2015/07/19 のログ
■ジブリール > 【しっかりと実体がある感触。質感も生物のそれ。女は夢中になって触れていた。】
「神……サマ、ですか」
【少し前に、神様だなんだと思考していた気がする。詮無いことを願っていたら本物がいらしたのだろうか。
そしてそれは幸運だったのだろうか、僥倖というべきか。はてさて。】
「では神様、私の名はジブリールと申しますわ」
【女は神を自称する子を馬鹿にすることはしなかった。胸に手を当てながら一礼する。
女は面白いものを好む。この世は道楽で満ちており、羨むくらい楽しいことが蔓延っている。
それがホンモノであればいいけれど、あくまでいいな、程度の、希望的観測。】
「……大丈夫ですわ、大丈夫。私の目は見えずとも見えております。わたくしの眼は生きておりますので」
【名残惜しそうに、女は翼に触れた手を離す。いつまでも触れたままでは汚れてしまうかもしれない。】
「でも、人を焚き付けるだけの魅力、行動があるのなら、是非とも拝見したいと思いますわ。
信じていれば必ず……なんて。神様に祈れば、いずれ願いは届くのでしょうか」
【女の声は戯れるかのよに、子供のよに弾んでいた。くたりくたりと首を傾げて問うてみる。】
■ミウ > 翼を触られ続ける。
さすがに少し、くすぐったくなってきただろうか。
向こうも自己紹介をして、一礼する。
「ジブリールちゃんね。
とても素敵な名前だわ。
よろしくね」
そう言って、上品に微笑んでみせる。
正真正銘、本物の神様である。
異世界を創りだしたという、創造神としての実績もある。
とは言え、この場では自称のみで終わってしまうだろう。
「よく分からないけど……その目には、何らかの力が働いているのかしら?」
きょとんと首を傾げる。
白い杖をついているところからも、明らかにジブリールちゃんの目は光を失っているように見える。
だけど、それでも生きている……とは、一体どういうことなのだろう。
光を失っても、見えているものがある……?
その時、翼に触れられていた手が放される。
くすぐったかった感覚からは解放された。
「そんなにも、あの劇団には魅了されるところがあるのね。
それは、好奇心かしら。
わたしに祈れば、出来る限りの事は特別に叶えてさしあげてもいいわ。
だけど、劇団の事となると、わたしにはどうする事もできないわね。
わたしは、劇団とは無縁の神だもの」
優雅に微笑みながら言ってみせる。
いくら神でも、無理やり開演させる事はできない。
■ジブリール > 「光栄にございますわ。よろしくお願いします、ミウさま」
【仰々しく。見た目に寄らない上品な言葉遣いについついノってしまう。
女は魔界だなんだということを理解するにはほど遠い。あくまで女は自称のみとして片付けていた。
その念力も翼も、この地であればそう珍しいことではないのだから。】
「……知っていますか。この杖は見えない者ばかりでなく、見えにくい者でも持つことは可能ですわ。
わたくしは全盲ではなく僅かに視覚は残っていますが、あまり眼をさらすことはできません。だからこの杖が必要なのです」
【それでも女には見えるものがある。】
「……そうですわね。あなたはとても青い。晴天のように晴れやかな空の色と、白色が見えますわ。あなたはとても大きな空」
【覆われていようと女が見る色を、神様の色を認識して滔々と呟いた。】
「一言で済ますなら好奇心ですわ。ただの演劇では見られないものが見られるというのなら……」
【神は万能であり全能ではない。神様は大抵のことはなんでもやってのけるが、すべてを成し遂げることはできない。
神は創造物を作り上げるが、完璧なものは作れなかった。それが"我々"なのだから。】
「ではまた今度、お会いするときまでにお願い事を考えておきますわ」
【2度も神様と出会えるなら、それこそ僥倖。女の運を使い果たしてもなお叶えてくれるというのなら、甘んじて受け入れたいと思った。】
■ミウ > 両者、挨拶を済ませる。
「なるほど……あなたの目は少しだけれど見えているのね。
それは、失礼したわね。
あなたが、杖を持っている理由は大変理解したわ」
確かに、目が見え辛い人でも白杖は必要だ。
世の中、視界が極端に狭かったり、光が一点しか見えない……という人もいる。
「わたしが大空?
あなたには、そう見えているのね」
きょとんと首を傾げる。
確かに髪の色は水色で、翼の色は白い。
だけど、芸術的とも言える表現に、ミウは頭にクエスチョンを浮かべるしかなかった。
「それは果たして、どんな演劇なのかしらね。
あなたが興味を湧かせるぐらいだから、結構凄いものなのね」
そう、優雅に言ってのける。
「じっくりと考えておく事ね。
せっかくの、神に直接祈れるチャンスだものね」
この神、少々傲慢な所がある。
神故に奢り高ぶる。先程、黒服の男達に追いかけられていたのも、まさしく神の慢心によるものだ。
■ジブリール > 「こういったことは良くあることなので気にしておりませんわ」
【眼は見えないが、女は口元に三日月を描いていた。女はわらっていた。
詳しく話そうとしないのはほんの少しムズかしい事情が理由。話すのも憚られた。】
「大海のよう、ともいえますが、わたくしには海の深さではなく、雄大な広さが見えます。
あなたはとても素敵な神様なのですね」
【杖を中心に両手を合わせた。何にせよ子が理解できる範囲でなら"褒められている"とでもいう、そんな状況。】
「――神様も人間と変わりありませんのね」
【それは神ではないという揶揄る言葉ではなかった。皮肉めいた言葉は傷つける心算もなく、ただふと思うたことを吐露したに過ぎない。
神様とて慢心する。ヘマをして追い立てられていたなら、やはり神様も不完全。けれどそれは好意的なものとも受け取れる。
女はなおも微笑みながら立ち上がる。】
「では神様にまた会える事を"お祈り"していますわ」
■ミウ > 「目に包帯をしているぐらいだものね。
全盲に見られてしまう事は確かによくありそうだわ」
目をさらす事ができないようなので、仕方なくはある。
「大空、そして大海の雄大な広さね。
お褒めの言葉、感謝するわ」
よく分からないが、素敵と言われたのでひとまずお礼を言っておく。
だが、さらに首を傾げる結果となってしまった。
大空? 大海?
一体、何を表しているのだろう……。
その時、ふと皮肉を言われて、思わず微笑んでしまう。
この世界に全知全能なるものは、おそらく存在しないのだろう。
全知全能の神……そんなものは、この常世学園においても、聞いた事がない。
「そうね……。
神と人間の違いを教えてさしあげるわ。
それは、神は人間よりも偉いのよ」
優雅に笑いながら言ってのける。
やはり、傲慢な神だからこそ出てくる言葉。
奢り高ぶってしまう事があるはミウの癖である。
「またいつか、わたしに出会える日がくる事でしょうね。
あなたがそう“祈る”ならね」
ミウには運命を司る力などない。
あくまでミウが神として司るのは『万物の創造』。
つまり、また出会えるという保証は本来、ミウには出来ない事である。
■ジブリール > 【断言された違いに、思わず噴出しそうになった。寸前でこらえて、女は口元を押さえるに留めた。
「――まぁ、とてもわかりやすい違いですわ」
【恐らく何次元か違うほど、格上の存在。自称神様の回答は実に分かりやすかった。子供っぽくて、大きくて――神様らしい回答だ。】
「わたくしがあなたにぶつからなかったように、わたくしが偶然あなたを発見するやもしれませんね。
神様への告知があれば、こちらから参りますわ」
【ガブリエルの名を持つ女もまた、優雅に微笑む。そうしてこの場には似つかわしくない優雅に一礼をしてから、女は楽しげに杖をつきながら去っていった。】
ご案内:「路地裏」からジブリールさんが去りました。
■ミウ > 実際のところ、ミウは人間という存在を高く評価している。
人間というのは、時に神すらも脅かしかねない存在になるものだ。
ミウはそれでも、万物の創造を司る神として、堂々たる態度を崩しはしない。
「それでは、その偶然を楽しみにしているわね。
またね、ジブリールちゃん」
天使の名の少女へと、手を振り、去って行く姿を見送る。
ミウもこの場から、テレポートして去っていこうとするが──。
先程、黒服の男達に追いかけられた時、テレポートを使えば、もっと楽に逃げられたはずである。
ミウが高慢であるが故に使わなかったのか……そのお陰で、今日ジブリールちゃんに出会えたという事になる。
ミウは、テレポートでこの場から消えるのであった。
ご案内:「路地裏」からミウさんが去りました。
ご案内:「路地裏」にシェムハザさんが現れました。
■シェムハザ > 【路地裏のジャンク屋近辺をうろつく
まあ、部品取りとか適当なものを集めるなら此処だ
最新式のものは出てこないが、評価が安定した物や流通量が少ないもの
性能はいいがコストの面からデッドストックなどと言った製品などがある
とりあえず何かかき集めるとか、無駄に高くて良い製品ならこのへんに限る
もっとも、一般の最新式やシェム自身で開発してしまうこともあるが、そういうのが面倒くさい時に
この辺を漁る
特に高級ケーブル類や人工筋肉系に使う素材等は、最新だから必ずいいというわけでもないため
この辺をうろつく必要がある】
■シェムハザ > このへんのケーブル欲しいのだけどね……
あの子にコレ使ってあげたらきっといい声で啼いてくれると思うのだけど。
【ショーウインドーの中に飾ってある高級ケーブル類を羨ましそうに覗く
高い。
通常の線と比べると大体3倍
通常と言っているが、通常とか言いながら1mあたり5000円ぐらいするのが通常
これに金やプラチナ、謎の技術とか来るとだいたいえらいことになる
ぶっちゃけ2万円コースからがベースライン
で、欲しい物を探していくと、5万だの10万だのという世界に突入する】
■シェムハザ > 【そもそも見目のいい少女が来るような場所ではないのだが
シェムハザにしてみればこういうところがワンダーランドである
大体この間このクラスをはるかに超えるケーブル類に囲まれた時は本当に死ぬかと思った】
■シェムハザ > 今日はまあ、この辺で適当に物色できればいいかしらね?
……掘り出し物のケーブルがあれば積んでもいいのだけど
ね、今日はなんか面白いものはいってないの?
【店の親父に尋ねながらワゴンを探すジャンク的ウインドーショッピングしつつ、これといったものがないか探す
基本的にこういった機械類に囲まれているかスイーツに囲まれているか人形に囲まれているのがパラダイスであり
シェムハザの普段の活動である
割りと見た目が台無しなのだが、シェムは心底機械フェチであり、そういった面では割とアレである】
■シェムハザ > ……え、ちょっ………………ホント!?
ファルテックのASM!?
【店主に聞いたら、わざわざ常連用に掘り出し物であるところのがあるという
ヤバイ
当然、お値段も2桁違う
100万単位である
デジタルケーブルでありながら明らかに質が変わるというシロモノだ
ぞくぞくする】
■シェムハザ > 【こんなものをあの子たちに用意してやったら……
そう考えるだけで震える
もちろん通常のケーブルでも十分に意味があるのだが、コレを使えばきっとヘタするとそれだけで感じてしまうぐらいだろう
優れたデジタルケーブルは同じデータになるというというところを超えて変化が出るのだ
エラー修正して同じデータになる、というのは一定範囲内を保証するということであり、
細かい部分でエラーをリアルタイムで修正する回数が変化すれば、通信速度が変わり、結果的に少しずつ良くなる
デジタルを突き詰めればアナログ回路の差になるので、そういった部分での良さを突き詰めるには個人開発では面倒だ
そういう部分での良さがわかるだけに、次の瞬間、カードを置いていた】
……それ、全部ください。
【1mで100万コース
20m……2000万だった
色々やばくて冷や汗が出た】
■シェムハザ > 【まいどあり~】
……。
【買ってしまった、重い
……高級ケーブル20mはそれなりに重いのだ
だけどコレを重要な部分に据えてやれば目に見えて変化があるはずだ
特に脊椎系の神経系接続に使ってやれば……
そう考えると痛い出費だったが悪くはない
……はず】
■シェムハザ > ん……まあ、しょうがないかしらね
よっ……
【こういう時はまあ、それなりに重いけどそれはそれで
路地裏を両手でケーブルの袋を胸に抱えて歩く】
■シェムハザ > 【何にしても、これでしばらくは神経ケーブルには困らない
楽しみにしながら足早に帰っていった】
ご案内:「路地裏」からシェムハザさんが去りました。
ご案内:「路地裏」に白い仮面の男さんが現れました。
■白い仮面の男 > 【白地に黒の目と口が描かれた喜劇の仮面をつけた男が1人
スーツにも見える衣服を纏いゆっくりと路地裏を物色しながら歩いている】
■白い仮面の男 > はぁ…こういった場所に女性はあまり多くないか…
【仮面越しにちらほらと見える者達を眺め小さくため息をつく
もともと人の数も少ないうえに先ほどから見かけるのは男ばかり、
目当ての女性が見つからずに少し俯く】
■白い仮面の男 > 表通りに入るのだろうね…だが、やはり裏は裏か…
【女が絶対に居ないわけではない。だがやはり路地裏では男女比では大きく男に傾いてしまう】
誰か知らないかね?
女性で若く健康的な方を探していてね…容姿は問わないんだが
【周りに居る不良や落第生に尋ねる喜劇の仮面の男
声は老人を思わせ周りの者達も無視をしているものが多い。
妙な爺の遊び、そんな風に思う輩がほとんどだ】
■白い仮面の男 > ……ふむ、残念…
【男の問いに答える者は居ない、また小さなため息をつき俯く】
やはりスラム等の方が楽に見つかるのだろうか?
【顎に手を当て首をかしげる、そしてまたゆっくりと歩きだす】
■白い仮面の男 > それとも、村や山…その辺りか?
【男はそう呟き路地裏の奥へ奥へ進んでいった】
ご案内:「路地裏」から白い仮面の男さんが去りました。