2017/09/27 のログ
ご案内:「路地裏」に筑波 察さんが現れました。
■筑波 察 > 深夜の路地裏、日中でも暗いその場所は、夜となればほとんど真っ暗だ。
まるで取ってつけたような街灯も、今にも事切れそうな、
寿命の迫った灯りがチラチラと揺れるだけで灯りとしての役目など負っていない。
「昼も夜も関係なくなっちゃったからね。
そして寝ても覚めても頭は働いたままだし。
ところで君は僕に用事があって声をかけてきたようだけど、
要件は済んだかな?」
足元に転がっているのは男達。
痛みにのたうち回っているせいで会話なんて成立していない。
路地裏を歩き回っていたところを
『こんな夜中に一人歩きとは男女関係なくアブねぇと思わねえかい?』
なんて言って殴り掛かってきた。
今となってはそんな姿はどこにもない。
数人は嘔吐して意識を飛ばしている始末だ>
■筑波 察 > 「と言うか、君たちも察しが悪いね。
こんな場所を堂々と一人歩きしてる奴が丸腰なわけないでしょ。
君たちは個人の限界を感じで徒党を組んでるんじゃないのかい?」
比較的意識がハッキリしている男にまたがるようにして、
顔を覗き込む。男は恐怖で震えるだけで一向に言葉らしい言葉を発さない。
「で、君たちは僕をタコ殴りにしてどうするつもりだったのかな?
この財布が目的?それとも銃?それともナイフ?それとも…
――内臓とか?」
自分のポケットやホルスターからものを取り出しては見せて、しまう。
最後に自信の胸と腹の間辺りを指さして、ニッコリと笑う。
「若い臓器の方がいいのかね?
でも君も十分に若いね?
なら別に提供者が君であっても問題ないよね?」
まくし立てるように言葉を並べていくと、
男の腹を指でつつく。太もものナイフを抜き取って慣れた手つきで捌くと、
男の服のみがきれいに裁断され、
次にナイフは肌に直接当てられる>
■筑波 察 > 「さて、自分たちがやろうとしていたことを、
そのまんま自分にやられる気分はどうだい?
僕は優しくないから麻酔なんてかけてあげないよ?」
まぁ、そんなの死んじゃえばなかったことになるし。
そう続けて見せるも、男は震えるだけで何も言わない。
実につまらない。人間を相手にしているのに、
まるで知性の低い動物を相手にしているようだ。
面白さや楽しさというのはやり取りの間で生まれるもの。
一方的なやり取りでは快楽は生まれない。
「君が僕に面白さを提供できないなら用済みなんだけれど。
内臓なんていらないから適当にバラシて犬の餌かな?」
心底つまらなさそうに言い放ったとき、ついに男が気を失った。
他の奴らも目の前で繰り広げられるやり取りに意識を飛ばしたらしい。
これでは本当にやり取りに応じてくれるやつがいなくなってしまった。
「もう少し面白い人はいないもんかね。
僕のことを殺すくらいの勢いで来てほしいよ」
戦闘時の運動性能を計測するためのデータも、
やり取りで生じる楽しさも得られなかった。
結局何も得ていない。
こんなどうでもいい奴らの特別になったって、
そんなものには興味がない。
路地で無様に伸びている男どもをその場に放置して、
路地裏から表の、健全な通りに向かう。
財布や命の処遇は、あの辺にいるやつらが判断するだろう。
もはや自分には関係のないことである>
ご案内:「路地裏」から筑波 察さんが去りました。