2017/11/17 のログ
■??? >
(怪物がわずかに体を動かす。
脚に力を入れて、蹲った体勢から身体を起こす。
ちょうど四つん這い――と言うより獣のような、四肢を地面に付ける歩行体勢。)
――、グ、アアアアアアアアアアア!!!!
(咆哮。
それだけで周囲の瓦礫が数メートルほど吹き飛ぶ。
ぐるりと首を回し、口を開いた。
周囲の魔力を奪い取り、それを口内へ貯めていく。
そのドラゴンブレスを放つ直前、唐突に顔を空へと向けた。
白い破壊の魔力の奔流が、遠くのビルをかすめて空へ放たれていく。)
■??? >
グ、ガ――
(ドラゴンブレスを放ち、もう一度蹲る。
何かを開放するように、何かを抑え込むように全身に力を籠め、右腕――右前脚を振り上げ、地面へ向けて打ち下ろす。
それだけで地面は直径数十メートルのクレーターを生み出し、地面に転がっている瓦礫を更に吹き飛ばした。
その勢いを利用して、跳躍。
後には大量の瓦礫を残し、どこかへと飛び去って行く――)
ご案内:「路地裏」から???さんが去りました。
ご案内:「路地裏」に狗隠さんが現れました。
■狗隠 > 夜が明けて朝が来て、そして時刻は昼間を少し過ぎた辺り――と、いった所だろうか。
それでも、路地裏というのは昼でも尚暗く、退廃的であると同時に無味乾燥な趣を崩さない。
だが、どうした事か…今はその一角が、まるで爆撃を受けたかのように周囲の建物ごと消し飛んでいる。
直径にしておよそ数十メートル…クレーターのように陥没した地面。
所々に無残に瓦礫が散らばり、死体…の類は幸か不幸か見当たらない。人的被害は無かったのか…或いは
(跡形も無く吹き飛ばされたか……しかし、まぁ)
何とも凄まじいものだな、と。ボロボロの服装に身を包んだ黒髪赤眼の痩身の男は縁から穴を覗き込む。
極端に深い訳ではないが、これだけのクレーターとなると、結構な異能か魔術を使用したと見るべきだが…あくまで推測でしかない。
■狗隠 > 「……微かに力の残滓を感じるな…これは……『鋼』に…『竜』…だろうか?」
クレーター一帯に僅かにだが残る気配と力の残滓。普通は感じ取るのも一苦労だが、怪異という存在だからこそ感じ取れる。
それに、『狗』の怪異である男にとって、嗅ぎ取る事は得意分野と言えなくも無いのだ。
「……微々たるものだが、丁度良い。この残滓を少々貰うとしようか。今の姿では制限はあるが…。」
怪異の本性に比べ、『暴食』の制限はあるがそこは仕方ない事だろう。
右手をクレーターへと向け、そこに周囲の残滓を吸い込むように集めていく。
そうやって、小一時間程度根こそぎ残った残滓を集めれば…己の中に取り込んでいく。
「……むぅ、矢張り人型だと取り込める量も限度があるか。だがこれはまた」
矢張り鋼と竜の息吹を感じる。ただ、同時に荒々しい暴走の気配も。ここで起こった出来事が薄っすらとだが見えてきた。
■狗隠 > 「…まぁ、いい。取り敢えず、この残滓は使えそうだから俺なりに有効活用させて貰おうか」
完全に取り込みはせず、すぐに顕現出来るようにしておく。武器を調達したらこれを付与するのもいいだろう。
結局、このクレーターの犯人は分からなかったが、それなりに検討は付けられる。
後から調べる風紀委員などは、気配や魔力の残滓すら残ってないこの現場に違和感を覚えるかもしれないが。
そのまま、踵を返してクレーターを一人静かに後にする怪異なのであった。
ご案内:「路地裏」から狗隠さんが去りました。