忘れねぇ………」

ふざけた様子で言うが、表情が歪んでいる。
自分の中の感情を処理し切れていない、そんな顔で。

「わかった、あとで出頭には応える。竹村浩二としてな」
「……じゃあな、メグミちゃん。水、嬉しかったぜ」

手を振ると蒼いバイクを異能で異空間から出し。
そのまま大通りを抜けていった。

ご案内:「落第街大通り」から竹村浩二さんが去りました。
メグミ >  
「……一度だけは。
  二度目以降は分かりませんし、何度も事を起こせば貴方とヒーローが紐づく可能性は跳ね上がります。
  故に甘いだけではありません――。」

 そこまで付け加え、見送る。

 ただ甘やかすだけのつもりはないし打算も含む行動だ。
 竹村浩二としてブラックデザイアの情報を吐き出してもらわねばならない。
 聴取には好意的である方が都合が良い。
 無理にひっ捕らえてだんまりでは困るし、脱走されても困る。大ごとになっても面倒が増えるだけだ。
 
 要するに、半分ぐらいは都合がいい。
 残る半分は御であり、それを加味した結果がこれだ。

「……私も後始末を行いますか。」

 端末を取り出し、連絡を入れる。書類上は歓楽区東区として応援を呼ぶ。
 ほどなくすれば 現場検証のための委員が駆け付ける事だろう。
 残るは面倒な事務仕事だ。

 

ご案内:「落第街大通り」からメグミさんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」にメグミさんが現れました。
メグミ > 「……。」

 連日の巡回。
 夏季休暇によって人手が足りないとも云える。
 相変わらずの饐えた匂いだ。
 

メグミ >  
「……少々、浮足立っている者もおりますか。」

 幾らかの騒ぐ者が見受けられる。
 違反的な行為はしていない故に咎めるものはない。
 
 むしろ、歓楽区の延長のような、ハメを外す気分でうろついているようなものは"危うい"。
 かと言って迂闊に声を掛けても反発されるのが関の山だ。水を差す真似は無用な反発に繋がる事は理解している。
 

メグミ >  
「……ふむ。」
 
 とは言えこうして"歩くだけ"でも警告足り得る。
 それが軽い気持ちで足を踏み入れているような、"戻れる"者なら尚更だ。
 
 

メグミ >  
 
 ……特に挙げる程の問題もなく。
 先日の"ブラックデザイア"を口にした怪人と同等の者も見当たらない。
 このまま暫く見回った後、他の委員と交代する事だろう。
  
 

ご案内:「落第街大通り」からメグミさんが去りました。