2015/06/29 のログ
ご案内:「研究施設群」に白騎士さんが現れました。
白騎士 > (頑丈なコンクリートと鉄板により補強された研究施設の奥。物理魔術あらゆる防備を考慮された建物の中心に設けられた施設にひとつの甲冑がつながれていた。拘束を意味する魔法陣に取り囲まれ、強化合金の柵に封じ込められた哀れな人形。研究者たちは今まさに甲冑を制御しているプログラムへ強引に割り込もうとしていた)
白騎士 > (物理的に接続する部位を持たぬそれにアクセスするには魔術により強引に制御に割り込むほかにないと研究者たちは判断したのだろう。魔法陣が展開。各所データをモニタリングすべく機器類が電熱を帯びる。
 研究主任の見つめる画面の中で甲冑の制御プログラムの一端が明らかとなったのが示された。白騎士のカメラアイが青色に点滅する。)

白騎士 > 【侵攻術式『Χάρων』 外部制御プログラム侵攻中】

(モニタの表示に写りこむデータはすべて良好だった。
 各地で暴れまわる騎士を捕獲できたのは実に幸運だったと男は考えていた。未知の技術で構築された存在が迷い込むことなどこの土地ではよくある。無傷で捕獲し研究できるとなるともはや運がよいで片付けられない。
 冥府の河の渡し舟の名を持つプログラムが境界線を越えて内側へと侵攻していく。
 侵攻率の表示が100パーセントにまで接近していく。
 ファイアーウォール突破。
 「■■! 侵攻率が!」
 助手の声に振り返る。ファイアーウォールらしきプログラムを突破してほっと胸を撫で下ろしたはずだったというのに。プログラムの侵攻率が下がり続けていく。
 騎士のカメラアイに紅い光が宿った。
 システムダウン。それどころか、モニターを制御するOSが強引に展開させられ書き換えられていく。物理的接触などないはずというのに)

【再起動確認  排除を実行する】

(騎士が拘束されているはずの手を振るうや、施設の電源が落ちた。)

白騎士 > (モニタが一斉にシャットアウト。設計限界を超える電圧が生じ施設各所の設備が次々とダウンしていく。魔法陣を支えるシステムはそれ自体が逆に侵攻を受け捕縛を維持できず破壊された。騎士が手を伸ばす。別の施設にて保管されていたはずの白い剣があろうことか壁を突き破り手に収まった。立ちすくむ研究員一人を頭上から股間にかけて一閃。死体を投げ捨てて、アーマー各所から白い蒸気を吐く。一斉に施設の扉が次々閉まっていくと鍵をかけた)
白騎士 > (悲鳴。一人どころではない。皆殺しだった。
 戦闘と呼べるような戦いなどなく一方的な殺戮が繰り広げられただけだった。
 やがて建物は火に包まれた。
 大勢の死体が転がる中、研究対象として捕縛されていた甲冑一体が消えうせていた)

ご案内:「研究施設群」から白騎士さんが去りました。