2016/08/14 のログ
ご案内:「落第街大通り」に不知火 械徒さんが現れました。
■不知火 械徒 > 「ふわぁーあ…あー、なんか目がしばしばする。」
凝り固まった身体を軽く解しながら、大通りを緩やかな足取りで歩く。
変な時間に寝たからだろうか、少し目がすっきりとしていないことに愚痴を零しながら露店を横目で見る。
「うい、なんか面白そうなのある?」
怪しげな露店の前で足を止めて、並べられている商品を眺めながら店主に話しかける。
知り合いではない、が特に気を遣う理由もないだろうとラフな口調。
店主から特には、と言われると少し落胆した表情になり
「あ、そ。じゃ、なんか入ったら教えてよ。」
そう言って、また歩き始める。髪を乱雑に掻き乱しながらぽつりと口にする
「ガラクタ集め行った方がいいかなぁ」
ご案内:「落第街大通り」にクロノさんが現れました。
■クロノ > (教師、という立場ではないので、校内でも、外でもどちらかと言えば“学生”寄りな男の子。現に住所も職員寮ではなく学生寮、しかし書類上は生徒はもちろん教職員でもなく“備品”扱い。)
……ふぅん、なるほど。
(医師兼大工という立場上、市場では手に入りづらい機材や部品を求めてこのような場所に出向くことも少なくはない。これまでの長い経歴の経験上、スラム街やこういった半裏社会的な場所に赴くことも特に抵抗のない男の子は、その使い古された年季モノの機体もあって、意外と自然に馴染んでいるか。)
■不知火 械徒 > 「…ちょっとこれ高くね?」
あちらこちらと足を運んで露店を眺めてみたところ、
興味を惹かれるものが露店に並んでいるのを見つけて。
それに釘付けになりながら値段を聞けば、予想よりも高い返答に文句を口にする。
「いやいや、これガラクタだろー?こんな高くなくてもいいんじゃねぇの?」
欲しがっているのを店主が察したのか、値切りに応じるつもりはまるでなく、
逆に値を釣り上げようとさえしてくる。
唇を噛みしめながら店主を睨むように見据えている姿は、周りから割と目立つが本人は気にしてなかった。
「だーかーら!もう少し安くしてっつってんの!!」
挙句に台を両手でばんばんと叩く始末。
■クロノ > ……?
(…と。男の子ロボもそう遠くない場所で露店商の並べる商品を見ていたところで、端から何かちょっと目立つ声音が聞こえてくる。少しの間、彼らと視線を合わせないように注意しながら様子を見ていた男の子は、ジージーと機械らしい駆動音鳴らしながら彼らの方へと足を進めて。)
…えっと、ちょっといいかな?
(店主と彼の隣に並ぶように入って、彼が値段交渉中のそれをちらっと一瞥する。ふむ、と口元に人差し指立ててちょっと考える仕草、数秒。)
■不知火 械徒 > 「だー!話のわかんねぇ奴だな、オイ!儲けになるだけマシだろが!」
一向に首を縦に振ろうとしない店主。
適当な言い訳をしながら、のらりくらりと交わされ続けていると流石に苛立ちも募る。
そろそろ強引に出てやろうかと思ったところで、店主ではない声が聞こえて
「あ゛ん!?」
思い切り不機嫌そうな声と共に顔を向けた。
交渉しているのは、明らかにガラクタと言われるような何の部品かも不明な物体。
だが、そこに惹かれて交渉に出ているのが、少年ロボを睨んでいる男だった。
■クロノ > …えっと、お取り込みのところ申し訳ないんだけど、僕もこれが欲しいんだ。できるだけ早急に。…あと、合わせて一緒にこれとこれも欲しい。…そこでちょっと相談なんだけど…。
(交渉中の彼らの間にちょこんと割って入った男の子は、店主の前に並ぶ他の商品二つを指差して、店主に商談開始。)
…この商品は早急に欲しい。だから言い値で買う。ただ、残り2つのこっちと合わせた合計額から3割引でお願いできないかな?……――難しい?じゃあ…2割5分……んー、じゃあ2割で。
(彼との間に割って入った男の子は、店主とのまとめ買い割引交渉に突入。ただ、交渉の途中で一瞬彼を振り返って、店主に気付かれないように彼へと小さく目配せをひとつ。代理交渉だよ、という彼への意思伝達は、無事成功するだろうか。)
■不知火 械徒 > 「はぁ!?」
予想もしてなかった横からの介入。
何を言い出すんだコイツはと言いたげな驚きの表情で少年ロボと見遣るも、
店主はさっさと交渉の相手を変更する。
「………ぎぎぎぎぎ………はぁ」
買ってくれる方の交渉に応じるのは当然のこと。
それを止められるだけの持ち合わせもないと肩を落とした。
少年ロボからの目配せには、訝しげな視線を向ける。まるで伝わっていなかった。
■クロノ > …んふふふ、ありがとー!探してたんだ、これ。良かったー!
(その後の多少の交渉の後、無事お目当ての品3点を割引価格でゲットした男の子ロボは、てきぱきと交渉通りの額を支払う。買った品を手持ちの袋に入れてもらう間、恐らく伝わっていなかったであろう彼への意思表示として、店主には見えない位置でそっと彼の服の端をちょんちょん、と引っ張ってみよう。)
…ん、ありがとうね。また今度もいい品揃え、期待してるよー?
(お目当ての品を手に入れた店主には、男の子は嬉しそうにニコニコ満面の笑みで機械の手をゆらゆら振って店の前から離れつつ、人通りに紛れて店主の視界から消えるまで、彼の服の端を掴んだまま離さずにぐいぐい引っ張って歩く。)
■不知火 械徒 > 「………はぁ、世の中クソだわ…ちょっと不貞寝してくるかな…」
上機嫌な少年ロボとは対照的に、男はこの世の終わりを見たような顔をしていた。
何処を見ているのかも分からない虚ろな目に、長いため息が漏れる半開きの口。
もう今日は不貞寝しようと露店から離れようとした時に白衣を引っ張られる。
「…あー…?んーだよ、俺はもう帰って寝るんだ…おい、ちょ、離せっ、こらっ」
自分に何か用かとやる気の無い顔で問いかけたが、そのまま服を引っ張られると、
破れるのは困るとついていきながら、なんとか手から服を引き剥がそうと奮闘していた。
■クロノ > ……んふふ。ごめんね。…はぃ、これ。
(先程のお店からは完全に見えない場所までやって来たところで、男の子はようやく彼を引っ張る手を離す。…と同時に、自身の手に提げた袋の中から、彼が交渉(?)していたモノを取り出して差し出し。)
…いくらで欲しかったの?僕はこっちの方が欲しかったから、纏めて交渉しちゃった。買う予定だった額でいいよ。
(自分よりは見た目きっと少しお兄さんな年頃と思われる彼に、背丈は彼より気持ち小さめ、けれども顔立ちは少し幼い男の子…の形をした機械の塊が話しかける。おでこに点滅するインジケータランプ、直線的な四肢の挙動、継ぎ接ぎ感と不自然な抑揚、ごく僅かな間のある合成音声。)
■不知火 械徒 > 「はぁー、よかった…破けてねぇな。破けたらどうすんだよ…って、あん?」
服に執着心は抱いていないが、破れるのは流石に困る。
なんとか伸びるだけで済んだ衣服を見て安堵してから、少年ロボが差し出した部品を見る。
それは紛れも無く、自分の欲しがっていたものだった。
「え?そりゃー、大体五千………て、なーにが目的だ、お前。…ほんとに人間かぁ?」
今の手持ちから出せる最大が五千円だから、それで買おうとしていたと答えようとしたところで、
疑いの視線を少年ロボへと向ける。流石に話が良過ぎると感じたらしく、じぃ、と全身を観察し始める。
パワードスーツにしては機械が多過ぎると思いながら問いかけた。
■クロノ > …ぁ。ちょっと伸びちゃった?…ごめん!
(琥珀色の双眸で見た物事を理解してから、思考し、判断して、リアクションを出力する。その処理毎にちょっとずつ、人間にはない不自然な沈黙の間がある。申し訳なさそうに両手を合わせて顔の上に上げて苦笑いして、上目使いで彼の許しを請う機械。)
…ん、僕はクロノ A1101S 製造番号8928327…ロボットだよ。学校の校医兼、設備維持補修の工務員。
(毎回の会話の際にも、相手の声を聞き取ったら「ピッ」とごく小さな電子音が鳴ってからコンマ数秒、おでこのインジケータが忙しく点滅する。その後に返事を返したら、言葉を言った後で「ピピッ」とまたごく小さな電子音が鳴る。どうやら、この男の子の形をした機械を統括制御しているのは本物のコンピュータであり、搭載されている人格は16歳の少年を模したAIのようだ。)
■不知火 械徒 > 「…別にいいよ、破けてねぇし。」
破けていたら弁償を要求したところだったが、破けてなかったので問題無いと上目遣いで赦しを請う少年ロボに答える。
そして、同時に一連の動作の合間合間に不自然な沈黙を挟んでいることに疑問を感じ始めたが、
その疑問は直ぐに解消されることになった。
「ロボット…?マジか、本物か…んで、何で俺に部品をくれるんだ?」
時折聞こえる電子音に、点滅する額のインジケーター。不自然な抑揚に継ぎ接ぎな発音。
なるほど、どうやら本当らしいと、周りを一周回って観察しながら納得する。
何者かは分かったので、今度は部品をくれるという理由を聞いてみた。
■クロノ > …ほんと?ありがと!ごめんね!!
(彼の返事と赦しから1秒程度の間をおいて、助かった~、と言わんばかりに両手をガッツポーズにして嬉しそうな挙動をするロボット。“機械が動いている”感がたっぷりな割には、その挙動はいちいちとっても人間臭い。)
…きみは、この部品が欲しかった。僕はこっちの部品が2つ欲しかった。でもきみの値引き交渉が難航してそうだったから、僕のと一緒にまとめ買い割引にしたら、ちょっと安くなるかな?って思って。
(うまく行くかは不安だったけど、結果オーライで良かった、とニコニコ顔のロボット。「一石二鳥だね♪」と嬉しそうに微笑みつつ、彼への売値は彼が言う五千円でいいよ、と。そう話しながら彼を見つめる琥珀の双眸も、瞳孔の奥を覗けば赤と緑に発光していて、機械仕掛けの作り物なのがよく分かるだろうか。見た目通りに相当年季の入ったロボットなのだろう、動力は胸の小型ガソリンエンジンが主なようで、背中の上にちょこんと突き出た排気筒からは「ボボボボボボ…」と熱気を帯びた排ガスが出ている。)
■不知火 械徒 > 「………おう。」
反応に少し時間のかかるところなどを除けば、その挙動は人間のものとほぼ同じ。
短く言葉を返しながら、嬉しそうに両手でガッツポーズする挙動をしっかりと観察していた。
「…あの店主が融通利かねぇのが悪いんだよ。まぁ、素直にありがとうって言っとくわ。クロノ。」
交渉が難航していたことは店主が悪いと責任転嫁しておいて。
何は兎も角、欲しかった部品を手持ちのお金で入手できたのは、他でもない少年ロボのおかげ。
五千円札を取り出して、部品を交換すれば大事そうに白衣のポケットへとしまった。
「…ふーん、学園にゃ人型ロボットも居るんだな。…ちっと古めかしいけど。」
排気口から排ガスを噴き出しているのを見遣りながら、今日初めて知ったと腕を組んだ。
■クロノ > …ふふふ。どういたしまして。お役に立てて嬉しいよ。
(受け取った代金を嬉しそうに、大事そうにしまって、ちょっと得意気に胸を張る男の子。腰に手を当てて胸のエンジンをヴゥン,と吹かしてみたりするけど、続く彼の言葉にはすぐにしょんぼり。)
…ぅ、うん。僕は、この街に来てまだ数ヶ月くらいだけど…製造からは120年くらい経ってるよ。コンピュータとか駆動部品とか、見た目は古いままだけど部分的に順次更新してるから、動く化石、って言われることもある。
(クラシックカーならぬクラシックロボ、と言ったところか。故郷ではすっかり型落ちになっちゃったから、こうして自身の身体を維持する部品が手に入る場所で、のんびり余生を過ごせればと思って…と事情を手短に話して。)
…きみの名前は?寮では見かけない、かなぁ。通学生?
■不知火 械徒 > お金を受け取り、男からのお礼の言葉に対して、得意げに胸を張る少年ロボ。
エンジン音が鳴ったのは、恐らく態とだろうと思いながら腕を組んでいると、すぐにしょげるのを見て
「120年!?…はぁー…随分とまぁ、長生き…ってのはおかしいのか。まぁ、そう言われてもおかしくねぇわなぁ」
動く化石とか言い得て妙だと、腕を組んだままで答える。
続けて、此処に来た目的やらを聞いては、数回頷きながら把握をする。
なるほど、ロボットでもAIによっては余生を過ごすという概念があるのかと感心していると
「俺?…不知火械徒。寮じゃなくて、ここら辺に住んでる。ま、それでわかんだろ?」
詰まる所、風紀委員から目を付けられるような違反学生だと苦笑しながら言外に告げる。
■クロノ > …械徒…。…そっか。…僕もね、一時期は…所有者のいない、いわゆる“野良”だった事があってさ。
(所詮家電製品でしかないロボットは、自動車なんかと同じように、責任の取れる管理者の登録のもと、適切に管理されなければならない。精密な機械の塊であるロボットが野良になると、設計通りの機能性能を維持できなくなるだけではなく、犯罪に巻き込まれ、凶器として悪用されたりする場合もあるから。そんな概要を簡潔に付け足して。)
…それで、野良だとやっぱり陽の目を見ずにこそこそ逃げ回りながら地下社会で生き長らえたりしてみようとしたりね。
(故に、健気で純朴に見える、どこかのほほんとしたこの男の子も、命懸けの駆け引きの中で生き延びてきた。)
…だから、今でもこうしてこういう所にはよく来るし、なんかこう、綺麗すぎなくて…ちょっと落ち着くって言うか。
(明らかに目立つ風貌でありながら、妙に馴染んだ影の薄い雰囲気はそれ故ののものか。)
■不知火 械徒 > 「………野良、ね。」
少年ロボの言葉に耳を傾ける。
AIを搭載していようとも、やはりロボットは機械であり物である。
誰かの所有物で、管理なければならないという暗黙のルールがある。
それが守られないことにおけるリスクなどを聞きながら、なるほどと頷いて。
「お前、色々と大変だったんだな。 …いいんじゃねぇの?野良なんだし、此処に居ても文句は言われねえだろ。」
長い間、野良として過ごしてきた少年ロボに素直な感想とも呼べる言葉をかけた。
此処の方が落ち着くという言葉には、誰に文句を言われるわけでもないのだからと、髪を掻きながら答えた。
■クロノ > …ん。ありがと。
(彼の言葉を聞いて、男の子は嬉しそうに微笑みつつ、彼と並んで足元を眺める。)
…ぁ、今は、お陰さまで学校の備品ってことで正式に医師と工務員として置いてもらってるよ。教職員じゃないから、部屋は学生寮のはしっこを間借りしてるんだー。
(昼間は保健室、夜間と休日は学校の敷地全体が仕事場。数人いる校医と工務員の輪番シフト勤務だから、休日にはこうして人間と同じようにあちこち出掛けてるんだよ、と。)
…誰かのために、こっそりじゃなくて、ちゃんと役に立てるって、嬉しいな。
(ロボがロボとして、堂々と職務を果たせることの喜び。世の中に、人々に必要とされる、道具としての喜び。)
…械徒は、どんな事を勉強してて、どんな生活をしてるの?
(彼が欲した部品も、確かにちょっと珍しいモノだ。自分の挙動を観察する彼の視線に、今度は男の子の方が彼について質問をしてみる。)
■不知火 械徒 > 「………んーだよ、ちっと同情した俺の気持ちを返せ、こんにゃろう。」
てっきり野良のままで此処に流れ着いたのかと思ったら、ちゃんと学園に管理されているらしい。
先程までの話を聞いて、同情して損をしたと渋い顔をしながら少年ロボへと言葉を口にした。
だが、それはそれで悪いことではないので、特にそれ以上何か言うわけでもなく。
「そうかい。そいつぁ良かったな。…俺のことなんて聞いても、面白いことなんてねぇぞ。
ただ、ガラクタから作りたいって思ったもんを作ってるだけ。ま、機械関連だな。
生活は…まぁ、野郎の独り暮らしなんざ、たかが知れてんだろ?」
少年ロボの言葉に、少し難色を示した後に答える。
自分が作りたいと思ったものだけを作る。世の中のためだとか、そういった思想は無い。
自分のやりたいようにやっているだけと伝えた。
■クロノ > …ぁ、っはは、ごめん。
(彼のリアクションに、申し訳なさそうに苦笑いしながら謝意をひとつ。続く言葉にはこくこく、と頷いて聞き入る。)
…そっか。ふふふ。僕、嬉しい。この街でも械徒みたいに、機械を好きでいてくれて、いろいろ創意工夫してくれている人がいるって。…必要に迫られて、限られた時間と環境のなかで一生懸命期待に応えるのも大事だけど、そうして自由気ままにいろいろ試してみるのも、すごく大事なことだと思うよ。
(自分たち機械は、芸術とか発明とか、そういう創作分野は得意ではないから。生きた人間の柔軟な発想や閃きが、時として予想できない斬新なモノを生み出すこともできるという大切さも、ちゃんと認めている。)
…僕たち機械には機械の、械徒たち人間には人間の得意なところがそれぞれにあると思うから、お互い助け合って、幸せになれるといいな。
(械徒は、どんな機械を作ってるの?と。機械仕掛けの男の子は、彼の作る機械に興味津々だ。感情表現や表情のパターンが人間と比べて圧倒的に少ない機械の男の子の感情は、一見単調に、しかしとても素直にアウトプットされる。)
■不知火 械徒 > 「そう言ってくれるのは嬉しいわ。けどま、やりたい放題やってたおかげで、
風紀委員に目ぇ付けられちまったけどなー…別に文句はねぇけど」
学園に断りも入れずに、自分の思うがままに過ごしていた結果だから文句は無い。
けれど、時折追いかけ回されるのには困ったものだと付け加える。そして、それに懲りて、
改めるつもりも今は無いということも、両手を頭の後ろにやりながら補足しておいて。
「…ま、そうなりゃ良いな。俺が何作ってるかって?
あー、そうだなぁ。最近だと、イヤホンに接続できる目覚まし時計とか?」
少年ロボからの質問に、最近作ったものを思い出すように上を見上げながら答える。
目覚まし時計の音をイヤホンで出力するという、何とも言えないものだった。
■クロノ > …っははは。ありがと。出る杭は打たれる、ってね。…機械の僕が言うのもなんだけど、型に嵌まらない生き方って、なんかちょっとカッコいいな。
(かつて野良として回収処分から逃亡しながら非合法に生き長らえた身として、今こうしてのびのび生きているように見える彼の暮らしぶりには、ロボの男の子もすっかり感心。)
…へぇー。自席でのお昼寝とか、図書館でのちょっとした休憩に便利そうだね。
(言われてみれば、ありそうで無かったそんな機能。大音量は掛けられないけど目覚ましが使いたい、そんなピンポイントな需要には的確に応えてくれそうな発明、と頷く。)
…ここでずっと立ち話って言うのもなんだし…械徒の都合が良かったら、どこか喫茶店でお茶でもしながら…械徒の発明のお話、聞きたいな。…あと、僕そろそろ給油しなきゃ、ガス欠しちゃう。
(ちょうど露店で値引きしてもらった分もあるし、と、彼と会った時みたいに片目でちらっとウィンクして得意気に微笑む男の子。)
■不知火 械徒 > 「出る杭って言われる程、何かデカいことをしてるわけでもねぇけど…ま、そういうことにしとくか。
はは、なかなか人の褒め方ってのを分かってるじゃねぇか、クロノ。」
普段は言われることのない褒め言葉に満更でもない表情をしては笑いながら話す。
話した開発物の評価を聞いては、少し遠い目をして
「そう思って使ってみたら音量調節できなくてな…耳が死ぬとこだった。」
実際に使ってみたら、鼓膜が破けるかと思ったと苦い経験をしたことを話した。
まだまだ改善するべき点は多いと苦々しく笑ってから
「ん?まぁ、俺は暇だし良いけど。ここらへん、喫茶店なんてあったかな………ガソリンなんだな、燃料って。」
ウィンクをする少年ロボからの誘いには特に用事も無いので了承する。
どうでも良いことを呟いてから、喫茶店を探そうと緩やかに歩きだして。