2016/02/20 のログ
ご案内:「スラム」にやなぎさんが現れました。
やなぎ > 冷たい夜風にあたりながら、青年はスラムをぶらぶらと歩いていた。
ここは学園地区と比べていくらか冷える気がする。

とはいえここは治安が悪いことは重々承知しているし、無警戒というわけでもない。

右ポケットには拳銃が。

「……。」

わざわざここに来ることもなかろうに。と自問自答する。
理由はただなんとなく落ち着くだからであるが。

やなぎ > ここは未だに変わってないのだろうか――

しばらく歩いていると色んなものが見えてくる。
寒空の下で身体を横たえている汚らしい人。
注射器をもち、頭が狂ったような動きをしている人。
そしてどこからか漂う血の匂い。
かぎなれた匂いだ。

それらを横目で流し、散歩を続ける。

「見慣れた。」

やなぎ > 見慣れたそれらに目をつむれば、今日もなんて平和なんだと思いなおす。

襲ってくる者もいなければ、ハイエナが嗅ぎ付けそうな食べ物ももってきていない。
どっかの誰かのうめき声に耳を塞げばじつに静かなものだ。

そろそろ帰って宿題でもするとしようか。

乾燥した空気を吸い込めば、砂埃が口に入り、ざり、とした。

ご案内:「スラム」からやなぎさんが去りました。