2018/03/03 のログ
ご案内:「スラム」にラウラ・ニューリッキ・ユーティライネンさんが現れました。
■ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > スラム街に乱立する、打ち捨てられた建物の屋上。
元はオフィスビルか何かだったのだろうが、今ではすっかり荒廃して、
壁面には乱雑な落書きが幾重にも重ねられている。
「なんでこういうところに来ちゃうかな」
屋上にギターケースを置き、その上に腰かけながら呟いた。
面倒ごとは嫌いだから、戦いたくないから。
そう言っていたのに、気付けばここにいた。
昔人道支援で途上国に行ったことがあったが、
この場所はその国の町と似た雰囲気がある>
■ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > 「すっかり飼いならされてるなぁ」
夕日に照らされてスラム街は全体的にノスタルジックな雰囲気をまとっている。
普通の街であれば静かな風景だろう。
しかしこの町はどこに目を向けても、耳を傾けても騒がしい。
騒がしいこの状態が日常になってしまっている。
誰かの怒鳴り声、物がぶつかる音。
そしてそれらから逃げるようにする人たち。
何を見ても軍隊にいたころの記憶が引き出される。
大きな戦争を経験したことはないが、代わりに小規模な戦闘を目にしてきた。
それがこの島の暗い部分で起こる喧騒に似ているように思えて仕方がなかった>
■ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > 「特に何ができるってわけじゃないけど、見ないふりはできないんだよね」
街の喧騒を眺めながら呟く。
自分と関わりがあるわけでもないし、どうにかできる力があるわけでもない。
しかし軍隊をやめたくらいで忘れられる記憶でもないし、
関係ないと白をきる冷酷さも持ち合わせてはいなかった。
目の前で困ってる人がいればもちろん助けるが、
こんなにも騒ぎが日常と化してしまった場所では、
何を基準に困っていると判断すべきかわからなくなる。
せめて、こうして見ていることしかできないのだ>