2017/12/10 のログ
ご案内:「路地裏」に刃々斬鈴音さんが現れました。
■刃々斬鈴音 > 一斗缶の中で廃材が燃えている。
「…はあ、最近本当に寒いね。」
体育すわりでその火に当たるのは一人の少女。
学校指定の制服の上にもこっとした白いコート。
少女が座るコンクリートの地面には段ボールが敷いてある。
…この広さの路地での焚火は。
相当に通行の妨げとなるだろう。
■刃々斬鈴音 > いや、仮に焚火がなくても彼女がいるこの場所をわざわざ通ろうとするのは
刃々斬鈴音の事を知らない者か好奇心旺盛な者…或いは普通に彼女を歯牙にもかけない強者か…。
だが生憎、今日はその誰もこの場所を通るものはいない。
少女がもったその刀から漂う血の匂いも普段より少し薄れているようだった。
■刃々斬鈴音 > 「まあ、寒いからみんな動きたくないよね。
鈴音も火の前から動きたくないもん。」
【…確かにこの時期にわざわざ外出する事は多くない。】
自分が座っている段ボールを千切って一斗缶に入れながらそんな事を言う。
【…表の方に足を伸ばしてみてはどうだ?】
「…それはしないって言ってるじゃん。」
■刃々斬鈴音 > 「くしゅん!」
風が吹いてそれに釣られたみたいに小さくくしゃみをする。
【鈴音。そろそろ、建物に入らないと風邪を引く。】
「そうだね。」
一斗缶の中に刀を差し込めば何とも嫌な匂いをさせながら火は消えて。
少女はその匂いに顔をしかめながら今晩の寝床へと向かうのだった。
ご案内:「路地裏」から刃々斬鈴音さんが去りました。