2016/07/16 のログ
ご案内:「路地裏」に龍宮 鋼さんが現れました。
龍宮 鋼 > テメェら弱ぇ癖にケンカ売ってくんじゃねぇよクソが!!

(夜の落第街の路地裏に怒声が響く。
 叫びながら地面に伏せている男の脇腹を蹴りあげるのは一人の少女だ。
 全身黒ずくめの彼女の蹴りは、小柄な体格から繰り出されたとは思えないほど鈍く大きい音を立てる。)

この俺にケンカ売っといて、一発で終わるとかふざけてんのか。
なぁ、なめてんじゃねぇぞ。
もっと楽しませてくれよ、なぁおい!

(叫び、今度は違う男を蹴りつける。
 鈍い音と呻き声。
 言っていることは無茶苦茶である。
ただただ呻くだけの男たちに舌打ちし、路地に転がっていたコンクリートのブロックに腰を下ろした。
ポケットからタバコを取り出し火を付けて、つまらなさそうに空を見上げながら煙を吐き出す。)

龍宮 鋼 > (転がっている男は五人。
 彼ら全員が少女より大柄で体格も良く、いかにもケンカ慣れしていそうな不良と言った見た目の男だ。
 そんな男たちを相手に立ち回り、ケンカをしたとは思えないきれいな顔のまま汗一つかいていない。)

くそったれ、ふざけんな。

(そもそも今日はケンカをするつもりなど無かった。
 ただコンビニに行って雑誌を立ち読みし、飲み物を買っておとなしく帰ろうとしたところで、この不良どもに襲われたのだ。
 治安の良くない――どころではない落第街では日常的なことだが、そんな不良すら少女には生ぬるいようだ。
 少女がタバコの煙を呑気に吐き出している間も不良達は立ち上がれないようで、ただ苦しそうな呻き声をあげるだけだ。)

龍宮 鋼 > ――テメェらなぁ、俺ァ弱いものいじめは好きじゃねぇんだよ。
わかるだろ、なぁ?

(タバコの長さがほぼフィルターと同じほどの長さになるまで吸い、それを投げ捨てながら再び口を開く。
 男達はまだ起き上がれないようだ。)

 そんな俺にさぁ、弱いものいじめさせるんじゃねぇっつーの。
 聞いてんのかオイ。

(一人で喋りながら立ち上がり、近くに転がっている男の側へしゃがみこみ、頭をつつく。
 先程のような暴力ではなく、本当にただつつくだけの行動だが、男はそれどころでは無いらしい。
 しかしまだ戦意は萎えていないようで、敵意を持って少女を睨み付けてきた。)

――良いなぁその目。
でもあんた弱ぇよ。
相手して欲しいならせめて一発耐えろ。 

龍宮 鋼 > (やがて男達はもぞもぞと起き上がる。
 流石に追加で蹴りを食らった二人はまだ悶絶しているが、他の者が彼らに手を貸して起き上がらせた。)

まだやるかい?

(口の端をにぃ、と吊り上げながら問えば、男達は悔しそうに踵を返し歩き始めた。)

おォお利口さん。
さっさと帰って飯食ってクソして寝ろ。

(まるで野良犬を追い払うようにしっしっと手を払って彼らから目を離す。
 路地裏に一人になって、再びタバコに火を付けた。)

龍宮 鋼 > (一人残ったあと、何とはなしにスマホを弄る。
 ポチポチと操作しワンセグを立ち上げれば、龍との戦闘の場面が映った。
 しばらくそれを眺めていたのだが、)

――くっだらねぇ。

(あっさりと画面を消してポケットに突っ込んだ。
 見ているだけは詰まらないし、自分がやりたいのは狩りではなく戦闘だ。
 ゴツいブーツをゴトゴト鳴らしながら帰路へ――)

ご案内:「路地裏」から龍宮 鋼さんが去りました。