2018/03/22 のログ
ご案内:「スラム」に近衛 昴 さんが現れました。
近衛 昴 > 春の嵐が過ぎ去って晴れ晴れとした青い空を眺めながら何をするでもなく、当てもなくスラムの路地を進んでいて。
春は出会いと別れの季節と言われるが少女には停滞の春になるだろうか、乱雑にポケットに押し込んだ紙の感触の違和感を忘れられずに。
元々得手不得手がハッキリしていただけにギリギリではあったが、それも意識の変化で克服でき始めていたと思ってはいたが、成績はもとより出席の日数で引っかかってしまった。
例年のように補習でどうにかというレベルを超えてしまい、届いたのは進級が難しいという内容の留年通知。
補習次第ではどうにかしようという話も合ったが、学園外での活動に支障が出る頻度であったためにあっさり留年を受け入れた。

「…こうしてみると、意外とさっぱりするものなんだな。」

近衛 昴 > 狭いビルとビルの間から空を見上げて学園に戻る気にもなれず、だからといって仕事をする気にもなれず。
気が抜けてしまったのか何かをしないといけないとは思うものの手に付かない、部屋にいても何をするでもなく一日が終わってしまいそうだったので思い切って外に出てはみたが特に変わりがないように思える。

まばらながらも人気がある路地を行きかう人たちはそれぞれに思い思いの表情を浮かべて通り過ぎてゆき、そんな人たちと比べると自分が無色のような存在に思えてしまうか。

いい加減歩きつかれたのか路地の片隅の壁に背を預けると隙間から覗き込む頭上の空の青色に思わず溜息を漏らしてしまうか。
憂鬱とした気持ちとは真逆の鮮やかな青色にさらに気持ちは沈んでしまうか。

近衛 昴 > ふと目の前を影が覆ったかと思うと差し込む日の光を背後に立つ同世代の2人組みの男性。
見るからに軽そうな雰囲気を纏う2人組みはお約束のような言葉を並べて

『ねぇ、さっきから空ばっかり見てるけど、もしかして暇?だったら俺達と遊ばない?』

普段ならそんな言葉には辟易とするところではあるが今は自主的に何かをやろうとは思えない、このまま何もしないよりは受動的になるほうが考えずに済むと誘いに乗るように頷き、まさかの成果に嬉々としている2人の間に挟まれるようにその場を後にしていくか。

ご案内:「スラム」から近衛 昴 さんが去りました。