2016/06/05 のログ
ご案内:「スラム」に夕霧さんが現れました。
夕霧 > 【放課後夕方:スラムと落第街の境】

「ふむ……」

ブーツで踏んだ所から、からりと瓦礫が落ちて小さな音を出す。
手に持った資料を捲る。
落第街からスラムにかけての地図。
ペンで印をつけて行く。

何せ事ある毎に状況や地形が変わるのだ。
手持ちにあるデータが正解だとは全く以て限らない。
故に今保存されている地形データと齟齬がないか。
その確認の作業。

事務方ではあったが、この辺りは良く歩いているので引き受ける事にした。

迷うことなくこの地域まで辿りつけば一つ一つ照らし合わせを行っていく。

夕霧 > 無論ある程度のデータはすぐに収集も可能だ。
歩いてのは最終チェックのようなもので。

見上げ、建物があるかをチェックして。
それに齟齬が無いかをメモ。
あたりの気配などにも気を配りながらゆっくりと落第街からスラムの方へと進む。

夕霧 > 「あぁ……ここはちょっと違いますなあ」

呟き地図にチェックを入れる。
其処に文章でどう変わっているかなどを書き込んでいく。
この辺りは治外法権だとはいえ何時、何があるとわからない。
わからない故の分からないなりの備えは必要であった。

地形がわからなければ作戦も何も無い。
踏みしめる様に歩き、少し高い場所につけば、ざっと地図と照らし合わせのチェック。

担当箇所はそこそこに広い。
今日中に終わらせる必要も無いがひとまず進められるだけ進めよう。
そう思いチェックを続けて行く。

夕霧 > 見通しながら大まかに更に印をつけて行く。
齟齬がある個所には個別に印を入れて後で廻る様にだ。

辺りは少しずつ薄暗くなり。
腕時計を見る。
そこそこに時間は経ち始めていた。

「……さて」

切り上げてもいいが。
少し考えた所で地図を一端閉じ、道へと戻る。
戻ればまた一つずつチェックしていく。

不審には思われないように一応、目立たないようにはしているが。
見る者が見れば流石に目立つ、と言った所である。

こればっかりはチェックを入れるのに立ち止まるので仕方のない事である。

コツコツと薄暗くなりはじめたスラム街の中を進んでいく。

夕霧 > 街並みを眺めながら更に奥へと。
ある程度を記憶しながら先へ進む。

メモ、情報と違いが少なければそのままでも問題ない。
あくまで差異が酷い所のチェックだ。

眺め、記憶し、次へと。
区画区切りの地図、建物の情報。
ある程度進めば一旦壁にもたれ、印をつけて行く。
ペンの乾いた音が響き、一つまた書き終われば。

「……まあこんな所でしょうかなあ」

ふう、と息を吐く。
辺りは流石に夜へと変わっており、これ以上は効率も悪そうである。

夕霧 > 「さてと」

一つ呟けば元来た道をまたコツコツと戻って行く。
今日で大方は進めたものの、まだ一部の区画が残っている。
期限はまだあるし、ゆっくりと進める事にしよう。

そう考えながら暗くなったスラム街を戻って落第街へと消えて行った。

ご案内:「スラム」から夕霧さんが去りました。