2018/09/17 のログ
ご案内:「落第街大通り」に御輝炎華さんが現れました。
御輝炎華 > 「数が多すぎる…一体どれだけ増殖してるんだこいつら」

昼間にもかかわらず薄暗く生気を感じさせない落第街、赤い動死体共を燃やし、切り伏せ続ける赤い少女、炎華。
もうパンデミックとかいう赤い死体どもが現れて結構経っている筈だが中々収まる兆しは見えず、危険性を増し、最近では前線基地襲撃の可能性もあったという。
犠牲となった同胞を見かける頻度も僅かに上昇している事に僅かながら戦慄を覚える。
あまり異能を乱用すると体によろしくない上、雑魚死体程度なら切り伏せるだけで蒸発するため異能はあまり使っていない。
それでも二秒に一体程のペースで殺せる。
…だが、それを続けて既に結構な日時が経過している。

「常世から人がいなくなる勢いだな…」

要するに、かなりの数の人間がパンデミック化してることになる。
普段狩を行う風紀ですら、この規模で人が死に続けている現状に不安を覚えてしまうわけで。
だからといって、裏の悪人共に対する鉄拳制裁が緩和されるわけでは決してないが…
一応、生者は守るべき状況のため特に何かあるわけでもなければ今は悪人も保護している。
死ぬまでに遭遇できればであるが…

御輝炎華 > パンデミック共の処理は、雑魚だけなら幾らいようと異能で一掃出来るためそこまで大変でも無いし、目を瞑っていてもできそうな簡単な作業だ。
だが、稀に出てくる元魔法使いや元異形共は特殊能力を保持している場合もあってなかなかに厄介だ。まだ遭遇していないが水のいのうやら魔術やら使えるパンデミックとの戦いになったとしたら異能を封じられることになるためそこそこの苦戦が予想される。

「だが…ここまで流れ作業だと飽きるな…退屈だ」

ぐるりと半回転して360度刀を振るってパンデミック共を一掃する。
一度休憩のため、靴に魔術の炎を送りビルを蹴って一気に登る。
下で蠢くパンデミックに生理的嫌悪感を覚えるが無視してビルの屋上の中心で座る。

「はぁー…やっぱり刀振るだけでも疲れるなー…」

あとどれくらいこれを繰り返すのか。今日はあと一時間程度でいいが明日も明後日もやるのかと思うと気が滅入る。

御輝炎華 > パンデミックは本当にどこにでもいるようだ。
後ろから聞こえる呻き声に反応して振り向きながら立ち上がる。
案の定湧き出ていたパンデミックどもに休憩を邪魔された不愉快さを感じながら刀を振るい見えているだけでも切り伏せる。
──と、唐突に左側を斬撃が掠めた。

「ッ!魔術か!?」

きれたローブの端が地面に落ちる前に隣のビルへと飛び移って異能の炎で周りを囲む。
相手が透明化しているならこれで近寄れない筈…だが、斬撃が今度は右腕を掠める。
僅かに出血するが気に留めず、切り口から斬撃の方向にあたりをつけて、斜め後ろへと視線を向ける。

「魔術の斬撃か!見えないということはそこそこ距離があるな…」

生前はそれなりに強かったのかもしれない敵の登場にさっきまで余裕でいた自分を叱咤する。
一旦物陰に隠れると思ったとおり、壁の反対側に斬撃が当たったようで、しかし距離があるせいか、あまり大きく切れてはおらず。
どうしようかと脳をフル回転させて。

御輝炎華 > 「取り敢えず…距離を詰めるか…」

このままここのいても状況は変わらないだろうし新しい犠牲者が出る可能性もある。それにあまり連続して使用できる様ではない。
次が来たらすぐに飛び出ると結論を出して。

「来たッ!」

壁に斜めの傷を刻んだ斬撃を確認するや物陰を飛び出して靴のブースト全開で斬撃の方へと駆け出す。
壁を蹴り、ジグザグに狙いを付けにくい走り方でビル間を飛び回る。
偶に斬撃が何処かに当たっている音が聞こえるが無視して跳び続ける。
斬撃による音と影響がだんだんと大きくなってきている。
術者に大分近づいたようだがまだ姿は確認できない。
一回先ほどと同じく物陰に隠れて様子を見る。
やはり距離をだいぶ詰めたようで、壁の端が斬撃によって切り離されて倒れる。
再び斬撃、反対側の端が倒れたところで再び走り出すと見覚えのある赤服が目に入った。

「特攻課が殺られるんじゃないッ…!」

きちっと覚えてはいないが、亡き同胞にキツイ言葉を浴びせて異能を発動する。
最後の斬撃が髪の毛を切り飛ばすが気に留めずに同胞だったパンデミックを燃やして安らかに眠らせる。
燃えゆく同胞に一礼し、先ほどの場所から離れたここでも同じように蠢くパンデミックをキッと睨みつけてビルから飛び降りた。

ご案内:「落第街大通り」から御輝炎華さんが去りました。