2015/08/04 のログ
ご案内:「スラム」にシェムハザさんが現れました。
■シェムハザ > ……ん
【特に今日はなにかやることがあるわけでもない
仕込みがそれなりにすすんでいるし、結果も出ている
となれば、素直にそれを進めるだけだ
それに関して特に何かをする必要があるわけでもない
だから、特に理由もなく屋上から下を眺めている】
■シェムハザ > 【入れ替わるにしても一番面倒なところが雨宮に頼めば済んでしまう
故に順調だった
柵に軽く体重を預けながら下を見やる
このうち、人形たちが少しずつ増えている
それだけで十分
どうせ違法な連中がいつの間にか入れ替わっていても問題ない
それにひとりひとりはそんな重要でもない
……ただただ、変わっていくだけだ
別に誰を殺すわけでもない】
■シェムハザ > んぅ……!
【伸び
そしてあくび
まあ、一言で言えば、適度に満足感のある感じで暇である
一仕事終わった感じ
壱耶やアマナとじゃれあってもいいし、適当にぶらぶらしててもいい】
■シェムハザ > ……特に何かが起こるわけでもないなら
特に見てても面白いわけでもないんだけどね?
【くすくすと見下ろしながら独り言をつぶやく
面白いわけでも意味があるわけでもないが
それはそれでいろいろなものを含んでいる
そう言うところが面白いといえば面白いし、特に意味が無いといえば意味が無い】
■シェムハザ > ……ま、いいけどね?
【計画は順調だし、今のところ特に問題はない
今のところは待つ時間だ
眺めながら様子を見るのもいい
……そんなことを思いながら、ビルの屋上から姿を消した】
ご案内:「スラム」からシェムハザさんが去りました。
ご案内:「スラム」にニコルズさんが現れました。
■ニコルズ > 男は昨日、風紀委員を名乗る少女から得た地図を頼りに、島を一周した。
恐らく島の中でも平和なブロックでは、彼の姿はより一層奇妙に映っただろう。
「・・・・・・・・・・・・。」
スラム街の石段に座っている今のほうがまだ、周囲に溶け込んでいる。
まだここの住人も警戒しているのか、彼に近付こうとする者は稀だが。
■ニコルズ > この荒れ果てた町は今、夕暮れ時を迎えようとしている。
ここに住まう人間たちの殆どは今の自分と同じように“身分証”を持っていないのだろう。
だからこそ、この町の人々を守る者は誰も居ない。
「今日は・・・何事も起きなければ良いんだがな。」
日が沈み、日が昇るまでの時間に・・・何も起きない日など無い。
■ニコルズ > だが男の願いは儚く、薄暗がりの街に人のものと思えない絶叫が木霊した。
・・・角の2階建て、数人の怪しげな男たちが入って行った建物だ。
何らかの取引が行われるのだろうと、踏んでいた…だが、事態はもう少し、深刻らしい。
背中に提げた突撃銃を構え、静かに建物へと近付く。
悲鳴は絶えることなく、そして単独ではない・・・・・・何が起きたのか。
■ニコルズ > 建物の入り口から、静かに内部の様子を伺う。
どうやら声は2階から聞こえてくるようだ・・・取引が失敗したのか、裏切り者でも出たか。
いや、それにしても、この悲鳴・・・尋常ではない。それに悲鳴だけで銃声が1発も聞こえないのは妙だ。
「・・・・・・・・・・・・。」
踏み込むべきかどうか、思案する。
■ニコルズ > 何があったのか分からないが、この奥で違法な取引が行われていたのは間違いない。
踏み込もうにもおおよその人数以外状況は不明であり、非常に危険だ。
だがそこで・・・悲鳴に混ざって「助けてくれ」という声が届いた。
無茶だとは分かっている。だが男は意を決して、扉を蹴破った。
銃口を向けつつ室内を見回す。
「・・・・・・・・・。」
部屋には何も無い・・・、奥に階段を見つければ、男はそれを駆け上った。
すでに血の臭いが充満している。火薬や硝煙の臭いは一切、感じられない。
■ニコルズ > 銃を握り締め、眼前に現れた木製の扉を蹴破る。
だがその瞬間に、男は踏み込んだことを後悔した。
「・・・・・・・・・ッ!!」
それはもはや“惨劇”という言葉ですら表す事のできない光景だった。
胴体で真っ二つに分かれた者、首から上を失くした者、四肢を全て失った者。
彼らの表情は歪み、恐怖を宿したまま永遠に止まっている。
部屋の中央には禍々しく光る魔法陣。
部屋の隅には片足を失い、倒れたまま後ずさりする男。
不幸な男の眼前には、魔法陣から噴出する漆黒の闇…それが人の形を造り、男にゆっくりと迫っていく。
■ニコルズ > 危険だ。第六感というのだろうか、自分の中で、何かがそう告げていた。
だが、助けを求める民間人を見捨てるわけにはいかない。
いや違う・・・逃げ出すことなど出来ないと、感じたのかもしれない。
「・・・抵抗するな、手を頭の後ろで組め!!」
反射的にそう声を上げて、漆黒の闇へと銃を向ける。
目の前で起きている現実を、何ひとつ理解できない。
ただ、これは恐らく、悪夢ではない。“死”を感じた瞬間と同じものを、今、再び感じている。
だがこの男の声にも、漆黒の闇は何ら反応を示すことはなかった。
事も無げにその腕を振るえば、壁際に追い詰められていた不幸な男の頭が床に転がった。
■ニコルズ > 「ちっ・・・・・・!」
それを見るなり、男は引き金を引く。
乾いた破裂音とともに数発の弾丸が撃ち出されるが、弾丸は実体の無い“闇”を突き抜け、背後の壁に傷を付けるのみ。
銃撃は有効打にはならない。そう咄嗟に判断すれば、男は背後の扉から階段へと後退する。
同時に手榴弾を部屋に投げ入れれば、転がり落ちるように階段を駆け下りた。
■ニコルズ > 重く響く爆発音・・・衝撃波と破片は部屋にある全てに襲いかかり、そこに在る生物を無差別に殺傷するだろう。
だが、“闇”には破片も衝撃波も意味を成さない。
「うわあぁぁッ!!」
・・・だが、建物が古びていたこと、それから木造であったことが、幸運だった。
衝撃波は腐りかけていた床を崩壊させ、1階の天井を崩落させる。
無論、そこに描かれていた魔法陣も、崩壊する・・・禍々しい光が燃え上がるように広がって、やがて溶けるように失われた。
■ニコルズ > 瓦礫と埃にまみれて、男は立ち上がる。
「……一体、何だって言うんだ。」
吐き捨てるようにそうとだけ、呟いた。
理解で来たことは2つだけ。
死ぬ所だった・・・・・・が、どうやら生き延びた。
ご案内:「スラム」からニコルズさんが去りました。