2015/09/22 のログ
ご案内:「路地裏」に虞淵さんが現れました。
■虞淵 > 観客席で当たり前のように二人分の席を使って座る巨漢
足を組み、頬杖をついて、退屈そうに欠伸を漏らす
「(ここンところ面白ェ試合がねェな)」
■虞淵 > ぶらぶらと組んだ足を揺らす
血気盛んな力自慢達が憂さを晴らす場にもなっているが、
ここ最近珍しい顔が此処の優勝をかっさらっているという
「(ツラを見れりゃあと思ったが、まァ毎日来るわきゃアねぇよな)」
■虞淵 > 肉体操作系の異能者と、おそらく炎熱系の異能者のバトルが今のメインステージだ
どちらもありふれたタイプとはいえ、それはそれで盛り上がる
限られた空間間の戦闘となれば、炎熱系の能力者が有利だろうが、
相手の男もなかなか戦闘経験豊富のようだ
多少の被弾は覚悟の上で間合いを詰めている
「(───悪手だな)」
二級学生の多い土地柄とはいえ、相手の出力を知らぬままに被弾覚悟というのは些か相手を舐めすぎだ
■虞淵 > 言わないことではない
相手の炎熱系能力者は被弾=致命傷になりかねない出力にあげてきた
そりゃあそうだ。大体の能力者がそうだが、
リミッターというのをある程度は自分自身にかけているもの
相手があえて喰らってくれるというならば、一瞬でもそれを開放して叩きつける最大のチャンスになり得る
が…その実、悪手ではあるものの戦術自体は間違えてはいない
ただ判断を決めるのが早すぎた、ということだ
「(もう少し遊んでからでも良かったろうに)」
■虞淵 > 決着は一瞬でついた
火達磨になった男に消火剤がぶちまけられ、退場
仮にも肉体操作系の異能者だ、重傷とまではいくまい
観客たちの反応は様々
一瞬で終わったバトルにガッカリしているような者もいれば、
今の駆け引きの部分に熱くなる腕に覚えのあるものもいる
とはいえ、実際には炎を操るアイツも内心は冷や汗ものだったろう
万が一その炎を突破されていたら、敗北は必至だ
「(つっても、味気ねェことには違いねーな)」
手にもった酒瓶を呷る
次は肴になるようなイイ試合でも見れればいいのだが
■虞淵 > 次の試合はなかなかはじまらない
あの能力者に挑もうという者がいないようだ
このままだと今日の優勝者はあの男か
くつくつと嘲笑が漏れる
まぁこんな日もあるだろう
こんな場所での覇者がはたして自慢になるかは知らないが
『アンタはやらないのかい』
隣の男がそう声をかけてくるがひと睨みしたら黙った
■虞淵 > 「(今日はいねェな)」
やれやれ、と胸ポケットから煙草を取り出して咥え、立ち上がる
周囲の、彼を知る者達からは残念そうな声があがったが、
巨躯の男は気にせずその場から立ち去った───
ご案内:「路地裏」から虞淵さんが去りました。