2016/09/17 のログ
真乃 真 > 「はい!辞めました!なんというか限界が見えた感じですね!!
 落第街って危ないじゃないですか変装して危険を抑える工夫です。
 風紀委員じゃない僕みたいな普通の生徒は…いや、どちらかと言えば普通よりの生徒はこういう工夫が必要なんですよ!」

特に、気にした様子もなくさっぱりと辞めたことを告げる。
正直、落第街で顔を隠さず人助けをするのは怖い。
つけ込まれたり、復讐されたり。
この仮面はそういう事が無いようにここと外を分ける手段。まあ自衛の一つである。

「なんか嫌な感じがするくらいですかね?
 ここら辺とか。」

そうやって手を適当に伸ばすとそこにいたモノは凄い勢いで避ける。
祓われるとかじゃなくて嫌がってる感じの避け方である。
しかも、かなり嫌がっている。

「手ごたえは全くありませんけどね!」

手を振るのに合わせて辺りに散らばる。
凄い避けっぷりである。

櫛鉈 蛟 > 「限界、ねぇ。俺みたいなのは兎も角として、お前さんみたいなお人好しっつぅか正義の味方!なヤツが止める…か」

まぁ、彼にも思う所があったのだろうし、深く尋ねたりはしない。その程度の配慮はあるつもりだ。

「それを言ったら、俺なんて風紀の仕事でここ来た事もあっけど、今じゃここがホームなんだぜ?
おまけにこの通り、変装も何もしてねぇしな」

この場合、むしろ彼の方が正しい気がするが。この男が堂々とし過ぎる、というのがあるかもしれないけれど。
彼と違い、人助けするつもりも無ければ誰かに付け込んだり復讐のあれこれも無い。
ただ、楽しそうだと思ったら遠慮せず首を突っ込んでいく。そういうタイプだ。

「…あー成る程な」

彼が手を伸ばした先、ソレが嫌がるように避けていくのを感じ取れる。
しかも、露骨というか凄い嫌がられている。…ある意味でこいつらの天敵なのだろうか?

(つぅか、すげぇなコイツ…無意識に蹴散らしてる感じだ)

彼の身振り手振りの度に、あっちに逃げてこっちに逃げる。
そんな連中の気配を感じ取りつつ内心で苦笑する。

「まぁ、風紀委員もそう増援とか出せないだろうし、協力するのはいいんじゃねーか?」

この男はそこまで首を突っ込む事はするつもりはないが。
まぁ、するつもりがなくても既に巻き込まれてる可能性が無きにしも非ず。

真乃 真 > 「まあ、色々あったんですよ!
 あと、正義の味方じゃないです。
 お人よしは否定しませんけどね!!」

周囲を気にして仮面を付け直す。
これで感情は読めなくなった。
…異様である。

「僕は意外とビビりなんですよ!慎重ではないけど!」

正直、落第街は怖い。
もしかしたら怪我するかもしれないし帰れなくなるかもしれない。
それでも、行くのだ。

「どんな感じなんですか?正直見えないので分からないんですけど!」

真がすすめばソレは逃げるが少し進めば元の場所に戻る。
避けられているだけで正直、散るには散るが意味はなさそうであった。

「ですよね!正直実感は薄いですけど!!よし!頑張りましょう!」

必死に腕を振るう。
たまに当たったそれも凄い嫌そうな感じで遠くへ逃げて行くだけである。
無意味。無意味。とても無意味。

櫛鉈 蛟 > 「まぁ、俺も色々あったのは同じだけどな。…とはいえ、遅かれ早かれ辞めてたのは変わらんし」

結局、怪物の宿命か退治、はまだされる気配は無いが監視が常にある。
異世界の来訪者ではなく、この世界のこの国の神話の残骸。
だからこそ思う事がある。それを口にする事はしないが。
仮面を再び付け直す様子を眺めつつ。

「いいんじゃねーか?ビビリっつぅのは、裏を返せば危険察知能力が高いって事でもあるし。
テメェの事を理解しないで無茶するより、自分がビビリだとハッキリ自覚した上で動く。
そっちの方が幾らかはマシってもんだ」

そんな事を述べてみたり。怪物の男からすれば、こういう混沌とした場所の方がむしろ性に合っている。
平和や平穏、悪くは無いが根本的に相容れない。そういうモノだからだ。

「いや、俺も見えるというか、感じ取れる程度だけどな。まぁ、悪霊ぽい感じと思っておけばいいだろ」

悪霊とは厳密には違うのだろうが、美味い比喩が浮かばないのでそう答えておく。
先ほどからの彼の行動は、無意味と言えば無意味。だが、それはそれでいい。
己のように、どちらかといえば連中を引き寄せる側よりはマシだろう。

(まぁ、寄って来る心当たりは多すぎるくらいにあるしな)

真乃 真 > 「まあ、後悔はないですけど!」

あの出来事が無かったら辞めてなかっただろうか?
いや、あれはきっかけだいつかは同じような事になっていた。

「そんなものなんですかね?」

確かに自分をビビりであると思う。
だが、だが性質が悪いのはそれを振り切って無茶をするところである。
危険を自覚した上で自分を理解したうえで不可能に挑むところである。
感じた恐怖を無視して動いてしまうところなのである。
ビビりであっても意味はない。

「悪霊か…。なんか悪霊になるようなことでもあったんですかね。」

ソレに向かって静かに手を伸ばす。
届かないくらいのところで逃げられないくらいのところで。

「…もうそんな風になったら手遅れなんですかね。
 もう少しだけ、いや、少しかどうかは知らないけど早めに会ってたら何とかなったりしたんですかね?
 …いや、なんでもないです!さあ、続けよう!頑張るぞ!」

……手をまたブンブンと振り始める。
なんか、この先輩の周り凄い手の振りがいがある気がする!

櫛鉈 蛟 > 「いいんじゃねーか?後悔を引き摺るのも、それはそれでいいんだろうけどな。
――面倒なモノは引き摺らないに限る」

経験でもあるのか、ただの感想の延長か。僅かにサングラスの置くの赤い瞳を細めて。

「そんなもんだろ。とはいえあくまで俺一人の意見だ。参考程度に覚えておくくらいでいいのさ」

己の弱さを振り切り進むのならば、その先に何があるのだろう?
己は彼ではないのだから、そんな事は分からないし予想も付かない。
ただ、その無茶な側面を感じ取れば、ああ…人間は面白いな、と思う。

「さてなぁ。そもそも発生原因がよく分からんし。
昨夜辺りから急に出やがったから、前々からって事はねーだろうがな」

2年も落第街を拠点としていたが、この手の異変は初めてなわけで。
とはいえ、全貌が把握できていない、まだ自分達の古巣でもある風紀委員、あるいは公安の方が把握してるだろう。
こちらが手を伸ばせば、彼から逃げるように逆に寄って来る訳で。

――それを握り潰す…ような仕草をして辞めた。特に意味の無い気紛れだ。

「さてな。俺にゃわかんねーよ」

死んでもこうしてまた生きている己は、死の無念がピンと来ない。
だから、死者の思いなんて分からないし、軽々しく口にはしない。

(大体、怪物(おれ)が思いを馳せた所で事態が変わる訳でもねーしな)

真乃 真 > 後悔は確かにした、確かにしたがそれっきりだ。
今まで残すようなものではないそれ以降の行動に後悔はない!

「はい、参考にします!」

確かにそういう見方もある。
そう言われればビビりも悪くない気がしてきた。
今度から危機感知能力が高いって言おう!

ポジティブシンキング!!

「昨日から…誰がが起こしたりしたんですかね?」

昨日は浜辺でトレーニングをしていたから正直分からない。
目的も分からない…。

「そうですよね…僕も分からない…。」

自分が死んだらどうなるんだろう?
同じように悪霊になったりするんだろうか?
生前の未練を辿り永遠に人を助け続ける悪霊に…悪霊ってなんだ?

でも、今のところは大丈夫だ概ね満足できている。
悪霊になる予定はない。

「…何となくここら辺の悪霊は払えた気がするぞ!
 それじゃあオ、クシナダ先輩!僕は別の場所に向かいます!
 どうかお気をつけて!」

そんな事を言いながら夜に白いタオルを靡かせて仮面の男は去っていく。
…その後ろからつかず離れずの距離で何匹かのソレは付いて来ていることに男は気づかない。

「それじゃあ先輩!今日は会えて良かったです!!」

突然速度を上げる真についていくソレらはかなり慌てているように感じられるだろう。

櫛鉈 蛟 > 後悔は糧にもなるが、時に重荷にもなる。それをどう消化するかは各々次第だ。
まぁ、こうして話してる感じでは、この元同僚に後悔とか、そういうのを引き摺るようには見えないが。

「おぅ、まぁ俺程度の言動なんて適当に聞いてもいいけどな別に」

卑下している訳でもなく、単純にそう思うからそう付け加えた。
とはいえ、まぁ元同僚の何らかの一助になったなら、それはそれで一興ではある。

「さぁな。別に意図的にやった…ようにも思えんが、そこは分からん」

(それに、俺は払うとか鎮めるより活性化させたり引き寄せる側だしな)

突き詰めてしまえば、この漂う思念側に立っていると言えなくもない。
無論、連中は連中、己は己でしかないが。

「おーい、何か考え込んでるっぽいが、考えても分からんモンを無理して考えるな。
何も考えないで動くほうがいい結果に転ぶ事もあるんだしよ」

と、言いつつなんで俺はアドバイスぽい事を言ってるんだろうか、とフと思う。
オロチとしてはこういうキャラではない筈だが、矢張り人の身になると感情や感性も人寄りになるのだろうか。

「ああ、気をつけろよこの辺りは…って、言うまでもないか。ああ、あと後ろに何匹か…って、行っちまったか」

忠告する前に既に彼は走り去っていた。それを見送りながら頭を掻く。

「避けられてるのか好かれてるのか、どっちなんだろうなありゃ…」

ご案内:「落第街大通り」から真乃 真さんが去りました。
櫛鉈 蛟 > 「……さて、と。」

あっという間に走り去っていた、元・同僚の少年の姿を見送れば。
今居る往来から少しズレて道の端に寄る。何でかと言えば、理由は至極単純である。

(…俺の周りに結構集まってきてるな。まぁ、こりゃ想定内だが)

無論、寄って集られても”何の影響も無い”。ただ、この纏わり付く連中が活性化するだけだ。
とはいえ、こうストーキングされても困る、というのはある。

「…何を訴えたいのか知らねーが、他所を当たれ…って言っても無駄か」

まぁ、分かってはいたが。新たな煙草を1本取り出して口の端に咥えつつ嘆息。別に己は神職でも専門家でもない。

(神話の残骸に縋っても何の解決にもならねーんだがな。コイツ等分かってんのか?)

ご案内:「落第街大通り」に櫛鉈 蛟さんが現れました。
櫛鉈 蛟 > 「さて、と。」

煙草を咥えつつ、ゆっくりと歩き出す。取りあえず、今夜はこの辺りで引き揚げるのだった。

ご案内:「落第街大通り」から櫛鉈 蛟さんが去りました。