2015/06/08 のログ
美澄 蘭 > 「…炎の、巨人…!?
………って」

あまりに突拍子もない言葉に目を丸くするが、その後「自分達が退治した」という言葉に我に返り、その言葉の人物の様子を見る。
…結構ぼろぼろだ。

「…私で良ければ…けが、治しましょうか?」

零に、そう申し出る。

霜月 零 > 「ん?ああ……頼めるなら頼みてーけど。自分で言うのもアレだが、かなりボロボロだぞ?」

多数の打撲、肋骨は一部折れており、体力も使い果たしている状態。

正直、応急処置でどうこうできる範囲ではないと思うのだが……

美澄 蘭 > 「………う………」

表情をわずかに引きつらせ、言葉に詰まる。
「ぼろぼろ」と自己申告するくらいなのだから、見た目以上に怪我は酷いのだろう。
正直、自信は無かった。

「…私の治癒魔術で、完全に治せるかは分かりませんけど…打撲とか、擦り傷切り傷くらいなら…」

三千歳 泪 > 「うっわー。気持ちいいくらいの壊れっぷりだ! ずいぶん手荒に扱ったみたいだけど、ここまで使ってもらえたら刀だって本望じゃないかな」
「戦うための道具が立派に持ち主を守りきったんだから。でも、お兄さんはまだこれっきりにしたくない。処分って本気で言ってる?」
「だったら私に見せたりなんかしないよ。お兄さん本当にラッキーだね。乞うご期待。まかせといて!」

ふわりと笑って、重たい鋼の刀身を検分する。機能美の塊のような姿は痛々しく歪められていた。鞄から鍛冶屋の金槌を出してすっと構える。
こつん、と最初の一打は澄みきった音とともに。持ち主が目の前にいることを忘れているような無造作無神経無遠慮加減でガンガン叩いていく。

霜月 零 > 「……頼むわ。流石に、このまま体を放置するとマズい」

セルフチェックで怪我のレベルは把握している。正直、ほんの少しでも治癒して欲しいレベルの状態だった。

「手荒っつーか……いや、そうだな。かなり荒く使う羽目になった。

……捨てる気は、ねぇよ。神棚に飾るさ」

その言葉には、深い感慨が込められている。やはり、思い入れが強いのだろう。

そして、その刀がガンガンぶっ叩かれるのを見て目を剥いた。

「って、オイ!?お前、そんなにぶっ叩いたら…!」

美澄 蘭 > 「…分かりました…それじゃあ…」

そう言うと、一旦深く深呼吸してから、零を見据える。

「かの者を癒せ…ヒーリング!」

そう唱える。
魔術が発動すれば、特別魔法の効きが悪かったりしない限り、打撲や擦り傷、切り傷はほとんど気にならないレベルで治るだろう。
…ただ、骨折までは流石に治らない。

霜月 零 > 「……すげぇもんだ」

どんどん怪我が癒える。これはまずい、と思っていた打撲も一気に治っていく。流石に骨折はどうしようもないようだが……

「助かる、十分な治癒だ」

三千歳 泪 > 「じゃあ止める? ダメダメ、お断りだよ。一度引き受けた仕事を投げ出すわけにはいかないじゃんさー」

ここには金床も窯もふいごもない。鋼が姿を変えるために必要なものの何もかもが欠けている。
叩いただけで直るなら苦労はなし、世の中の砥ぎ師全員がなかよく失職してしまうところだ。けれど、叩き直されていく。在りし日の姿へと。
それは信仰に近い思い込みがもたらした、世の理がおよばぬ奇跡。見るものが見れば気付かないはずがない。これは異能のなせる技だと。

「おっけー。直ったよ! こんなもんでどう? 元の姿は使ってた人にしかわからないから、たしかめてもらえるかな」

太刀を返す。新品のように見えるけれど、本当のところはどうかわからない。とりあえず「使える」レベルまで戻っている自信はあったけれど。

美澄 蘭 > 「…そうですか…良かったぁ、私にも出来ることあった…」

「助かる」の言葉に、安堵の笑みをこぼす。

霜月 零 > 「……ウソ、だろ?」

手元の一振りは、新品同然の姿に戻っている。寧ろ、ここに来た時より状態がいいくらいだ。

「見事な、仕事だ。そりゃアンタの異能か?」

問い掛けつつ、蘭に感謝を告げる。

「アンタはもっと自信をもっていいと思うぜ。重度打撲まで治癒できるのはかなりのもんだ、本当に助かる」

美澄 蘭 > 「………そう、なの?
保健委員としてのランクは一番下だし、さっき登録したばっかりだから、治癒魔術って普通どのくらいで使いこなせるのか、よく分からなくて…」

「自信を持っていい」の言葉には実感がないようで、戸惑いを見せる。

霜月 零 > 「まあ、本当にすげぇ奴は骨折も治せるのかもしれねーが…少なくとも、俺は随分と助かった。なんせ、俺の治癒じゃここまで治せないからな」

まあ、俺に才能がないのもあるだろうが、と繋ぎ

「少なくとも、アンタは俺を助けた。そりゃあ自信にならねーか?直接的な成果だろ?」

美澄 蘭 > 「………保健委員のランク付けって、どういう基準なのかしら?」

「魔術の理論は勉強し始めたばかりだからよく分からないのよね…」と。
どうも魔法の効力と知識がアンバランスなようだ。

「そうね…そう、なるわね」

とはいうものの、他の保健委員のいない場所で成果として報告されるには自己申告しないと難しいだろう。
…しかし、彼女にはまだその自信が無かった。

三千歳 泪 > 「異能。異能って、あのビームだしたり空飛んだりするあれ? 私が? なにそれ、おっかしいなぁ!」
「たぶん違うんじゃないかな。お兄さんも見てたでしょ。見たまんま直しただけだよ。種もしかけもございません」
「それから、いい子にしてたお兄さんにご褒美その2。お代はいらない。また使ってくれたらの話だけどさ」
「私は三千歳泪(みちとせ・るい)。壊れたモノなら何でも直す、《直し屋》さんのるいるいだ。出張可。持込みは私の工房まで!」
「そっちの保健委員ちゃんもよろしく! 君たちは怪我人を治して、私は壊れモノを直す。完璧な住み分けだね」

二人に名刺を渡した。塵もつもれば何とやらだ。

霜月 零 > 「……」

考える。ただぶっ叩くだけで刀剣が直る筈がない。が……

「ま、いいか。また頼むかもしれねー、その時は頼むわ」

深いことは考えないことにした。仕事っぷりは、信頼してもいいだろう。そう思い、名刺を受け取った。

美澄 蘭 > 「………あ、どうも………」

何か流れで名刺を渡された。あっけにとられつつ素直に受け取る。
…お願いすること、いつかあるのだろうか。

「えぇっと…美澄 蘭(みすみ らん)。保健委員以外は特になんてことも無い…1年生よ。

………普通は、叩いただけじゃ武器って直らない気がするけど…」

もっともな疑問を、一通りの会話の流れの後で、ぽつりと。

霜月 零 > 「あー、そうだな。俺は霜月 零(しもつき れい)だ。二人とも、助かった。改めて礼を言うぜ」

名乗り、頭を下げた。

三千歳 泪 > 「ランランにレイレイ。パンダか!!」
「あ、一年生同士だね。そろそろこっちの暮らしには慣れてきた? まだまだ全然? 私はどっちかなー」
「いいよ、勝手にしたことだから。レイレイのほうは先輩っぽい雰囲気だけど、あってる? 意外に私たちと同じ一年生だったりして」

だいぶ慣れてきた気がする。けれど現状は根無し草に近い。大樹の陰に寄るかどうかは私自身が決めることだ。

霜月 零 > 「あー、俺は一年だぞ?最近こっちに来たばっかだ。まだまだ不慣れだな」

気だるげにボヤく。実際、ここらへんの地理なんでほぼわからない。

美澄 蘭 > 「霜月さんね…私の方こそ、力になれて良かったわ」

零にはそう言ってにっこりと笑み返すが、泪の「パンダか!」には

「………音読みでカナ2文字になる名前なら、繰り返せば大体そうなるんじゃ………」

と苦笑するが、この場が全員1年生だと分かれば

「…あ、泪さんも霜月さんも同級生なのね…
………霜月君って、呼んでも良い?」

と、早速呼称の修正を申し出てみたり。

「私も、寮の抽選に漏れちゃって色々大変なのよね…自炊する余裕もあんまり無くなってきちゃったし。
心配してくれる先生がいてくれたから、大分気は楽になったけど。」

霜月 零 > 「あー、好きに呼んでくれて構わんよ。美澄に、三千歳だな。覚えとくぜ」

小さく笑う。なんだか、先程までのドタバタが嘘だったのようだ。

三千歳 泪 > タブレットにアラートが表示され、次の仕事が待っていることを告げる。油を売りすぎたか。

「お、言ったね? レイレイパイセンちーっすー!…って、ふさげてる場合じゃなかった。もう行かないと」
「霜月君の案内、お願いしても大丈夫かな。入院が必要かどうかわからないけど、君なら役に立てるはずだから」

霜月 零 > 少しは縛っといた方がよかったか、と苦笑しつつ、忙しそうなので駆けていくのを見送る。

「ああ、助かった。今度から、整備はアンタに優先的に頼むことにするよ」

恐らく、これが一番の謝意になるだろうと考えて。

美澄 蘭 > 「泪さん、お仕事頑張ってね。
…えぇっと、確か医療施設は」

念のため、スマホで位置を確認している。大丈夫か、新米保健委員。

「…うん、大丈夫。」

そして、零の方に向き直り、

「私、治癒魔術が少し使えるだけだから、これ以上の怪我はちょっと看られないの。
…念のため、本格的な検査も受けてもらえる?」

医療施設はあっちだから、と、進むべき方向を指差しつつ。

霜月 零 > 「ああ、分かった…おかげで、歩く程度の体力は戻ったしな」

よいしょ、と立ち上がり、ゆっくりと歩き出す。

「まあ、多分骨折位なもんだが…見てもらった方がいいな」

三千歳 泪 > 「小さな修繕でもウェルカム! 次から大ダメージを受けるたび私の顔を思い出すといいよ。でも無茶はほどほどにね」
「ランランはランランのままでいいかな。かわいいし。じゃあまた、よろしくねー」

二人に手を振ってその場を後にした。

ご案内:「研究施設群」から三千歳 泪さんが去りました。
美澄 蘭 > 「………ら、ランラン………」

あまりにファンシーなニックネームが命名されて、ちょっと呆然。
…が、零が移動することを示唆すると、

「…骨折って、自然に治そうとしたら一番時間がかかるじゃない…!
…とりあえず、辛かったら言ってね。多少和らげるくらいは…出来ると、思うから…」

慌てて先導し始める。
語尾が何か自信なさげだが、とりあえず付き添って医療施設に到着するまで見届けるつもりのようだ。

霜月 零 > 「肋骨や鎖骨ばかりだから、まあ何とかなるさ」

よろよろ、と歩き出す。

歩きながら

「…何もかも、すまねぇな」

ぽつり、と礼を言った。

美澄 蘭 > 「…肋骨でも、普通は安静よ?」

男女の体格差はあるが、歩く速度は普通にしていれば蘭の方が圧倒的に速い。
…だから、零に歩く速さを合わせる。

「…良いの、仕事だから。
…とりあえず、駅まで歩いたら、後は電車で学園地区まですぐだから…少し、我慢してね」

完全に治癒させてあげられない…力不足に若干の自己嫌悪を覚えながら、気遣わしげに声をかけた。

霜月 零 > 「わかった…助かる」

繰り返し礼を言う。仕事とはいえ、面倒極まる状態の自分を、親身に助けてくれているのだ。これに礼を言わず何に言うのだろうか。

「アンタ…保険委員は確かに天職かもな」

美澄 蘭 > 「…そう、なのかしら…
ただ、困っている人を放っておくのが、嫌なだけなんだけど…」

「天職」と言われれば、少し戸惑ったように表情が消える。

(…でも、考えておこう)

「…辛かったら、正直に言ってね?
私に出来ることは、もうあんまりないけど…」

何か無理しそうに見えたので、念のため釘を刺す。真顔で。

霜月 零 > 「はは、そういうやつが…困ってるやつが放っとけないって言うお人よしが、人助けには向いてんだよ」

そういって笑う。この優しさは、報われて欲しいと心から思った。

……どうか、自分のように才能の壁に、当たらないように。

そう願いつつ、真顔で釘を刺されるとバツが悪そうにボヤく。

「あ、あー……わりぃ、指にヒビ入ってるっぽい」

気力で動かしていたが、これがかなり痛かったりするのだ。

美澄 蘭 > 「………霜月君は、向いてないの?
怪我してるのに私のことばっかり気にしてる」

今までとは違う方向性の真顔で、首を傾げる。

「………」

「ヒビ」の申告には、表情が固まる。
骨まで治せる気はしないからだ。
…それでも、零の手…指に意識を集中させて。

「…かの者の傷を癒せ…ヒーリング」

痛みだけは、随分和らぐだろう。
実際のところ治せてはいないので、単なる時間稼ぎなのだが。

霜月 零 > 「はっは、俺には無理さ。俺はこう、雑だからなぁ」

大雑把な医者とか、誰も罹りたくねえだろ?と笑う。

「……助かる。ある程度マシになった」

骨自体の接合は出来ていないが、痛覚が和らいでいる。

上位の剣客は、自分の痛覚を呼吸法などでコントロール出来るというが、自分はそこまでではない。

痛覚が和らぐだけでも、十二分に助けになっている。

美澄 蘭 > 「………私もまだ、細かい治療のことは、全然分からないから…」

最初のは大雑把に治癒魔術をかけただけ、と。
そして、だからこれから頑張って勉強しないと、とも付け加えた。

「…そう?なら良かった…駅まで、大丈夫そう?」

霜月 零 > 「ああ、大丈夫だ。体力的にも、なんとかなるだろ」

しっかりとした足取りで歩いていく。速度は遅いが、しっかりと。

「まあ、俺は性格がそもそも雑なんでな。そっからどーにかしねぇと、危なっかしくて他人の治療とか出来ねぇよ」

ははは、と笑う。それに……自分は、剣士。

剣士は、傷つける者。医者とは、真逆の存在だ。

美澄 蘭 > 「………不器用だったり、大雑把だったりするお医者さんは…ちょっと、困るかも。」

真に受けて頷いた。頷いてしまった。真顔で。
とりあえず、研究区の、一番近い駅まで歩いていく。

霜月 零 > 「だろ?だから俺に医者は無理なんだよ」

くつくつと笑いながら、駅に到着する。時間はかかったが、話しながらだったためか、それほど疲労は感じなかった。

「で、この駅から、治療施設に行けばいいんだな?」

美澄 蘭 > 「ええ…学園地区の2番目の駅の、すぐ傍に医療施設があるから」

とりあえずはそこで検査ね、と頷く。

「じゃあ、行きましょう?」

真顔である。
医療施設まで、きっちりついていくつもりだ。

霜月 零 > 「あー……」

これ以上迷惑をかけるのはどうか、とも思ったが……多分、大丈夫だと言ってもこの少女は聞くまい。直感がそう言っている。

「……わかった、案内頼むわ」

故に、素直に好意に甘える事にした。

美澄 蘭 > 大丈夫だと言われても聞かなかっただろう。
治癒する立場の自分をやたら気遣う姿勢から、蘭は零のことを「放っておいたら無理する人間だ」と強く感じていた。完全に自分のことを棚に上げている。

「ええ、分かったわ。
とりあえず、研究棟の路線だと…ホームはあっちね」

駅の中の進行方向もいちいち確認しつつ、零と歩く速度を合わせながら、半歩前くらいの感じで歩いている。

霜月 零 > 「OK,そっちだな」

痛みを堪えながらついていく。

何というか…相手がこちらを放っておけないように、こちらも彼女を放っておけないのだ。

…おそらく、その自信のない姿に見覚えがあるから。

…おそらく、その自信のない姿の果ての一つに、心当たりがあるから。

そうならないでほしいと、切に願う。

そんなことを思いながら、半歩前を歩く少女にしっかりとついていく。

美澄 蘭 > そうこうしているうちに、医療施設についた。
学園地区に相応しい、近未来的な建物だ。

「…霜月君が治療を受ける本人だし、一緒に窓口で事情を話しましょう」

そうして、窓口の方へ。
保健委員の身分を証明した後、
研究区での事故の情報を得て研究区に向かい、事故の当事者である零を発見したこと。
治癒魔術は施したが、骨折の治癒は出来ていないこと。
自分は医学的処置の能力が無く、他の部分でダメージがあるかどうかは分からないので詳しい検査を、出来れば優先して受けさせたいことを説明する。

「研究区の事故」の言葉に、受付の表情が強張った。

霜月 零 > 「……」

強張った表情を見て、目を細める。

これは……どっちだ?何かを知っているか、単に厄介扱いされているか。

美澄 蘭 > 受付によると、
『「研究区の事故」は『炎の巨人』事件として広報部及び式典委員会により報告されており、関係者は、関係の程度によるが精密な検査と事情聴取が必要なため、特別治療室に通されることになっている』
ということだった。
医療事務の他の人員が立つ。どうやら、特別治療室への先導、ということらしい。

「………」

心配そうに、零の方を見つめた。

霜月 零 > 「あー……」

靉靆としてボヤく。なんだか、嫌な予感がする。

「……とにかく、助かった。ついでだ、連絡先渡しとくぜ」

少し考えた後、その場でメモ用紙をちぎり、さらさらと連絡先を記載して蘭に渡す。

その中には、連絡先と『この紙は、俺が念じれば式神になる。マズそうな時は起動するから、その場合風紀か信頼出来るツテに連絡してほしい』と書いてあった。

「つーわけで、またな。今度しっかり礼をさせてくれや」

敢えて笑顔で、そういった。

美澄 蘭 > 「…え、えぇっと…」

とりあえず、こちらもブリーフケースからノートを取り出して端っこをちぎると、メールアドレスと電話番号だけ書いて手渡す。慌てているので、ちょっとだけ字が崩れているかもしれない。
…そして、連絡先の他に書かれたメッセージに、はっと目を見開く。
…が、数瞬の後には、「あえて」笑顔で振る舞う零に対し、

「仕事だから、良いの。…早くけが治してね」

こちらも、少しぎこちないながらも、穏やかに微笑んでみせるのだった。

霜月 零 > 「おう、確かに受け取ったぜ」

これで、退院した後で連絡できるな。と笑って。

「それじゃ、またな。お前はもちっと、自信持てよ」

笑顔で、そのまま特別治療室への先導に従って歩いて行った。

美澄 蘭 > 「…霜月君もね!」

先導に従って歩いていく零の背中に、ちょっとだけ声を張った。

霜月 零 > 無言で、背を向けたままひらひらと手を振る。

そして、そのまま施設の奥へと消えていった……

美澄 蘭 > 「………」

零の背中が、消えるまで見守る。
零の姿が見えなくなった後、その医療施設を後にしようとするが…出口を抜ける前にもう一度、零が消えた方向を心配そうに振り返った。

ご案内:「研究施設群」から美澄 蘭さんが去りました。
ご案内:「研究施設群」から霜月 零さんが去りました。