2018/07/14 のログ
ご案内:「落第街大通り」に四凶さんが現れました。
四凶 > すっかりと季節は夏真っ盛り。本土の方では豪雨だ猛暑だと忙しないが、この島も暑さという点では同じか。
喉元に包帯を巻き、この季節でも軽装ではあるが長袖姿の男が一人、落第街を緩やかに歩く。

(……四季が移り変わってもココはさして変わらない、んだよなぁ)

変わるのは幅を利かせる組織や個人、薬やら武器やら利害云々の目まぐるしい入れ替わりや変化。
そういうのも慣れてしまえばそれが日常となり、特に何とも感じなくなってしまう。
そういう意味では、青年もすっかりとその辺りは慣れてしまっているのだろうが。

懸念があるとすれば、”後遺症”でもある慢性的な偏頭痛や貧血だが…今は何とかそれも小康状態だ。
決して楽観視はしないが変に張り詰めたら気も身も持たない。適当に店を物色しつつ、時々往来の人々に視線を走らせる。

四凶 > 最近は、ごく偶に学園都市の方へと足を向ける時もある。気分転換とこちらには無いモノを見る為に。
荒んだ環境にはそれなりに慣れたが、その逆は違和感が矢張り付き纏うもの。
それに、喋れないという手近なコミュニケーション手段が壊滅してるのが難儀だ。
必然、筆談をメインにジェスチャーも交えて、となるが正直それも面倒臭いものはある。

(…テレパシーみたいな異能か感応魔術でも使えればいいんだけど)

生憎、どちらも持ち合わせてはいない。いっそ学園生徒にでもなってみようか…無理だな、と即断する。

(住所不定無職で、散々あちこち弄られた男が何のツテも無く入学なんて流石にね…)

学園生活、というものに対する憧憬は実を言えばある。あるが現実はこんなものだ。
そんな事をボンヤリ考えながら歩きつつ、店を冷やかし往来を眺める。今の所、特に目を引く店も人も無い。

四凶 > 時々、”表側”の連中…主に好奇心か訳ありの学生の姿がちらほらだが見受けられる。
自己責任ありきとはいえ、無謀だなぁ…と、思わないでもないが大きなお世話か。
それに、風紀委員の者達はこの辺りもスラムの方ですら巡回や”掃除”をしている。
そういうのとは関わっても不幸にしかならんだろうなぁ、と思う青年は割と器用に避けてきたが。

(…まぁ、ただの好奇心で来ただけならそれとなく引き返すように促すくらいはするべきかな…)

…喋れないのでその辺りでもう難易度が地味に高い気はするのだけども。

四凶 > (…生徒になるのは無謀だし、いっそ何かこっちで本格的に仕事でもしてみるべきかなぁ)

住所不定無職は伊達ではない。衣食住は不安定で僅かな街の知り合いのお零れに預かる程度。
最低限身綺麗にしているから不潔さは無いが、それでも少々みすぼらしいのも事実。

(”人工の怪物”だとか言われても所詮はただの人間なんだし…生きていくのにお金は必要、と)

腕っぷしは”そこそこ”だから用心棒や荒事方面の仕事なら今すぐでも可能だが正直やりたくはない。
面倒なのもあるが、出来るだけ争い事は後回しにしておきたい気持ちがある。

――まぁ、ヤる時は躊躇無く誰であろうとヤる程度の割り切りはあるが。

四凶 > 「………。」

喋れなくても平穏に出来る仕事ないかな、と思わず口を開いて呟いてしまった――つもり。
実際はただの口パクで呼吸音しか出ない。青年の声帯は数年前から死んでいる。

そもそも、平穏に出来る仕事を程度の差はまぁあるとはいえここで探そうとするのが間違いだが。
時々、一応好奇心で来たような生徒らしき者にジェスチャー交じりで接触するが…。

(……分かっていたけど、まぁ不審者扱いされるよな)

10人程度に接触を試みてから諦めた。不審者扱いをされまくると流石に悲しい。

ご案内:「落第街大通り」に筑波 察さんが現れました。