2017/09/13 のログ
ご案内:「落第街大通り」に飛鷹与一さんが現れました。
飛鷹与一 > 「――こちら飛鷹。目標補足しました。…了解、5秒カウント後に射撃します」

小型のヘッドホンを付けた、風紀委員会の赤い制服に身を包んだ少年は、鈍色に光る狙撃銃をゆらり、と構える。
――場所は落第街の大通り…に、面する3階建ての建物の屋上。スコープもレーザーサイトも何もオブション装備が無い狙撃銃を構えつつ、カウント開始。

「――5、4、3、2、1――撃ちます」

直後、銃口から撃ちだされた麻痺効果を持つ魔力弾が500メートル先の別の建物、その中に居る集団の一人の眉間を撃ち抜く。もちろん殺してない。昏倒させただけだ。

同時に、外で待機していた風紀委員会の精鋭数人が突入、一気に制圧していく。
それを”裸眼”で眺めながらヘッドホンからの『作戦終了』の合図に一息。

『お疲れさん、今回も良い腕だったぜ”魔弾の射手”』

「お疲れ様です…ってか、その呼び方止めてください。目立つの嫌なんですよ」

『今更な気もするがなぁ。まぁ今回は助かった。ぼちぼちお前さんも撤収してくれ』

「了解しました。では……。…あー…しんどい…。」

通信を切ってから肩の力を抜いて項垂れる。一般委員なのに狙撃要員として呼ばれたのだからしょうがないが。

ご案内:「落第街大通り」に飛鷹与一さんが現れました。
飛鷹与一 > 夜間、オプション無し、距離は500メートル。狙いは眉間。それらを難なくこなしても特に誇る事も無い。
狙撃の腕前が優れていたとして、いずれ人殺しに繋がりかねない技能だ。
とはいえ、訓練も含めてこういう偶に現場に借り出される事で、結果的に更に研ぎ澄まされてしまっている。

(…卒業したらスナイパー稼業でもした方がいいのかなぁ、まったく…)

溜息を再び零す。取りあえず、ショルダー型のライフルケースに銃を戻してから担いでその雑居ビルを出て外へと。
風紀委員会の赤い制服姿、それも落第街となると矢張り人の目が気になるが…流石に慣れてきた。
気負わず自然体で大通りを歩き出しつつ、さて。

「…まぁ、臨時でボーナスが入ると考えればいいかな…じゃないとやってられない」

狙撃技能に優れていたとしても、別にそれを嬉しいと思うかはまた別なのだ。

飛鷹与一 > 「…狙撃より異能と魔術と…後はナイフの訓練に絞った方がいいような…」

むしろ、ナイフ術は成果を出していかないと「師匠」に申し訳が立たない。
この前の「妹弟子」との模擬戦闘を思い出す。…我ながら何かましたんだろうかアレ。

「…相打ちというか自爆技というか。体も大事にしろと釘を刺されたような…」

だが、未だに炎翼による加速飛行は諦めていない。アレそのものはアイデアは悪くないと思うのだ。
問題は、未だに直線加速や短時間飛行しか出来ない事だが。

「……けど落第街、か。基本こっちに来る時は大抵が狙撃の後方支援絡みだよなぁ」

呟きつつ、それとなく大通りの往来を眺める。目が良いせいか些細な違和感なども気付き易い。
とはいえ、今の所はまだ何か派手に起きた様子はなさそうだ。