2018/08/18 のログ
追影切人 > 「あーーちげぇよ。そもそも俺は風紀に非公式に数えられている特記戦力の一つって扱いだからな。
どの部署にも所属してねーし、書類上は多分風紀委員会所属だが実際は所属すらしてねぇよ」

つまり、完全に風紀の裏側、ダーティな側面を担う一人と言えなくもない。
そもそも、汚れ仕事が当たり前で組織の壊滅、皆殺しが日常茶飯事である。

「――追影切人。キリヒトでいい。一応は2年生…ま、元がこっちの住人だから学業は正直どうでもいいんだが」

ちょっと理由があって風紀に飼われているだけで、それが無ければさっさと学園も辞めてこちらに戻っている。
そもそも漂う刃物のような雰囲気が真っ当な学生と既に言い切れない。

「――つまり…復讐か何かか?まぁ俺個人の意見は探すなら勝手に探せって感じだがよ。
…ま、他の真っ当な風紀の連中はそうもいかねぇだろうな」

少年は別に彼を任意同行させる気も風紀に報告する気も全く無い。面倒というのもあるが。
そして、彼が目的を伏せても物心付いた時から生き死にが日常茶飯事だった事もありすぐに見抜いた。

「あーー件のゾンビ騒ぎだな。本来俺の仕事の範疇じゃねーんだが人手が足りてない現状もあるみてーでな。
ま、今夜に関しちゃ少なくとも俺は上からゾンビを見つけたら皆殺し、程度の仕事しか請け負っちゃいねぇな」

と、落第街を一人堂々と歩いていた理由も織り交ぜてそう答える。堂々と歩いていたのは単にコソコソするのが面倒だからなのだけども。

「まぁ、いい。取り合えずオマエに関しちゃ俺が風紀に報告したり連行したりする事はねぇ。
俺の仕事を邪魔しなけりゃ別にいい。だからそっちも好きにしろ…ま、他の風紀に捕まったら諦めな」

と、彼への己の立ち位置を告げる。要するに俺は見逃すが他の風紀の連中は自分で対処しろ、という事らしい。

白鈴秋 > 「随分とまた複雑な立場だな。俺も入るならそっちの方が向いてそうだが」

 相手の立場を聞いて思わず苦笑いを浮かべる。完全に裏の戦力という事だったからだ。

「……先輩だったのか……だったんですね。キリヒト……先輩」

 全く慣れておらず言い忘れたり敬語にならなかったり。というより第一印象でぶつかる寸前だったためどうにもそっちの話し方になってしまっていた。

「……寛大で助かりますよ。高尚なお説教や危険だからやめろなんて意見聞いたら。風紀とか関係なく攻撃するところでした」

 相手が見抜いたなら別に隠す理由も無くそんな風に言ってフッと笑う。
 それから相手の依頼内容を聞けば思わずブハッと笑う。
 
「また随分とザックリとした……間違えようも無いといえば無い依頼ですが」

 クククと笑いながらそんな事を言ってのけた。
 
「重ねて助かります。さっきは連行でもなんでもしろと言いましたけど。実際されると面倒ですしね……上手い言い訳考えておかないとなぁ」

 はぁと悩みの種が増えたかのごとく溜め息を吐く。

追影切人 > 「あン?風紀に入る気か?…それはまぁオマエの自由だがあんまりオススメはしねぇがなぁ。
あの組織も別に一枚岩って訳じゃねぇ。過激派やら穏健派やら色々と派閥っぽいのもあるみてーだしな」

特に上の方なんて下手な違反組織や部活よりも悪辣、というか魔境だろう。
その辺り、裏で汚れ仕事を請け負って垣間見ているからこそよく分かるもので。

「…おい、気持ち悪ぃからいきなり敬語とか止めろ白鈴。つーか別にタメ口でもいいっての」

あまり学年の先輩後輩とか気にしないタチである。と、いうかこちらが誰に対してもタメ口なのもあるが。
要するにそっちが話し易い方でいいという事だ。あと、先輩呼びされるのが何か慣れない。

「別に人に説教やご高説を垂れる趣味はねぇしなぁ。復讐なり何なり好きにしろってな。
それで目的を遂げるのも野垂れ死ぬのもテメー次第…ってやつだ。
ぶっちゃけ、俺に面倒が降り掛からない限りは口出しはしねーよ。」

完全に彼の暗い復讐を見逃す、というか好きにしろと放置するスタンスのようで。
そもそも、少年は経歴や立場的にも誰かにまともな説教を言えたものではなく。

「ザックリっつぅかその方が話がはえーだろ…俺は小難しいのは苦手なんだよ」

と、可笑しそうに笑う相手にやれやれ、といった感じで溜息を漏らしつつ。
纏う空気は変わらないが、こうして向かい合えば意外とまともに会話できるのがあちらにも分かるだろうか。

「それは俺は不干渉だ。言い訳はオマエ自身で何とかしな。あと、その組織の名前くらいは分かってんのか?」

と、気紛れに尋ねてみる。まぁそもそも、彼が復讐相手の情報をどの程度持っているかなのだが。

白鈴秋 >  
「風紀も色々とゴチャゴチャしてんだな……まぁ入るならって話だ。色々と制限もあるしそもそも俺は組織行動苦手だ」

 タメで良いと言われれば元の口調全開で話し始める。気持ち悪いというのには少し笑ったが。

「その方が俺もありがたいよ。安心しろ面倒は一切かけねぇ、もし見つけたら退学届けだしてから行くから」

 つまり風紀やその裏たる彼が動かないで済むように動くという意味である。
 だがそれを少し笑ってあっさり言い切った。
 別に学校に未練は全く無いといえば嘘になるが……それよりも彼にはそっちを優先したかった。恐らく友人などをあまり作らないのはそういう意味もあるのだろう。

「たしかにな、このアンデッドはこうでこういう人物見つけたらうんたらかんたら言われたら……お前等もついて来いって言いたくなる」

 同意するように頷きそう付け加えた。一人でそこまでさせるのはどう考えても間違いだ。
 まぁ先ほどのキリヒトの発言が真実ならばありえない話ではないのかもしれないが……
 話せる人物であるということはもう理解していた。だからこそ警戒する時彼ではなく第3者だったのだ。
 その後の質問に関しては首を横に振るう。

「さてな、異能至上主義者集団で。自分達の利権を守るためなら平気で殺人するやつ等。としかわからねぇ」

 目立った事はしてねぇけど落ち着いてるわけじゃねぇからどこかに情報はあるはずだと付け加え。町の奥の方を見る。

「まぁ、ここにいられる期間は長いしチャンスはまだいくらでもある……じっくり探すさ。もし手伝えること合ったらキリヒトも言ってくれ。別に汚れ仕事程度で今更同行言やしねぇから」

 軽く手を振るう。
 別に今更汚れ仕事程度でどうこう言うこともない。

追影切人 > 「まぁ、組織っつぅのはそんなモンだろ。特にこの島じゃ風紀委員会が要するに警察の役割を兼ねてるからな」

勿論、他にも生活委員や公安委員会、風紀でも複数部署があるので各々役割は違うから全てが警察じみている訳ではないが。
ただ、それだけ大規模だとどうしても派閥が出来たり利権・権力争いがあるのは当然の成り行きで。

「ま、オマエの復讐だからオマエがケリを付けるのが筋だからな…。」

だからこそ、彼が退学届け云々を口にしても軽々しく引き止めたりする言葉は言わない。
正直そこまで優しくはないし、彼なりに筋を通そうとしているのは分かるから。

勿論、風紀の汚れ仕事担当は自分以外にも居る…あくまでその一人というだけだ。
ただ、汚れ仕事担当でもトップクラスの戦闘能力を持つとはされているが。
ともあれ、何となく「ま、俺はともかくオマエは学園生活もそれなりにやっとけ」と一応は言っておく。

「まぁ、取り合えず復讐はいいがそのゾンビ共…色が赤いらしいがそいつらには気をつけとけ。
何か触れるだけでも感染してゾンビに成り果てるみてーだからな」

彼がそうなるかは自己責任で知った事ではない。が、一応知り合った手前多少は気に掛けておく。

「あーークソくだらねぇな。まぁ、似たような組織は大小問わずあるだろうしな」

それこそ、彼もじっくり腰を据えて焦らず慎重に捜す必要があるだろう。
そもそも、少年は例外として基本、風紀など治安を守る側にバレたら彼も復讐どころではないだろう。

少し考えるように一度間を置いてから、懐を漁って。取り出したのはスマホである。

「おい、白鈴。ちょっとオマエの連絡先教えろ。こっちも教えておく。
もし、俺がそういう組織の情報を手に入れたらそっちにリークしてやる。
その代わり、時々こっちの汚れ仕事なり後始末を手伝え。手が空いてる時でいい」

つまり、彼に優先的にそれっぽい組織の情報を譲る代わり、裏の裏としてこっちに協力しろという要請。
勿論、彼に強制はしないしこっちが要請しない限り無理に手伝わなくてもいい。条件としては悪くないと思うが。

ご案内:「落第街大通り」に追影切人さんが現れました。
白鈴秋 > 「まぁな、全員が1塊になって完璧に動ける組織なんてあったら……それこそ、1番恐ろしい組織だ。悪い意味でな」

 風紀委員ほどの組織でそれが行える。それは最早宗教やそれに類似したもの、その中でも異常なレベルの狂信者の集まりでなければ成り立たないだろう。もしそんなものが警察の代わりなどとなれば……恐ろしすぎる。
 その後、彼なりに優しげにかけてくれた声に対しては少し年相応に笑い。「そうさせてもらう。ありがとう」と笑って返す。

「……なるほどな、なら俺は相性が良いらしい」

 腕を振るうと少し離れた位置にあるゴミがパラリと4つに切り裂かれる。よく見れば腕から極細の糸が伸びているのが見えるだろう。

「ああ、いくつもあると思う。だから希望を言うならいきなり本命じゃなくて出来れば小規模な所を見つけたい所だ。戦力を探りたい」

 怒りによって動く復讐と言う割には凄まじく落ち着いた分析をする。
 裏を返せば刹那的な怒りではないという意味でもあるのだが。
 そして自分で言い、相手が承認した……ポケットに伸びる手が一瞬止まる。もし出せば本当の意味で表には戻れないかもしれない。
 そんな下らないことを考え。少し笑ってから取り出した。

「助かる、正直情報の為だけに風紀入ろうか悩んでたからな、言い方は悪いが内通者が出来るのは助かる」

 携帯を取り出しアドレスを表示する。ごく普通の黒い携帯だ。

追影切人 > 「それこそタチが悪いなぁ。そんなのより俺は個人で自由にやりてーモンだ」

で、今は組織の飼い犬な訳だが。とはいえ、上も頭を悩ませる問題児、というか危険分子でもあるのだが。
当然、少年もそこは気付いており微妙な駆け引きというかバランスで成り立っている。
そして、自分は学生生活は正直馴染めないが…彼はまだ表向きは馴染めるだろう、と。

「……糸使いか。成程な…まぁ、近づかないでバラバラにするってのは悪くねぇだろうよ。」

一番危険なのは接近戦しか手段を持たないもの。それも武器もなく完全に徒手空拳の場合だ。
まぁ、鎮圧する風紀の連中はその辺りは流石に心得ているだろうけれど。
正直、まだまだ赤いゾンビ共については発生源含めて情報が不十分なのが現状で。

「…成程、親玉を一気に潰す訳じゃなく周りから削り取る…か。」

そう考えると復讐に囚われていても彼は割りと冷静らしい。同時にその憎しみが深いという事でもあるが。

「内通者ねぇ。とはいえ、俺は一般的な風紀と違って裏側だからな。情報は表より入るかもだがあんま期待はすんなよ」

取り合えず、彼の言葉からそれっぽい組織があれば纏めて彼にリークすればいいだろう。
流石に、リークした後はこちらは干渉しない。虱潰しに探るのも全ては彼自身の自己責任だ。
最小限の手助けはする。…が、あくまで自身で最後までやらせる。少年の助力はそういう方針らしい。

ともあれ、アドレスを手早く交換すれば…そのアドレスに早速何やらファイル付きメールを送っておく。

「オマケだ。一般風紀の連中の主な巡回ルート情報な。あくまで一般の風紀だから特別攻撃課とかは該当しねぇから気をつけろ」

それがあれば、まぁ通常の風紀委員なら回避は彼次第では可能だろうと。
ただし、公安だとか風紀の最大戦力と言えなくも無い特別攻撃課までは分からないが。

「…さて、今夜はハズレみてーだから俺は戻る。白鈴。オマエも探るのはいいが速めに引き上げた方がいいぜ。」

と、言いつつスマホを仕舞って。そのまま軽く右手をヒラヒラ振ってブラリと歩き出す。
他に用件が無ければ、そのまま彼より先にこの場を後にするだろう。

白鈴秋 > 「本当にな、そんな組織にだけは入りたくないぜ俺も。洗脳されそうだ」

 そんな冗談を軽く飛ばし笑う。
 こうして話している分には彼が裏というのも感じさせない。その纏う空気はまさしく裏のそれであったとしても人当たりはごくごく普通の人物だ。

「触れなきゃ良いならこれで刻めば良いし。そもそも俺は風紀じゃねぇ、両手両足縛って吊るして放置して逃げれば良いってな」

 そんな事を片目だけ閉じ言い放つ。周囲に被害が出るため実際にはしないが、最悪そういう手段も取れる。その後風紀なりに伝えれば済む話だ。

「そういう目的もあるな。まぁだからキリヒトが手当たり次第に情報をくれるのは俺としても本当に助かるんだよ」

 目を閉じ、素直に感謝を述べる。
 一瞬悩んだが渡してしまえば気楽なものだ。
 そして一瞬メールに反応し眺める。そして話を聞くとなるほどと頷いた。

「問題ねぇよ。ある程度の実力者やそれこそ特別攻撃課みたいなのは臭いでわかる」

 本来ならば何いってんだこいつレベルの言い分だが実際にキリヒトを見て後を追うという事が出来たのだ。信じてもらえるだろうか。

「俺ももう帰るところだったんだよ。お前見つけて後追いかけて……まぁ外れだと思ったが。大当たりだったらしい」

 情報とメールを見てそう呟く。しばらく眺めてその移動ルートを暗記すればメールごとファイルを消去した。なにかの間違いで見られれば彼が危ないだろう。
 その作業を終えるとクルっと背中を向ける。さきほどのファイルを見て覚えた出会わないルート。

「もしかしたらまた近いうちに会うかもしれねぇけど。その時はよろしく頼むぜ。キリヒト先輩」

 気持ち悪いといわれたので今度は真面目ではなくあえてそう言い手を振り歩いていくのであった。

ご案内:「落第街大通り」から白鈴秋さんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」から追影切人さんが去りました。