2015/10/08 のログ
ご案内:「スラム」に鎧の悪魔さんが現れました。
■鎧の悪魔 > ……。
(ビルが倒壊した跡地
大鎧は結局、昨日からずっと佇んでいる
風紀委員が絡んだことで、より一層放置状態になっている模様ではあるが
現状、移動するわけでもなければ関わる理由もないと放置するか、これ幸いと寄っていくか
どちらにせよ、目立つオブジェではある
それにいつ気まぐれで動くかもわからないのだ
今のうちどうにかしてしまえるならそうしたいというものもいるだろう)
■鎧の悪魔 > (特に動くでもないし、何をするわけでもない
ただ、佇むのみである
……待っているのか、何かするつもりなのか、休んでいるのか
それはわからない)
■鎧の悪魔 > ……。
(やがて雨が降り始めていた
鎧は、動かない
雨の中、瓦礫の中央で佇むのみである)
■鎧の悪魔 > (雨の中、鎧は佇んでいる
その場を動くこともなく)
ご案内:「スラム」に稲鳴 数間さんが現れました。
■稲鳴 数間 > アロハシャツを着た少年が一人、ビニール傘をさして歩いてくる。
「あっちゃー……迷っちまったな……」
異邦人街からの帰りに、ちょっと遠回りして歩こうかと思ったら、とんでもない場所に来てしまった。もう、どちらが帰り道かもイマイチ解らず、誰かに道を聞こうかと思った時だった。
「……鎧?いや、つーか、この雨の中で傘もさささずに?」
不思議そうに、鎧の周りをぐるぐる回りながら、鎧の男を見回すが、取り敢えず彼は自分の良識というか、常識に従い、
「おーい、大丈夫かー?そんな所に居ると、風邪引いちまうぞー?」
と呼びかけてみた。
■鎧の悪魔 > (……この巨体に傘も何もないのだが、特にその声に応じる様子はない
そもそも雨だろうとなんだろうと通さないような様子でもある
ただし……近づくのならば
その腕をゆっくりと伸ばしてくる
もし腕に触れようものなら発勁の如き衝撃が襲うだろう)
■稲鳴 数間 > 「っていうか、よく見たらでっか!?俺の倍ぐらいあるんじゃないか……?」
今更気付いた様子で、彼は驚きの声をあげる。どうして今まで気付かなかったのかと思うほど、その体は大きかった。
「……あれ、もしかして俺、オブジェか何かに話しかけてた痛い子じゃ……」
とまで口走った瞬間。腕が、稲鳴の身体に触れた。
「へっ」
と言うのすら遅く、彼は真後ろに思いっきり、まるで引っ張られたかのように吹っ飛ばされた。そして、近くの壁に衝突する――前に。
「ッ――万能符、"風"!」
ポケットから取り出した符で、壁と稲鳴の間に空気のクッションを作る。これで、何とか減速はできたが……それでも、たたきつけられた事には変わりない。
幸い、致命的な傷などは負っていないが、それでもたたきつけられた事で、呼吸が一瞬おかしくなったのか、
「げほっ、げほっ。何すんだよもう……というか、お前やっぱり生物なんだな。それならそうと言ってくれよ。思わず自分痛い子じゃねえかと思ったじゃねえか、っと」
立ち上がり、再び鎧の方に歩いてくる。
しかし、そこに怒りの感情はあまりなく、ただ単に疑問だけが顔にある。
「えーと、んで、何でふっ飛ばしたかとか聞いて良いかね?正直、俺気に障る事とかしたかね……?異文化コミュニケーションに失敗したとか、そんな感じなのこの状況?」
■鎧の悪魔 > (大丈夫そうなのを見れば、更に、今度は自ら踏み出して腕を伸ばしてくる
敵意があるようには見えないが……それでも触れればさっきのようになるだろうことは想像に難くないだろう
……その大きな鎧は、ゆっくりと、だが確実に近づいてくる
制止をしようがしまいが関係なく、なにか対策を講じる講じないに関係なく
ただ、その腕を伸ばし、触れればその激しい衝撃に巻き込むだろう)
■稲鳴 数間 > 「えっ、無視?っていうか、足動かせたのね」
どうやら、腕だけしか動かせないとかそういう事ではなく、単純に動きたくなかったらしい。そこに理解が至った事は大きな進歩ではあるが、しかし現実問題このままでは再び吹っ飛ばされる事は間違いない。
「……えーと」
困ったな、と正直思った。まだ、何で吹っ飛ばされるかもよく解っていないのだ。あの鎧をもう少し解析すれば、或いは何か解るのかもしれないが、流石に初対面の人?の鎧をじろじろ見るのは失礼だろう。かといって、触れようとしている彼を拒絶するのもそれはそれで失礼だ。故に
「……いざ、再び!異文化コミュニケーション再開――!」
そして、触れる。だが、今度は触れる瞬間のアクションが違った。触れる刹那に、彼はポケットから符を取り出したのだ。それには、"地"と書かれていた。
「万能符、"地"!」
それと同時、彼が踏みしめる地面が罅割れる。稲鳴の体重が、一気に"重く"なったのだ。
「これなら吹っ飛ばされないぜ!やったね稲鳴君異文化コミュニケーション成功――」
吹っ飛ばされない分、今度は衝撃が内部で爆発した。
ぐふっ、とくの字になってその場に膝から崩れ落ちた。
「ぐっふぅ……やっべ、これまじ死ぬんじゃね……?だ、大丈夫、これぐらい、なんともないぜ……」
取り敢えず、鎧の男に、その場から動かないようにと掌を立てつつ、何とか起き上がり、
「……あー。ごめんな、ちょっとお前さんのスキンシップに今の俺はついてこれそうにねえわ!……えっと、これスキンシップなんだよな?俺ウザいから死ね!とかそんなんじゃないよな?」
と、今度は少し不安そうに聞いてみた
■鎧の悪魔 > (……鎧はまだその腕を出したかったようだが、一旦、止まる
何か準備があるのだろうかと思ったからだ
準備があるなら待つが、そうでないのに逃げないなら受ける意思ありと判断する
だからとりあえず、整うまでは待つ
……だがコレでも鎧にしてみれば「そっと触れているだけ」にすぎない
その衝撃の重さ強さにとらわれず、冷静になれば気付くだろうかも知れない
鎧はまだ、腕を軽くすら振ってはいないのだ)
■稲鳴 数間 > 「くっそ、無視かよ!畜生こうなったらぜってーてめえのド肝抜いてやるからな!……にしてもお前本当に何なんだよホント」
と、首をひねる。どうやら、害意は無さそうだ。かといって、こちらと会話したりする気もない。別にそれに腹を立てる訳ではないが、しかし彼が何を求めているのかは正直気になる。
「(んー、今こうやって待ってるのは、多分俺が再び"アタックする為の準備"をしようとしていると思ってるからだよな)」
恐らく、それが彼が求めている事、なのだ。良くわからないが、こちらに、"何か"したい。その為に、"触りたい"と、そんな所だろうか?そして、恐らく彼はそれをするために、この雨の中、ずっと待っているのだ。
「(ってえのは少し考えすぎかね?)」
しかし、そうだとすれば。こちらも全力で応えたい。
大体、たかだか触れただけで、吹っ飛ばされるような作品を作ったとなれば、それは彼の店である、"稲荷本舗"の名折れでもある。
稲鳴は、ポケットに仕込んだ符を、空にバラ撒いた。
その数、凡そ30枚
「……万能符、"地"、30倍荷重」
その言葉と同時に、今度は彼の周りのコンクリートが、完全に砕け散った。彼自身の動きも鈍重になり、指の先で、来い、と合図するのが精一杯だった。だが、どちらにせよ。
「これで……最後だ」
■鎧の悪魔 > (準備が整ったのであれば、先ほど同様腕を伸ばし、触れようとして……重力に巻き込まれる
……が、どう考えてもだいぶ重いであろうその腕はほぼ意に介さないまま、触れる
どう考えてもこの重力の中あっさり触れてくる、という腕力は、おかしい
おかしいのだがそもそも触れただけで吹き飛ばすような力である
……だが面白いことに、重力がかかっているせいだろうか?
衝撃が弱い、というかだいぶ薄らいでいる
確かに下方向に引っ張られるぶん重さに耐えるために30倍の力を使う必要はあるが、
そのためか、多少の衝撃はあるが吹き飛ばされる程ではない)
■稲鳴 数間 > 「おいおい、マジかよ、この中をふつーに触れてくるのかよっ……!」
30枚。それは凡そ、彼が一種類の万能符を一日に生産できる最大枚数、謂わば正真正銘の彼の"全力"である。その中を、平気で突破してくる。
「くっそ、負けて、たまっかよ!」
彼の腕に、こちらの腕をぶつける。
びりびりと、衝撃が来るが、何とかそれを耐えしのぐ。
「っ……やった……か?」
と自分が耐えた事に信じられずに、声をあげる
■鎧の悪魔 > ……!!
(触れている、少なくとも、拮抗を保っている
弾けるでもなく吹き飛ぶでもなく「触れている」
鎧が明らかにその様子に対して反応を見せる
しばらくその状態から動かない
……わかるのは、とにかく狂ったような腕力であるということだ
それがこの30倍の重力の中、かえって負荷がかかって、逆に少し安定しているということだった
だが。
その腕を触れられるなら、触れていられるのなら
更にすこし、ほんのすこし押しこんで来る
そうすれば、先ほど同様の発勁のような衝撃がやはり通るだろうか)
■稲鳴 数間 > 「お、おお?何か、初めての反応」
少なくとも、今までとは違ったその反応に、彼は嬉しいような戸惑った様な表情になる。少なくとも、自分が触れようと頑張ったのは、彼にとって意味のある行動だったのだと、そう気づけたからだ。
「よぉし、何か知らんがこれで目的達成だなつきましてはこの街の出口がどちらか教えてもらえた……らってええええい!?」
言うまでもなく吹っ飛んだ。
しかし、今度は重力場の中に居たせいか、ビルにたたきつけられるような吹っ飛び方ではなく、放物線を描くような浅い吹っ飛び方だ。
「いてて……やっぱこれ以上は無理かあ……スマン!」
と掌を合わせて謝罪する。
そして、ふと空を仰ぎ見る。既に、雨は晴れているものの、茜色に染まりつつある空を見ると、「うわっ」と慌てた声を出し、
「今度は、もうちょっといろいろと装備整えてくるよ。お前、ずっとここにいるのか?もしそうなら、良ければまた相手してくれねえか?」
と訪ねてみる。今までのことから、恐らく返答は帰ってこないだろうとは思いつつ
■鎧の悪魔 > (少なくとも、触っていた、叩くでも弾くでも吹き飛ばすでもない
それで十分だった
ただ残念ながら……更に先を望みたかったがそれは無理らしい
少しはしゃぎ過ぎたかもしれない
……先ほど触れていた腕を、まじまじと見返す
何度も何度も、だ
嘘ではないことを確認しているように
そして、声をかければ鎧の反応は頷くでも首を振るでもなかったが
どうやら少なくとも了解はしたようだった)
■稲鳴 数間 > 何度も腕を見返しているその鎧に、彼は安堵の表情を浮かべた。どうやら、自分は彼に、求められた物を返してやれたのだ。
「そんなに、喜んで……喜んでもらえたんだよな多分。うん、喜んでもらえて良かったぜ!んじゃ、俺そろそろ帰らないと此処の住人の仲間入りしちまうんで!」
そう言うと、鎧から背を向けて走りだした。
背中越しに、手を振りながら。
「また遊ぼうな!今度は、ぜってー吹っ飛ばねえような装備持ってくるからなああああ!」
■鎧の悪魔 > ……。
(鎧は何も語らなかったが、きっと喜んでいるであろうことは想像に難くないだろうか
少なくとも、彼は「触れられた」
鎧にはその事実だけで十分だった
その彼がまた、というなら、此処で待つだろう
……いかなる理由があろうとも、だ)
ご案内:「スラム」から稲鳴 数間さんが去りました。
ご案内:「スラム」から鎧の悪魔さんが去りました。
ご案内:「スラム」に鎧の悪魔さんが現れました。
■鎧の悪魔 > ……。
(鎧の悪魔は今日も相変わらず廃ビルの跡地で佇んでいる
……風紀を含め、連日のように騒ぎが起きるため、周囲の者は避けるようになってきている
現れるのは用があるるものか、知らないものだ
鎧にとっては誰でもいいしどちらでもいい)
■鎧の悪魔 > ……。
(鎧は待つことを厭わない
ただただ、その場にて佇むのみである
すでに数名が待てと言っている以上、待たない理由はない
歩き続けるよりそのほうが可能性が高いだろう)
■鎧の悪魔 > ……。
(鎧は、動くこともなく瓦礫の広場に佇むのみである
触れられれば吹き飛ぶことはもはや周知であり
また、意思らしきものは一応確認されている
こちらから近づかなければ現状は害がないため、可能なかぎり刺激をしないか
少なくともそこから移動しなければいいと思われているのが現状である
この廃ビル跡地となった広場にいる限りにおいては
他人の縄張りを犯すわけでもなければ誰かをわざわざ吹き飛ばしにいくわけでもないからだ)
ご案内:「スラム」に真乃 真さんが現れました。
■真乃 真 > 長いタオルを垂らした男が歩いてくる。
男はこの地域があまり好きではなかった。
三歩あるけばチンピラとエンカウントする治安の悪さもそうだが。
何よりも自分の無力感を思いしらされるからだ。
できることなんてせいぜい腹を減らした子供や痩せた野良犬の口にパンをねじ込むことぐらいでしかない。
それでもやらないよりはカッコいい。
「そこの鎧の君!最近この辺に危ないやつが出て危ないらしいぞ!早めに帰った方がいいぜ!!」
カッコいいポーズで鎧の人に声をかけた。
チンピラに絡まれていたチンピラからの情報だ。
大雑把な情報だったが心配するようにいってくれたチンピラの情報だ嘘はないだろう。
「いくらそんな凄いでかい鎧でも相手は凄い怪力だそうだからケガするかもしれないよ!!」
手を広げて近づきながら声をかける。
チンピラに危ないやつの外見の特徴は聞いていない。
■鎧の悪魔 > ……。
(呼びかけられれば向き直る
誰であっても関係ない
誰であろうと、まずはその手を伸ばして確かめるのみである
鎧はゆっくりとその腕を伸ばす
触れれば、まるで発勁を食らったような衝撃が襲うだろう)
■真乃 真 > 鎧の人から悪意は感じない、なら悪人ではないのだろう。
「おっと握手だな!さては君は僕のファンなんだな!もちろんいいぜ!!」
そう言って握手するように手を取る。
その瞬間すさまじい衝撃で吹き飛ばされた!
まるで空中で蝿たたきにたたき落とされた蛾のような勢いで!
しかし、男は壁の手前でなぜか停止する元からそこにそのポーズでいたかのようにカッコいいポーズで!!
「過激なファンだな君は…。」
ズキズキと嫌な痛みを放つ肩をかばいながら尚もカッコいいポーズで話しかける。
■鎧の悪魔 > ……。
(この男も踏みとどまった、ということはやはりこの街はいい街なのだろう
普通はこの段階でもう、終わるからだ
鎧には相変わらず敵意のようなものはない
ただただ、その腕を伸ばしてくるだけだ
問題は触れた瞬間にすさまじい衝撃が襲うことなのだが
肩が抜けなかっただけでも運がいいのかもしれない)