2016/08/23 のログ
ご案内:「路地裏」に不知火 械徒さんが現れました。
不知火 械徒 > 「はぁ、はぁ、ひぃ…ひぃ…!」

路地裏にジャンクパーツの一つでも転がっていないだろうかと、
何の警戒もなく入り込んだのが、今となっては後悔以外の何物でもない。
たまたま、角を曲がった所で目撃してしまった明らかにヤバそうな連中達のやり取り。

「ちくしょ、なんで俺が、こんな目に遭うんだよって!…ひっ!?」

目撃者は消すと凶器を持って追いかけてきている連中をまだ撒けてはいないらしい。
時折、何かが後ろから飛んでくるのと情けない声を上げながら、必死に逃げ続ける。

ご案内:「路地裏」に滝川 浩一さんが現れました。
滝川 浩一 > スマートフォンを片手に路地裏を歩くジャージ姿の青年。
どうやら道に迷ったのだろう。時折その場に立ち止まりスマートフォンの画面をチラッと見れば再度歩き出す。

完全に場違いな服装で歩く青年に対し路地裏に佇む住民はひそひそと彼に視線を向け話し合っている。
ひそひそ話をするだけで襲われないのは彼のその体格の良さと表情からだろう。
大柄な体格であることは勿論、その表情からは強者のそれが滲み出ており、襲ってきたものを粉砕する力を有していることを表していた。

しかしその実…

(やっべぇ、道迷った。なんかめっちゃひそひそ話されて怖いんですけど…!)

表情には出さないが内心ビクビクしており、さっさとここを抜け出したく早歩きになる。

歩き進んでいくと情けない声が聞こえたと思ったら前方から薄汚れた白衣の男性が全力疾走で走ってくるのを確認する。

不知火 械徒 > 「だー!もうっ、無理だってーの、こんなのっ、つか、疲れてきたぞぉ…っ」

体育会系ならば、まだまだ余裕で走り続けられるのだろうが、生憎そうではない。
此処まで追いつかれなかったということが、既に敢闘賞と言える程度の体力なので、
後数分走れば地面に前のめりで倒れ込みそうな具合だった。

「どっか、隠れられ、そーな、とこ…ばっ!どけ、邪魔…っでぇ!!」

ぜぇぜぇと息を荒げ、一歩間違えればこけそうな足取りで走っていると、前方に大柄な男の姿が見えた。
咄嗟に手を振って、そこをどくように伝えたが、そこで体力が其処を尽いて盛大にこけた。

「あ゛ー…も、だめだぁ…俺の、人生、ここで終わりかよ…」

体力の限界。既に立てなくなってしまっているが、何とか逃げようと地面を這って進む。
その間に、追手は直ぐそこまで迫ってきていた。