2016/09/16 のログ
ご案内:「落第街大通り」に櫛鉈 蛟さんが現れました。
ご案内:「落第街大通り」に櫛鉈 蛟さんが現れました。
ご案内:「落第街大通り」に櫛鉈 蛟さんが現れました。
櫛鉈 蛟 > 「……なんつぅか、昨夜から妙な気配が増えてやがるな…」

唐突に独り言を呟く一人の男が、夜の落第街の大通りを歩く。
堂々と咥え煙草をして歩いていようが、脛に傷者や訳有り、無法者ばかりのここで咎める者も無く。
男が呟いたそれは、昨夜辺りから急に感じ始めた違和感。
一つ一つは大した事が無いように思えるが、男が察知できるだけでもかなりの数だ。

「……何処ぞの誰かが何か”やらかした”んじゃねぇかぁ?こりゃあ…」

それが面白い事ならば首を突っ込む価値はありそうだが。
今の男に力も魔力も無いとはいえ、元が怪物だ…こういうのは容易く察知できる。
強いて言うなら悪霊に近いが、それとはまた微妙に異なる感じだ。

「俺にもちょっかい掛けてきやがったしな実際…人に取り付くタイプか、はたまた…」

取り込んで増殖するか。判断材料が少々心許ないが。往来を歩きながら、サングラス越しの視線で周囲を眺める。

(……気付いてるヤツは気付いてんだろーけどな…如何せんこうも数が多いと動くヤツも少なそうだ)

櫛鉈 蛟 > 「…とはいえ、俺が動く義理もねーしなぁ。こういうのは風紀とか公安の仕事だろ、やっぱ」

丸投げしたい気分全開。日頃ちまちま監視されて鬱憤は多少溜まってるので少しは愚痴りたい。
だから、連中が苦労するなら万々歳だ。…あ、でも古巣は悪霊より濃いメンツばかりだったか。

「あーやだやだ。増えるなら美人が増えて欲しいもんだぜ…ったく。」

煙草の煙を蒸かしながらボヤく。未だに監視の目を感じるが、まぁ何時もの事だ。

(……つぅか、俺を監視するより、アレを何とかする方が先だろーによ…)

そう内心で愚痴る。とはいえあちらも仕事だからしょうがない。監視に留められているだけマシなのも理解している。
とはいえ、これは浸透する前に、増殖する前に処理しておかなければいけない類だろうに。

「…いかんいかん。こういう事を考えてると、何時の間にか自然と首を突っ込んでんだよな大抵は」

櫛鉈 蛟 > こうして歩いている間にも、人の思念に矢張り引き寄せられるのか…そこら中に居るのを感じる。
と、いうか現在進行形で増殖するのを感じた。欲望や負の感情が多い場所では、矢張り活性化し易いのだろうか。

(…と、なると風紀や公安が動いてたとして人手が足りないだろうな。明らかに増殖の速度の方が速い)

一箇所に纏めて殲滅、するのが手っ取り早いが、それにも相応のリスクやら人手が要るだろう。
それに、ここだけではないだろう。この感じだと島のあちこちに分散してそうだ。

「まぁ、人の思念つーのは馬鹿に出来ねぇもんだしな…」

ああ、とても身に染みている。だからこそ、こうして気配だけで捉えられているのだが。
煙草を蒸かしながら、それとなく纏わりついてきた一部のソレに睨みを利かせる。蛇の眼光。

(俺の中に勝手に入ろうとすんじゃねーっての…まず美人になって出直して来い)

と、いう塩辛い対応で思念じみたモノを弾き飛ばしておく。あ、でも本当に美人になって来たら…

「それはそれで困るな…いや、むしろ美味しいのか」

ご案内:「落第街大通り」に真乃 真さんが現れました。
真乃 真 > いやに目立つ仮面をつけた男が落第街を行く。
その眩しいようで黒っぽいようで神々しような禍々しいようなそんな異様な仮面を付けた男である。
あまりに目を引くその仮面は記憶に残さないという点ではかなり有効でそれ以外の特徴を一切目立たせない。
例えばその目を引く異様な長さのタオルも、凄まじい姿勢の良さも、来ている服が制服であることすら印象が薄くなるだろう。
そんな悪目立ちする格好の人物が落第街を行く。

「あれ?あの人どこかで見たような?」

昔、風紀委員にいた先輩に似ている。
いや、似ている?違うな!同一人物だ!

「もしかして、そこの貴方はオロチ先輩じゃあないですか!?
 いやあ!久しぶりですね!」

その異様な仮面を被っていればもし本当に知り合いだったとしても分からないだろう。
そんな考えは頭から抜け落ちてかつて少しだけ世話になった相手に話しかける。

櫛鉈 蛟 > (……あん?何だあの仮面とやたら長いタオル?…が無駄に目立つ変なヤロウは…しかも無意味に姿勢が良いし)

煙草を蒸かしながら、のらりくらりと歩いていたら…視線の先、こちらの進行方向から歩いてくる一人の人物。
…この気配、風紀委員にまだ己が所属していた頃に少し覚えがある気がする。
ともあれ、今は赤の他人だろうという事で、そのまま素通り――しようとしたら声を掛けられた。

「――クシナダだっつーの。何であそこの連中はどいつもこいつもそう呼ぶかね…。
ともあれ、そっちは……あーー悪い、誰だっけ?気配と声は覚えがあるんだが」

その仮面のせいで全然結び付かない。こう喉元まで名前が出ているのに出てこない、そんなもどかしい感じだ。
あと、己の正体は風紀委員や公安には知られているので、オロチと呼ばれるのも日常茶飯事だ。
むしろ、仮名とはいえ「クシナダ・ミズチ」という名前があるのに、そっちで呼ばれる事の方が少なかった気がする。

真乃 真 > 「すみません!みんなそう呼んでたので!
 じゃあクシナダ先輩に直しますね!」

理由は知らないけどみんなオロチって呼んでいたので真もそう呼んでいたのだった。
多分戦闘スタイルが蛇っぽいとかそんな理由だろう…知らないけれど!

「ああ、真乃ですよ!真乃真!」

その異様な仮面を外して無駄にカッコいいポーズを決めて言う。
何のための変装だったのか…。

正直、関わった回数は多くないので覚えていない可能性もある!

「で、オロ…クシナダ先輩はこんなところで何をしてたんですか?
 落第街のパトロールとか?いや違うな…夜の!散歩ですね!」

誰が好き好んでこんな治安の悪い場所を散歩するのだろう…。
だが、真は正解だろうといわんばかりの顔である!

櫛鉈 蛟 > 「……ああ、もういいよオロチでもクシナダでも好きに呼べ。
ただ、なるべく人目の或る場所でオロチ呼びは勘弁してくれ」

(つぅか、監視の気配から怒りを感じるんだが。俺が自分からオロチ名乗った訳じゃねーよ!)

と、監視の目にツッコミを心の中で入れつつも、表面上は何でもないように元同僚に答える蛇の図。

「…ああ、思い出した思い出した。その無駄なカッコつけたポーズでピンと来たわ。
そっかそっか…ともあれ、久しぶりっつぅ事になるんかね?」

仮面を外した彼の素顔…ではなく、むしろポーズで思い出したらしい。
ただ、彼も考えている通り、お互いそんな親しい付き合いがあった程ではない。

「…あ?いやいや、俺はただブラついてただけだ…ってか、風紀委員とっくに辞めてるしな。
まぁ、そんな訳で夜の散歩で正解だヒーロー」

そして、実際間違いでもない。何せスラムや落第街を拠点としているのだから。
危険であろうと何だろうと自宅の庭みたいなモノである。
むしろ…

「つぅか、お前さんこそ何でこんな時間にこんな場所歩いてんだ真乃」

煙草を蒸かしつつ、しかし煙がそっちに流れないように最低限の配慮はしつつ尋ねてみる。

真乃 真 > 「分かりましたクシナダ先輩!」

何となく見られてる感があるのでクシナダ先輩で呼ぶ。
いつの間に落第街での人気を獲得したのだろう?
見られてる感じがする方に軽くピースをする。

「久しぶりですよ!一年以上は空いてますね!」

少なくとも真が風紀委員を辞めたのは一年前だから一年以上は空く。

「…まあ、僕も風紀委員辞めてるんですけどね!
 あとヒーローじゃないです。正解なのは嬉しいですけど!」

どうやら正解だったらしい。
うん、確かこの先輩はとても頑丈だから危ないところでも平気で散歩できるのだ!

「ちなみに僕は何か分からないけど何か…なんだっけ?アレが多くなってるとかそんな感じの話を聞いて
 来たんですよ!」

かなり情報がフワフワしている思念のあれだけに!ちなみに情報源は風紀委員の知り合いである。
『真乃ちゃんが行ってもいみねーよー。』と言われた上で来た!
多分何かは出来るはずだ!何かは分からないけど!!

櫛鉈 蛟 > (頼む真乃、余計なことはするな俺の監視の目が更に厳しくなるから!!)

と、呼ばれ方はまぁ、クシナダでいいとして軽くピースしてる彼に内心でツッコミ。
実際、彼のピースした方角に監視のモブさんがいるのだ…むしろ、監視が気配悟られるって問題ではなかろうか。
あと、人気ではなく単にこの男が特級の監視対象に指定されてるだけである。

「あーそっか…何だかんだで年単位か」

成る程、と頷く。この男が風紀委員を辞めたのはおよそ2年前だ。つまり、彼より1年早くドロップアウトしている。
お互い、よくもまぁ名前は兎も角顔とかも覚えていたものだと思う。

「あれ?何だお前さんも辞めてたのかよ。いや、その仮面とかじゃあ何なんだ?コスプレか?」

コスプレにしては変な気がするけども。そして、頑丈なのも間違いではない。
少なくとも、己の体質をふくめてタフなのは確かな事だ。

「アレじゃ分かん――あン?」

彼の発言にツッコミを入れかけて途中で首を傾げる。…つまりパトロールか?

(元・風紀の真乃が知ってるって事は、風紀はほぼ確実にある程度事態の推移は把握してる訳だ。
と、なると公安の方がどれだけ掴んでるかだが…)

「…ってーと真乃は今もなんか感じたりしてるのか?」

姿が見えるヤツもあるが、見えないのが矢張り多い。彼がどの程度感知しているのか尋ねてみたり。