2018/02/08 のログ
ご案内:「路地裏」に鈴ヶ森 綾さんが現れました。
鈴ヶ森 綾 > 静まり返った落第街の裏通り。そこに壁のごとく林立する雑居ビルの屋上を軽やかに飛び移る影が一つ。
影は時折足を止め、ビルの隙間を縱橫に走る路地を見下ろす。
そしてそこに動くものが認められないと顔を上げ、また隣のビルに飛び移って行く。

「今日はダメかしらね。」

時折、その場に似つかわしい、いかにもといった具合の集団を眼下に見つける事もあるが、
どうにもそういった手合を相手にする気にはなれない。
複数を相手にするのは面倒というのもあるが、何よりそういった連中は大抵が自分の好みとはかけ離れている。
先日の事もあって、極力関わり合いになりたくない故、こんな所を移動しているわけだが…。

鈴ヶ森 綾 > そんな風に選り好みをしているせいで、中々獲物にはありつけそうにない。
特別空腹感があるわけでもないが、わざわざ出てきて収穫が0というのは面白くない。

徒労感に苛まれたのか、再び足を止めた際、今度はそのまま屋上の縁に腰を下ろし、
ぶらりと足を投げ出してその数メートル下の道路をぼんやりと眺め始める。

蓋の外れたポリバケツが一つ転がっているぐらいしか目につく物のない、平凡な路地。
顔を上げると遠くには大通りの明かりが見える。あまり人目の多い場所には近寄りたくないが、あちらに向かうべきだろうか。
そんな事をつらつらと考えていると、不意に吹き付けてきた突風に緩めていたマフラーが拐われる。
風に舞ったマフラーはそのまま路地に落ちていったようだ。

鈴ヶ森 綾 > 一本向こうの道へ落ちたマフラーを追って隣のビルへと飛び移り、そこから下を見れば目当てのものは確かにそこにあった。

糸を使ってゆっくりと身体を地面に降ろし、道に落ちたマフラーを拾い上げてそれを改める。
どうやらさして汚れてはいないようだ。
軽く叩いて土埃を落とすとそれを再度首に巻き直し、小さくため息を吐く。

「まったく、変なところでケチがついたわね。」

ご案内:「路地裏」に江風 白さんが現れました。
江風 白 > 「ふんふふーん...。もっと色々勉強しなきゃ駄目かぁ...。」

新しい魔法を覚える為、学園の教師に紹介された異世界人の家に行った帰り、そこでもらった書物と今日の晩御飯である唐揚げ弁当を片手に鼻唄を歌いながら路地裏を通る。
今回はしっかり道を覚えたし迷うことはないはずだ。
そんな帰宅途中、視界に少女が映る。

「女の子...?こんな時間に...最近はこういうの多いのかなぁ。」

なんて少女を見て小声で独り言を呟きながら、道なりにあるいていく。
あまり近づきすぎて変な目で見られるのも嫌だし、そそくさと通り抜けようと。

鈴ヶ森 綾 > 「あら。」

災い転じてなんとやら。
マフラーを落として不機嫌になっていた所へ、偶然の通りがかりに思わず声を漏らす。
見目も悪くない。タバコやアルコールの類も香ってはこない。
ひとまずは、それで十分。

どうやらあちらは自分と関わり合いになりたくないらしい。
聞こえてきた呟きをあえて無視し、一見無関心を装いながら彼がその脇を通り、自分の背後へとすり抜けていった後、
その背に向けてかざした掌から、首を絡め取ろうと狙った白い糸が迸る。

江風 白 > ここは治安が悪いし、さっさと帰りたい。
そう思った瞬間だった。

「うっ....がっ、何、こ...れ?」

首に絡み付く細い何か、糸だろうか?
すぐさまそれを引きちぎろうとするが、想像以上の強度でちぎるにちぎれない。

「くっそ...なんでこんな...!」

ボトボトと荷物を落としながら両手で無理やり絡み付く糸を引きちぎろうと力をいれた。
背後にいる彼女には気が回らず、気づくことはなく。

鈴ヶ森 綾 > 「あら、随分あっけないのね。」

狙った通りに糸は少年の首に絡みつき、気道を圧迫して呼吸を困難にさせる。
必死にもがく少年とは裏腹に、こちらはあっさりと絡め取られる様子にむしろ意外そうな表情を浮かべていた。

「まぁ、面倒がないのは素敵よ。そのままじっとしていてくれれば、なお良いのだけど。」

左手から伸ばした糸をそのままに少年に近づいていくと、反対の腕を一振りして一瞬の内に変化させる。
人間とはまったく異なる鋭い爪と硬質な皮膚を備えた異形に変じた右手を背後から顎先に突きつけようとして。

ご案内:「路地裏」に御輝 炎華さんが現れました。
江風 白 > 「君は...君がやってる...の?痛いのは...嫌なんだ....けどな...。
できれば...離して欲しいんだけど...」

背後から聞こえた女性の声に対してそう言ってみる。
もしかしたら何かのいたずらなのかもしれない、そんな期待をしながら言葉を発したが。

「ひっ...人じゃない?! 一体何を...?」

目的は何だろう、持ち出してきた書物?
それとも先生達の...そんなことを考えながら反応を待つ。
痛いのは勘弁だ。

御輝 炎華 > そろそろ暖かくなり始める季節だろうか。
そんなことを考えながら裏路地を見て回る。
本来女子一人でこんな時間にこんなところで歩き回るものではない。

「大当たり…不謹慎かな」

肩を刀でトントンと軽く叩きながら二人の前ー白の目の前ーに姿を表す。
襲っている奴は運が悪いな。そんなことを考えながら同時に襲われている者を助けると言う最高のシチュエーションに歓喜する。

「安心して。そこの…少年?助けるから。」

ニコッと安心させるように微笑めば刀を少年の後ろへと向けてー

「今逃げれば見逃す。じゃないならどうなってもしらないよ?」

足元から炎が出現し辺りを明るく、明るく照らす。
しかしその炎は何に燃え移ることもなく。

「どうする?」

ご案内:「路地裏」に御輝 炎華さんが現れました。