2015/09/08 のログ
ご案内:「スラム」に白い仮面の男さんが現れました。
白い仮面の男 > 「今日も変わらず日は落ちる…挟んだ異物など噛み砕く様に彼らの日常は続く。」

管理する者も去りハイビルと化した建物の屋上
そこから眼下の街並みを見据える

白い仮面の男 > 「リーネ…もう少し、もう少しで君にまた会えるよ」

喜色を帯びた声で呟く
最も愛する者の名を
最も尊い者の名を

「もうすぐ、この仮面ともお別れか…」

そっと仮面に手を当て、外す
自身を偽るために付けた仮面を

白い仮面の男 > 「…やっぱり、こっちの方が良い……」

ふぅ、と息を吐く
仮面越しの空気よりこちらの方が息もしやすい
カメラ越しの映像ではなく自身の目で街を見つめる

「愛する人と顔も知らない君達…天秤にかけるまでもないよ」

自嘲の様な笑顔で足元を見下ろす

白い仮面の男 > 「だけど、君達には感謝する
君達が居るおかげで、彼女はまた産まれる事が出来る」

深く
深く
頭を下げる
胸中には感謝が溢れて止まらない

白い仮面の男 > 溢れそうになる涙を堪え
また仮面を着ける
他者を偽る仮面を

「鍵は覚醒しつつある…後はマリアを探すだけ…」

歓楽街、落第街、スラム…すべてを探したが未だに臨む母は見つからない
ならばどこに居るのか?
答えを求める様にその視線は動き、止まる

白い仮面の男 > 「あそこに行くしか…ないのかもしれないね?」

見つめる先にはこの島の唯一の教育機関
常世学園
あそこにならきっと…

「最終手段、と言う面ではいいかもしれないね」

仮面の奥でニタリと笑顔を浮かべる
あくまでそれは最終手段、あれを襲えばこの島全てを敵に回すことになる
そんな事は避けたい

白い仮面の男 > 「だが最も私が望まないのはプランの失敗…ただそれだけ」

諦めや挫折などはない
有ってはならない
これまでも
これからも
プランは進む
狂いが有れば正し異物は取り除く
そして…

白い仮面の男 > 「ふふ、ここは冷えるね…」

だが今ではない
全てはまだ先の話

「それでは諸君、また会う日まで」

呟きとともに姿は陽炎と消えた

ご案内:「スラム」から白い仮面の男さんが去りました。
ご案内:「スラム」に浮浪者?さんが現れました。
浮浪者? > 常世島で活動するにあたって、そのための拠点は複数用意してある。
住処は研究区以外の各区画に確保しており、財団からの任務や風紀の仕事に応じて移動する。

ここにあるスラムの一角も、数ある拠点のうちのひとつ。
ただ落第街において悪目立ちし過ぎたため、ここでは変装して浮浪者に紛れる。
案外、この立場から得られる情報も多いのだ。
ドブのような衛生状態には慣れたものだが、好き好んで居たいとは思わないが。

浮浪者? > 『―――助けてくれ!』

悲痛な叫び声を上げながら走ってきたのは、近所でよく見かけている二級生。
一目散に駆けていく彼とすれ違えば、曲がり角から巨漢がのっしのっしと走って来た。
動きは鈍重に見えて、その一歩一歩が大きい。瞬発力もある。少年は間違いなく追いつかれることだろう。
……この格好であまり目立ちたくは無かったが、ここはやむを得まい。

浮浪者? > 『……どけよゴミ野郎。この俺にブチコロされたくなけりゃあな』

ただでさえ狭い道の真ん中に佇めば当然、巨漢の移動を妨げることになる。
問答無用で弾き飛ばそうとしてくるかと思えば、この男、自分から少し距離を取った場所で立ち止まった。
見かけによらず用心深い。長いことここで生きてきただけの事はあるようだ。

「いやぁ、さっきね、若い子が助けを求めながら走ってくもんだから……何事かと思ってさ。
 どうしたんだい?」

『耳イカれてんのか? 俺は"どけ"っつったんだ。
 お前に付き合ってるヒマなんてねえよ! それとももう一度聞こえるよう丁寧に言って欲しいか?
 ど・け!!』

ずん、と一歩踏み出しつつも強行突破を図ろうとはしない。
これなら思ったよりも楽に事を運べそうだ。

「まあまあ、ちょっと話してくれるだけでいいんだ。
 そしたらすぐにどいてやるさ。どうしたんだい?」

元々動じてはいないが、わざわざ演技で驚いてみせる必要もない。
軽い調子で巨漢に向けて、そう言い放った。

『……ざっけんじゃねえぞこの野郎が!!』

痺れを切らした巨漢が、こっちに向かって突っ込んでくる。
しかし武器はおろか、拳さえ構えていない。『通れればそれでいい』、彼の行動がそう語っている。
怒りの矛先は、自分よりもっと先にあるものへと向けられている。

無意味に怒り狂っているワケではない。この男には、ハッキリとした目的がある。
―――そう、確信した。