2015/06/07 のログ
ご案内:「スラム」にカエラムさんが現れました。
カエラム > このあたりを通った時、たくさんのアクセサリーを並べていた人がいたことを覚えている。
もしかしたらそこに、いいものがあるかもしれない。
そう思ったカエラムは、おなじみのスラム街を回っていた。

カエラム > 今日はやっていないのか、アクセサリーを並べている人は何処にも見当たらなかった。
カエラムはプレゼントを求め、また別の場所へと歩いていく。

ご案内:「スラム」からカエラムさんが去りました。
ご案内:「スラム」にchitaさんが現れました。
chita >  
 チタは走っていた。足音は、彼女のブーツが立てる一つだけ。
 不意に彼女は進路を変えて直角に曲がる。今まで彼女が走っていた
路地の先に、人影が通り過ぎた。

chita >  
 入り込んだのは、右はコンクリートのビルで、左はレンガのビル。
その間にできた人工の渓谷で、チタは、宙返りで飛び上がりると。
ブーツのつま先を非常階段の手すりに引っ掛けた。高さは優に3mを超
える。

chita >  
 そのまま、垂直腹筋の要領で上体を起こし、手すりを掴む。そして、
体を2つに折り曲げた状態で、手すりを蹴って逆立ちの状態まで体を伸
ばした。
 鉄棒の大車輪のような動きである、その回転が最頂に達したところで
手を離し、さらに上の階へと飛び込んだ。

chita >  
 上階の踊り場へ着地すると、階段はへや向かわずに、また跳躍して
外階段の外側へ飛び出す。
 ビルの壁面に据えられた室外機に音も無く足をつけ、ジャンプして
さらに上階の手すりへと跳んだ。

chita >  
 まるで、絶壁を駆ける野生のヤギのような動きであった。
 あっという間に、屋上まで登り切ると、そこで彼女は足を止めた。

chita >  
 屋上で、ペットボトルを取り出して、蓋を開けた。
 この界隈ではお馴染みの清涼飲料のラベルだったが、空の容器を拾って洗
いだだけのそれは、見た目はほぼゴミ同然である。
 そして、中身は容器を洗いだ川の水だ。
 それを、チタは飲んだ。
 彼女の体には、その程度の不衛生は問題にならない。

chita >  
 チタは、腰を下ろして休憩することにした。
 別に何かから逃げていたわけではない。ただ、訓練していただけだ。

chita >  
 何か義務があるわけでも目的があるわけでもない。ただ単に落ち着かなか
ったのだ
 ここは、食料も水も確保が容易い環境なのだから。生存するために何もせず
じっとしている必要は無い。
 そうすると、彼女は、余剰した時間を訓練に費やさずには居られなかった。

chita >  
 満足するまで、と言うより。なんとなく、自分の中でこれならば問題は無い
と思うレベルまで、意味もなく走り、体に負荷をかけて鍛える。
 終わった後、チタの心の中には達成感や爽快感等、微塵も無い。
 ただ、いつもの不機嫌があるだけだ。

chita > (あっちが中心部、学園地区っていう所)
chita >  
 屋上の縁に座りながら、空気遠近法的に青く霞む建物の群れを眺める。
 この島へ上陸してから数日、ある程度この島のシステムも分かってきた。
どう、生き抜けばいいかも目星が付いている。
 遠くに、立派な学園施設の建物群を見ながら。ふと、チタは思い出した。
『娘に異能が宿れば、私達もあの島で暮らす事ができる』
 常世島へやってくる時に乗った、密航船の中で聞いた言葉だ。

chita >  
 ここへくれば、異能を発現する事ができるという。そんな噂も誠しやかに
囁かれていた。
 そして、その噂は、外側の世界で行き場を失った人達の、最後の拠り所にも
なっていたのだ。

chita >  
 チタには、異能と呼ばれる力がある。
 『君たちの力は、異能や魔術などというオカルトではない、人工進化による
新たなる生物的特性だ』
 そう、チタとその兄弟達に言っていた男の顔も思い出した。
 不機嫌は強まって。チタは立ち上がった。

chita >  
 密航船の中で、『私が異能を持てたら、お母さん達を助けてあげられる』
そう言っていた少女に、この力をくれてやれると言ったら。彼女は喜んだだ
ろうか。
 そして、迷う事なく、このスラムから向こう側の街へ行ったのだろうか。

chita > (行かない理由がないね)
chita >  
 チタは、そう思った。
 それが間違いなく、あの少女にとっての生き抜く術というものなのだから。

chita >  
 屋上の縁に立つと、チタは、虚空へ足を踏み出すようにして落ちた。
 タンッタンッ、と音がして。
 それから、遥か下の道を、駆けていく足音が遠ざかった。

ご案内:「スラム」からchitaさんが去りました。
ご案内:「スラム」にサヤさんが現れました。
サヤ > サヤは日の出前に目覚め、毎朝の鍛錬を終えてから、予定を決めるために地図を見ていた。そしてふと、島の東部にある歓楽街に目をひかれた。娯楽施設がたくさんあるらしいし、異邦人街からも近い。色々と新しいことを知れるかもしれないし、単純に娯楽にも興味がある、行ってみよう。
海岸沿いに北上すればたどり着けるだろう、とサヤは家を発った。
しかし、彼女は知らなかったし、学園で発行している公式のガイドブックにも載っていなかった。
歓楽街の東半分は、落第生や不法入島者が集うスラムであり、まともな学生なら近づかない危険地帯であることを……。

サヤ > 「(ええと……なんだか、怖いところですね……。皆さん本当にこんなところで遊んでいるんでしょうか……?)」期待していたものとはずいぶん違う風景に、サヤは不安を覚えながらスラムの通りを歩いている。
道行く人は薄汚れたボロボロの布に身を包み、猜疑心に満ちた目でサヤを見つめている。その中をシミひとつ無いまっさらな服で歩くのは居心地が悪かった。

サヤ > 立ち並ぶのは吹けば飛ぶようなあばら屋ばかり、時折見かける店のようなものも、何を売っているやらわからない。
どこか違う場所に来てしまったのだろうか。何度も地図を見て、自分が通ってきた記憶と照らし合わせる。
海岸に出て、そこから北上したはずだ。たとえ間違えて南下したとしても居住区に着くはずなのに。こんな場所、地図にもガイドブックにも書いてない。少し泣きそうになった。

ご案内:「スラム」に高乗 キバさんが現れました。
高乗 キバ > もしもし、そこのお嬢さん
(そうサヤに声を掛けたのはコウモリを模した仮面をつけた
キバであった。怪しさとへんてこさを漂わせている)

こんな所に貴方みたいな綺麗な方が来ると危ないですよ
身ぐるみ剥がれて売られますよ
(親切心からそう言うが仮面が台無しにしている)

サヤ > 声をかけられれば、ドキリとして、自分の身を固く抱きしめながら、声の主に振り返る。
「え、あ…あ……えと…………。」相手の長身と奇妙な仮面に驚き、言葉が出てこない。
「~~~~ッ」そんな状態で、身ぐるみ剥がれて売られるなどと言われて、恐怖が臨界点を超えたらしい、顔を歪めて、ぽろぽろと涙を流し始める。

高乗 キバ > わわっ泣かないでくださいよ~
私が悪者みたいじゃないですか~善人でもないと思いますけれど
(困惑気味に言い最後の善人でも~という言葉はぼそっと言う)

だけど真面目な話、こんなスラムにそんな格好の女の子
がいたら襲われて剥がれて売られますよ
ここはそんな所。勝手を知っている私ですら危険な所です
(うってかわって真面目な口調で言う。親切心で言っている
というのは嘘ではないようだ)

サヤ > 「……えぐっ、えぐっ……ごめんなさい、ごめんなさい……。」袖で涙を拭いながら、謝罪を繰り返す。
「あの……ぐすっ……か、かんらくがい……行きたくて……。」地図を相手に見せる。そう、確かに地図上ではここは歓楽街の一部なのだ。
「か、海岸……あるいてきたら……ごごに゛……ごご…どご……」涙声をあげながら。異邦人街から、指で自分が通ってきたルートを示す。

高乗 キバ > ああ~学園は確かスラムは公式には認めていませんからね~
(同情するように言う)
ちょっと地図貸してくださいな
(そう言って地図を借りようとする。もし借りられたなら
地図にペンで線を書きスラムの場所を記すだろう)

サヤ > 「ぐすっ……ぐすっ……。すらむ……ずみばぜん…わがりまぜん…」知らない単語だ、とにかく危険な場所らしいことはわかる。そして親切に忠告してくれるような人間に出会えたのが幸運であることも。

「ど…どうぞ……。」求められれば、ところどころ涙で滲んだ地図を渡す。この人なら悪いようにはしないだろう。とここで初めて話しかけてきた相手を、刷り込みめいて信頼し始めている。

高乗 キバ > スラムというのは貧困層などが集まった治安の悪い場所のことを
言います。ここの場合は不法入島者とかが集まっていますね
(スラムについての説明を丁寧にする。もし意味がわからなくて
また来られでもしたら大変だからだ)
……この信頼の早さはスラムの外なら美点なのでしょうけれどね……
(ここはスラム。人を信頼すれば裏切られる世界だ。
なので心配げに言う。そしてスラムの場所を書き)
今書いたのがスラムの場所です。よろしければ私の異能でスラムの外まで
送りましょうか?スピードを重視するのでちょっと乱雑に
なりますけれど

サヤ > 「ひんこん……ぐすっ……治安の、悪い……ふほう、にゅうとうしゃ……。はい…ぐすっ…覚えまし、た。」鼻をすすりながら、オウム返しに言葉を繰り返す。忘れまい、そしてもう二度と来るまい、とトラウマめいて記憶に刻む。

信頼するのが早い、と心配を込めて言われれば「ええと…ごめんなさい、怖くて……でも……き、きっと……ええと……ぐすっ…あなたは悪い人じゃない……と、思います……。」害意のある人間はどれだけ隠してもわかる、目の前の相手からはそれを感じなかった、だから信じることが出来たのだ。
「ずびば、すみません……お、お願い、します……。あの…私は割合、頑丈なので……少し手荒くても、大丈夫、ですから……。」相手の提案に、悪いと思いつつも、方向音痴の自覚もあって、頼むしかない。それにこのまま一人でここから帰るのも怖かった。

高乗 キバ > では……失礼します
(そう言ってサヤを腕に抱きかかえる)
封印術式・第三術式開放!
(そう叫ぶと勘が良ければ足から何か力があふれるのを感じるかもしれない
そして地面を蹴る。すると一気に7m程横に跳躍しとても速いスピードで
移動する。そしてスラムの外に向かった)

ご案内:「スラム」から高乗 キバさんが去りました。
ご案内:「スラム」からサヤさんが去りました。
ご案内:「スラム」にソラとルナさんが現れました。
ソラとルナ > 【スラムに似合わない白い服の少年と少女。二人が手をつないで奥へ奥へと進んでいる】
ソラとルナ > 【ついた先はスラムの奥まった吹き溜まり。ゴミや屍肉の腐臭が漂っているせいか、あまり人は近づいてこない様子】
ソラとルナ > 【楽しそうにくるくる回るソラと対照的に、ルナは少し眉を顰めている。】
ソラとルナ > 【ソラはゴミを漁っていろいろなものを探し出す。砕けたビー玉、割れた皿の欠片、薄汚れた鏡、その他諸々……何かを見つけるたびに得意げにルナに見せている】
ソラとルナ > 【ふと、ソラが得意げに何かを掲げた。拾い上げたのは古ぼけたナイフ。それを楽しそうに懐にしまうと、満足げにスラムから出て行った。ルナもそれに続いていく】
ご案内:「スラム」からソラとルナさんが去りました。