2017/08/30 のログ
■刃々斬鈴音 > 「あっベルちゃんは何か可愛いね。
鈴音好きだよ!
分かった。こてっちゃんだね!」
虎徹だからこてっちゃん。
…。
なんか美味しそうな名前だ。
「ぶふっー!こてっちゃん面白すぎるよー!『えぇぇ…?』って!」
えぇぇ…?のあたりで思いっ切り吹き出していた。
しかも、えぇぇ…?のあたりわざわざ真似てやっていた。…犯人確定。
『火よ地より出でて汝の敵を焼け。フレイム!』
そんなカッコいい感じの詠唱と共に炎が男子生徒へと飛ぶ。
他の2人も同じように杖を構えて攻撃の体勢に入っている。
「まあ、鈴音は優しいから助けてあげるけどね。」
そういいんがら飛び込んで一人に鞄を被せる。
するとまるで、蕎麦でも啜るような流暢さで、するりと男の姿は掻き消える。
呑まれたのだ。あの中に。
『うんぁまぁー!』
「あーちゃん、お腹いっぱい?そう?」
おそらくその鞄が何であるか分かっているのだろう。
魔術師たちの目の色が変わる。男たちの虎徹への警戒が緩む。
ご案内:「路地裏」に笹貫虎徹さんが現れました。
■笹貫虎徹 > 「じゃーーベルちゃんで。…こてっちゃん…んーまぁ、いいけど」
何か食べ物っぽい名前になったがビンボー君に比べたらマシだろう。あちらもベルちゃんはお気に召したぽいし。
ともあれ、まぁ呼び方は一応定まった所で――…。
「……あのさぁ、ベルちゃんの声真似?で色々と台無しなんだけどなぁ、どーすんのさぁこれ…」
と、中の連中を指差す。いきなり壁を破壊してカチコミと同じ事をした少年がそもそも悪いのだが。
と、詠唱が聞こえたと同時に、炎が飛んできた。それを見もせずにヒョイッと上半身を逸らして軽く回避する。
異能も魔術も妖刀もカバンも無い少年だが、その身体能力だけは驚異的。
それだけなら、妖刀を持つ少女と真っ向から互角以上に渡り合えるくらいだ。
なので、魔術の不意打ちも軌道を見切れば交わす事は容易いもので。
「…うわぁ、エッグいなぁそれ…」
カバンを被せられた男が、一瞬で飲み込まれて消えるのを尻目に呟く。
同時に、魔術師連中がそのカバンに目の色を変えたのを見逃さなかった。
今、この一瞬、一部を除いた全ての者から少年の注意が逸れた――それは悪手だ。
次の瞬間、魔術師の一人の懐に入り込んで掌低。派手に吹き飛ばして壁に叩きつけて昏倒させる。
肋骨が数本圧し折れたのか吐血しているが、まぁ死んではいないだろうと気にしない。
「ベルさーーん、ちょいとあーちゃんパス」
で、いきなりそんな要求を彼女にしつつ右手をヒラヒラとそちらに振ってみせる。
ご案内:「路地裏」に笹貫虎徹さんが現れました。
■刃々斬鈴音 > 「何とかなるよ!鈴音がいるし!」
一人で行ってても似たような事になっていたとは思う。
でも、もう少しスマートに言っていたとも思う。
『くそっ!ボス呼んで来い!早く!』
一瞬で倒された二人を見て一人が叫んで
一人が一目散に奥の扉へとかけて行った。
「えっ!?はいっ!」『ま゛あー!! あ゛あ、あ゛あ!』
食べきれなかった部分を血腐レでチクチクしていた時に掛けられた声。
ひょいとその鞄を投げれば鞄の口が開かれて当たり前のように男子生徒を食べようとするだろう。
さっき、までより大分膨らんでいるように感じるがその男子生徒は別腹の様だ。
■笹貫虎徹 > 「…と、ゆーかこれって俺も変に噂になりそうなんだけどなぁ」
一応、味方になったらベルさんは頼もしい。それは間違いない。行動ははちゃめちゃだけども。
問題は、彼女と組んでいる(と誤解される)事で少年もこっちの世界で知名度が出てきてしまう事だ。
…と、いうかもう手遅れである。既にカチコミの流れは揺るがない。
ボスを呼びにいく相手を一瞥する。追撃したいがこのアジトの地の利はあちらにある。
と、なればもう一人を潰すのは先決だろう。で、投げ渡されたあーちゃんもといカバン。
(…おーーー…何かデカくなってない?食べたせいかな?)
と、思いつつカバンの口撃をヒョイッと回避――しつつ、アタッシュケースの持ち手部分をむんず!と掴み取る。
「ほーーら、ご飯はあちらですよーーー…」
と、これ以上無いくらいのやる気が無い棒読み口調でそんな事を述べつつ。
持ち手を掴んだ状態でカバンを振り抜くようにして、先ほどボスを呼ぶように指示を出していた魔術師をバクンッ!と食わせた。
地味に何か使いこなしている、もとい利用しているがそれはそれ。
カバンからすれば業腹かもしれないが、まぁここは共同戦線というものだ。
■刃々斬鈴音 > 「鈴音と噂になれるなんてこてっちゃんてば幸せ者!
聞かれなきゃ否定しないでおいてあげるね!
…でもそれだと、鈴音のファンに悪いかな?」
変な噂の意味が違っていた。
…だが、鈴音と共に異邦部活のアジトを襲撃した事は事実だ。
鈴音は裏では名を知られ始めた存在。知名度ゲットは間違いないだろう。
『あぅいぃいぃぃぃゃあああああぁぁ!』
叫びながら振り回される鞄。
「アーちゃんに酷い事しないで!!」【貴様の身体に償わせることになるぞ。】
避難轟々だった。業腹なのは鞄だけではないようだった。
…誰も虎徹の味方はいない!!
そこに現れたのはさきほどの男と漆黒のローブを着てミスリル銀の杖を持った体格の大きな男。
恐らくあれがボスだろう…。その男がが指を鳴らせば男の後ろにいくつもの魔法陣が生じた。
『さぁ、覚悟はできているんだろうね?』『ぱぁ、ぱぁ』
鞄が男の登場にに対応するかのように声を上げる。
そして、それは虎徹の手を離れて男の方に跳ぶとそのまま男を飲み込んで。
『ぱーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーんくぅ。』
飲み込んだ後、破裂した。
まるで詰め込みたみたいに鞄は破れてしまった。
あまりに一瞬でポカンとした顔で見る事しか出来なかった部下の男。
鈴音もその部下の男とにたような表情を浮かべていた。
■笹貫虎徹 > 「……や、ベルさん俺は別にこっちの世界で知名度はいらないんだけど…」
しかも噂の意味が違う。だが少年はガッツリとツッコミするタイプでもない。つまりツッコミが足りない!
そして、結果的に違法部活。それも禁製の魔道具を扱うタイプを潰したとなればそれなりに名前は通る。
少なくとも、「『血腐れの鈴音』と組んで違法部活を一つ潰した謎の少年』という意味合いで広まりそうだ。
「……えぇぇ、何でベルさんだけでなく妖刀さんもなのさ…」
と、ゲンナリしつつ、振り回してほかの連中も薙ぎ払おうとした所で、ボスの気配に動きを止める。
ちなみに、動きを止めた時に食われそうになったが、それも器用にヒョイッと身を翻して回避したり。
「あーー…えーと、もしかしなくてもここの責任者さん?これは何というか――…ぁ」
そして、こちらの手を離れて、そのボスらしき漆黒のローブにミスリルの杖を持った男に飛びつく。
あちらも予想外だったのだろう。魔方陣を展開しつつも、一瞬「は?」という表情を浮かべ…それが最後となった。
次の瞬間、カバンにそのボスの男が丸ごと飲み込まれ…そして、カバンが破裂した。
周囲に飛び散るカバンの破片やら肉片やら何やら。そして、周囲がポカンとする中。
「……んーーー許容限界ってやつかな…あ、この杖何か高そう」
と、男の手と一緒に食い残しとなったミスリル銀の杖を拾い上げる。
男の手はポイッとはずしつつ、これって売れるかなぁ?と、暢気に考えており。
「――あ、忘れてた。」
そして、残る部下の男に手刀を首筋に叩き込んで昏倒させておこう。他にも数人居たぽいが逃げたようだ。
■刃々斬鈴音 > 「じゃあ、表でも自慢しなよ。いいよ、自慢しても?」
【…。】
両者のすれ違いを感じつつもあえて黙る刀。
そこから導き出されるは完全なツッコミ不足。
【道具を大事に扱わぬものは大成しないぞ。】
もっともらしい事を言う。刀。
道具、仲間として共感する部分があったのかもしれない。
「あーあこてっちゃんのせいで、アーちゃんが…。」
流石に男子生徒だけのせいではないと思ってるようで軽めに言う。
「じゃあ、半分こしよう!」
そう言いながら杖の半分くらいを目標に刀を振り下ろす。
…わりとサクリと切る事が出来た。
その内の半分をポケットへと収めた。
「…まあ、そろそろ帰ろうか。
道分かる?1万円で出口まで案内するよ?
■笹貫虎徹 > 「…いやぁ、それで学園を退学になるのもなぁ。むしろ風紀委員会に捕まりそーだし?」
それは面倒くさいから嫌だなぁ、という顔でため息を零す。ある意味この中で一番まともなのは妖刀さんという罠。
「…あーーうん、そりゃゴメン。けど俺は体術しか能が無いからねぇ。
どのみち、武器道具の類を上手く扱う才能は無いし?」
と、妖刀のもっともらしい言葉にあっけらかんとそう答える。実際に武器の才能は無い。
「いやぁ、アレはここのボス?のせいでしょーよ。あと許容限界?があったぽいし」
と、こちらのせいにされれば肩をすくめてそう返す。まぁ軽口なのは分かっているが。
そして、何かこちらが答える前にミスリル銀の杖がサクッと切られた。
残された半分を眺めつつ、まぁどっかで換金すればいいかな、と。
「あーーー…案内はじゃあよろしく。…と、ちょい待ち」
一度アジトを見渡し、何やらあちこちゴソゴソ。そして現金を見つけたのか、一万円を彼女に前渡しておく。
更に、ついでに袋を持ってきて、何か売れそうな物を一通り詰め込んでおこう。
アジトカチコミ、どころか禁製魔道具も全部、は当然無理だが何個かゲットしておく。
「んじゃ、行こうかベルさん。案内よろしくーー」
で、何事も無かったかのような態度で、彼女と立ち去ろうと。
結論、案外この少年も裏の世界に向いているのかもしれない。
■刃々斬鈴音 > 「うわっ。正直その行動にはドン引きだよ…。
一緒に行った鈴音まで、小物みたいに思われちゃうじゃん。
そういうの止めた方がいいよ!」
アジトをあさる様子を見ればそんな風に言う。
そのやり方はあまり美しくない。
…風紀どうこういう割に足がつくのは怖くないんだろうか?
「…なんか、凄い嫌なんだけど…。」
まあ、貰うけど…。
もらった一万円を仕舞うとき後ろから何か声が聞こえた気がした。
でも、そこには既に鞄の残骸しか残ってない。
『 』
「…ばいばい」
振り向かずにそう言うと一応、歓楽街の方まで少年を案内したことだろう。
ご案内:「路地裏」から刃々斬鈴音さんが去りました。
ご案内:「路地裏」に笹貫虎徹さんが現れました。
■笹貫虎徹 > 「えーー…どうせ使う人も居ないだろうし…まーーいっかぁ」
彼女からの指摘に首を傾げつつ。まぁ、それもそうかとあっさりと袋から道具をぶちまけておいた。
結局、気紛れで大した理由も目的も無い。そもそもカチコミ自体、ただの暇潰しでしかないのだ。
結局、ミスリル銀の杖の半分だけを持って帰る事にした。まぁ結果的に足が付くのは避けられたのだから…今回は彼女の指摘が正しかったと言える。
「……んーーー燃やすとやっぱりマズいかなぁ」
淡々とそう呟く。証拠隠滅に最適だが、火事で感づかれるのも面倒か。
何気に非情な面を覗かせつつも、彼からすれば既にここが燃えようが知ったことではなく。
「ハイハイ、じゃあ行きましょーさ」
彼女の嫌そうな態度も気にする様子は無く、もう興味も用も無いとばかりに立ち去る。
この日から、少年も裏の世界で名前が挙がり始めるのだった。
ご案内:「路地裏」から笹貫虎徹さんが去りました。