2017/11/24 のログ
ご案内:「地下闘技場」に刃々斬鈴音さんが現れました。
刃々斬鈴音 > 表では祭りが続いている。
それに合わせてここも普段より強い熱気に包まれていた。
島外の客や戦闘者が集まるこの時期はこの地下闘技場は特に盛り上がる。
武器あり異能あり魔術あり。何でもありの戦いがおこなわれていた。

片方は血の匂いがする刀を持った少女。
それに対するは若い島外の剣術家の男。

「ねえ、お兄さん。鈴音が勝ったら少し血分けてもらうからね。いいでしょ?」

少女の言葉に剣術家は答えない。
武器はお互いに刀。武器の長さでも体格でも男が勝る。

「ちょっと無視?女の子相手に酷くない?鈴音ちょっと怒ったよ、沢山もらっちゃうからね!」

少女は駆けだしてそのまま男に一太刀加えようとするも少女の一撃は男に刀に軽々と防がれてしまう。
繰り返して振るう刀も男に防がれ続けている。体格だけでなく技量においても男が上の様だ。

刃々斬鈴音 > 少女の刀を防ぎ続けた男の刀はその妖刀と同じ赤黒い液体に汚れてしまう。
それに気がついた男は不快気な表情を浮かべると少女へと横薙ぎの一閃。

「危なっ!今のが当たってたら普通死んじゃうよ!
 殺したら駄目なんだよ!分かってる!?」

そんな風に告げる少女に男は更に表情を歪ませる。
彼が島外から来たのは異能者や魔術師と戦って自分の強さを証明するため。
それなのに相手はこのような小娘。

男はもういいとばかりに構えをとる。大上段の彼が最も得意とする構え。
一見すれば隙だらけのそこに少女はチャンスとばかりに飛び込む!
魔術の爆風による加速を併用した飛び込み!驚異的なスピードのそれに普通の人間であれば対応することは出来ない!!

刃々斬鈴音 > だが、男の動体視力はその動きをとらえて鍛え抜かれた肉体は反応が脳に達するより前に少女が武器持つ腕に刀を振り下ろす!
その一撃は雷にも例えられるほどで実際、本土において男のこの一撃に対応できたものは少ない!!

振り下ろされた刀はまるで何も抵抗がないかの様に少女の腕を越えて地面に達する。
少女の制服の腕に走るのは赤黒い一本の線…。

「えい。」

…そして、大技を決めて隙だらけになった男の身体に少女の刀が突き刺さる。
その腕は繋がっていて、制服に走った線は元々少女の妖刀に着いていた液体。
男の刀は少女の腕に触れながら何も切れずに滑り降りて地面に達しただけだった。

【血腐レ─鈍血・腐血】

「…斬ったと思って油断した?駄目だよお兄さん。
 この島じゃ最期までなにがあるのか分からないからね。」

力を失い膝をつく男の耳元で呟くと刀を突き刺したままで客席の方に声を掛ける。

「次、誰か鈴音とやりたい人いるー?」