2017/07/21 のログ
ご案内:「路地裏」に筑波 察さんが現れました。
■筑波 察 > 「なんでこんなヤバそうなところに来なきゃいけないんだ……
いや、面倒な場所もOK出したけどさ?ほかにいないわけですか」
(いつものゆったりとした余裕のある服ではなく、さっぱりとした動きやすい服装。
配達のバイトを始めたのは良いものの、こんなところにまで配達するとは思ってもみなかった。
"面倒な場所への配達とかできますか?"そう訊かれたとき、うなずいてしまったのが運の尽き。
大きな段ボールを抱えて記された住所に向かう>
■筑波 察 > 「えっと、んんんん?いや、知らないよこんな場所…
ビル名とか書かれたってこの辺のビル名前があるかどうかすら怪しいじゃないか」
(荷物に貼られたシールにはしっかりと住所とビル名、そしてオフィス名が書かれていた。
しかしここはスラムの路地裏。建物は密集し、ビルの名前は悪戯されて読めず、
道を訊こうにもまともそうな人間はいない、そんな場所。
これは完全に面倒を押し付けられた。胸ポケットから携帯を取り出してビルを検索するも、
おなじような検索結果が複数出てくる。もうすでに荷物を手放したい気分だ。>
■筑波 察 > 「はぁ……時間帯指定とかされてないし。今日の荷物はこれが最後だし、ちょっと休もうかねぇ」
(今の時刻を確認すると午後を過ぎたばかり。
荷物が少ないのは面倒をおしつけてきた先輩のわずかなやさしさなのだろうか。
とかく、当てもわからない荷物をもって日陰に向かう。
およそ小さな子供が遊ぶようには思えない、落書きだらけの公園についた)
「にしても、なんで同じ名前のビルがこんなにヒットするんだろう」
(ベンチに腰を下ろすと、携帯の画面に映し出される検索結果に眉を寄せる。
まるで本物を隠すみたいだ。そんなふうに思ってしまった。
荷物を放りたい。>
■筑波 察 > 「これ届け先がわかったとして、届けた瞬間消される。なんてことはないよね…」
(さすがにそんなことはないよねぇ。なんて一人つぶやいては、
スプレーで元とは全く異なったデザインにされてしまった自販機に向かう。
しかし実際、"こういう場所"は人がいなくなるなんてざらなんだろう。
自分自身が襲われたことだってある。
いくら命があっても足りないというのは、冗談になっていない。
缶コーヒーを買って元のベンチに戻ると、はぁ、とため息を吐いて空を仰いで)
「うん?今何か見えた?」
(瞼を閉じた瞬間、何かが浮かんだような気がした。
気のせいかな?と思いつつ、再び携帯を確認して、目に留まった住所に言ってみようと決め>
■筑波 察 > 「ここが正しい場所なら僕の勘もかなりさえてるわけだ。」
(ぼろぼろのビルの前に立つ青年。検索結果のなかからなんとなく選んだこの場所。
なぜここにしたのか、と問われれば少し困るが、見えたのだ。ビルのある場所が。
瞼の裏に一瞬だけ映った景色が、検索結果に出てきた場所と同じだった。
普段ならオカルトチックなことは絶対に信じないが、今回は正しいように思えた)
「すみませーん、宅配便でーす。」
(インターホンを押して人を呼ぶ。出てきたのはいかにも"そういう感じ"の男性。
荷物を見せると、領収書にサインしてくれた。結局、正しかった。消されることもなかった>
■筑波 察 > 「あの荷物の配達が終わったってことは、今日のノルマは終わりかー」
(ビルを出て、空を仰ぐ。今日はどこまでも青い、抜けるような青。
今日の感覚はとても不思議なものだった。でも仕事を無事最後まで終わらせられた。
気分を良くしたのか、鼻歌交じりに配送センターに戻っていった>
ご案内:「路地裏」から筑波 察さんが去りました。