2016/12/03 のログ
ご案内:「路地裏」にクローデットさんが現れました。
■クローデット > 黄昏時。
公安としての本来の職分を全うした後、クローデットは路地裏まで足を運んでいた。
調べたいことがある旨、調査地域は委員会に申告してある。正当に権限を行使出来るが、一方で無茶は出来ない。
スラムにほど近いこの路地は、路地を形成しているだけあって粗末な建物が密集している。
とても、人体実験が出来る環境があるようには思えないが…。
(少なくとも、「素体」に困ることはありませんし…「素体」から足がつくことも無いでしょうね)
静かに目を伏せ、周囲の気配を確認するクローデット。
■クローデット > 少なくとも、現時点では警戒すべき気配は感じられなかった。
クローデットは、二重の意味で安堵する。
調査が順調に進められそうだという点と…まだ、「大切な人」の「声」が重荷にならずに済みそうだという点で。
古書店街で「いいもの」を手に入れて以来大分復調したのだが…やはり、落第街という場所がそうさせるのか、通常よりもその「声」はずっと響いて感じられるのだ。
………だが、繕えないほどでは全くない。クローデットは、かつての平静を取り戻していた。
■クローデット > 二言三言、詠唱をする。
以前非公式に「処理」した「化物」からの情報が正しければ、この辺りのはずなのだ。
異能、魔術を問わず、隠蔽のための機構の存在を看破するための探査術式だ。
探査結果は…
(………嘘を吐く余力を奪うだけのことは出来た、と思って良いのかしら?)
第一段階…隠蔽された「何か」の存在は、ヒットした。
■クローデット > そこから、更に詠唱、術式を重ねて構成していく。
悟られず、機構を破壊せずに中を探るための、ダミーや防壁、隠蔽に工夫を重ねた探査術式。
術式を「視る」ことの出来る者には、ひどく複雑な術式の重なりが、それでも均衡を保ちながら隠蔽機構の内部に向けて展開されているのが分かるだろう。
(………このようになっておりますのね…合点致しましたわ)
ある程度探りを入れて満足したらしいクローデットが、痕跡を残さないように気をつけながら術式を解除した。
■クローデット > (…あとは、これを書類にまとめて、所見をつけて…
…これは、委員会棟の情報処理室での仕事になりますわね)
そんなことを考えながら、クローデットは引き上げていく。
魔術面から言えば、もう少し探れないことはなかったのだが…これ以上留まれば、きっと「声」が重くなってしまうと思って。
後日、この違法研究についての立ち入り調査について、委員会本部で協議が行われることになるのだろう。
ご案内:「路地裏」からクローデットさんが去りました。