2015/07/17 のログ
ご案内:「ミラノスカラ劇場」に自販機さんが現れました。
■自販機 > (劇団と呼ばれた狂人集団がいた。あるいは、いるという。
シリアスな空気を一切無視してそれはあった。劇場の隅っこ。道具類が埃を被って放置されてキノコでも生えそうな位置である。
たとえ狂人とて自販機に八つ当たりする程頭がおかしくはないだろうという意図が若干透けて見えるそれが販売行為をしていた。
低音を響かせて。
唯一劇団っぽいのは血の色で化粧をしていることであろう。
ようは赤く模様が書かれているだけである。)
「ブーン」
(むしろなぜ売ってはいけないのか? とでも言わんばかりである)
■自販機 > (ギャグ次元に足突っ込んでる存在にとって狂人というのはノリ突っ込み役でしかないのだ――。
怒られそうである)
「ブーン」
(何か薬くれを連呼するおかしい人が通り過ぎたが気にしない。
金を持っていそうに見えない)
■自販機 > (どこかの誰かに行商人と称されたそれ。
行商人というよりランダムで災厄をもたらす存在である。しかし災厄を呼び出すにはお金を入れるという行為が必要となる。代価を要求し、願い事か災いをよこす悪魔か何かと考えれば相違ない。
小難しいことはいい、金をよこせ!
とでも言わんばかりに直立している。
なお自販機は小道具を思い切り潰して直立していた。移動してくる際にひき潰したらしい。重量数百はありそうな物体が高速スライドしてくるのである。威力は膝の上に乗せた犬が突然裸の女の子に変化する並に匹敵する)
■自販機 > (誰も来ないまま閉幕。
幕引きは不在だった)
ご案内:「ミラノスカラ劇場」から自販機さんが去りました。