2015/07/23 のログ
ダリウス > 「にしても…」
カップを口元へ運び、苦笑を浮かべて

「(直情的というのはある種の美徳ではありますけれどね。
 別に僕は氷架に用があって此処に来たわけではありませんよ、来島くん)」

ギシ、スプリングの弱った椅子が音を立てる

そう、用があるとすれば…この異能学園都市そのものだ

ダリウス > こうやって特室ごと此処に異動してきたのもちゃんと理由がある
どこかに配属という形をとれば行動が制限されていまうからだ
それに、同士は多い方がいい

タタン、再びキーボードを叩く

モニタに映しだされたのは、常世学園中ありとあらゆるエリアのリアルタイム映像だ

島内の案内を受ける、という名目であちこちに仕掛けさせてもらった
感づく者がいれば足はつくかもしれないが、弁明も言い訳もいくらでも用意できる、問題はない
組織毎異動というのは便利である
切れる尻尾も数が多いに越したことはない

穏やかな微笑みを浮かべながら、携帯電話を手にとって

「もしもし、えぇ僕です。
 えぇ、例の件…差し当たっては、ただひたすら異能者のデータが必要ですね。
 多ければ多いほど良い。学園のデータベースは話になりませんよ。分析が甘すぎます
 …えぇ、そうですね。金で都合をつけられる相手ならなお良しということで」

ダリウス > 「ある程度のリストアップはこちらでしますよ。
 そうですね、言葉は悪いですが強い力を持った馬鹿、それが一番使いやすい。
 この島には落第街と呼ばれるところがあるようです。僕も今度行ってみようかと、えぇ」

やりとりをしながら、手元のメモになにかを書き込んでゆく

「次点としては能力も頭も弱い人間。
 大丈夫です、異能は変質するものですから、それに…研究区に面白いデータも残っていましたので。
 はは、いえいえ…この島の公安組織がやらかした話ですよ。
 ラストステージに至る為に手段を選んでいるようでは…はは、所詮子供は子供ということですかね。
 では、そういうことで」

ピッ
携帯電話を懐にしまい、再びコーヒーを口に運ぶ

ダリウス > 「うん、やはりキリマンブレンドが一番口に合います」

にっこり微笑んでカップを戻す

「さて…それでは少し出かける準備でもしますか。
 研究室に缶詰とはいかないのが、昨今の研究者の辛いところですねぇ」

椅子から立ち上がり、カップを流し台へ置く
ハンガーにかけてあった白衣をばさりと羽織って、研究室から出て行くのだった

ご案内:「異能研究特室」からダリウスさんが去りました。
ご案内:「生命科学研究所」に久藤 嵯督さんが現れました。
久藤 嵯督 > 「……それじゃあ、どうも」

研究員に挨拶をして、部屋から通路に出て行く。
疑って掛かっていけばいつものように結果を言い渡されただけ。
どうやら本当に”あの電話”とは無関係らしい。

ほっと胸を撫で下ろすのもつかの間、すぐさま『糸』の探知に意識を戻す。
あの研究員が無関係だとしても、その関係者がどこに潜んでいるかもわからない。
大胆かつ慎重に進んでいくべきだろう。

久藤 嵯督 > この研究所の隠し部屋は全て把握している。
警備員に見つからないようにその各所を回ってみるが、どれも『無形計画』の終了と共に破棄された時のままだ。
最近使われた痕跡も無い。

こことは別の研究所に潜伏しているのだろうか。
当分、その線で探った方がいいかもしれない。

無害だとわかった研究所でも、決して警戒は解かない。
喉が渇いたので、休憩所の自販機で何か飲み物を買うことにした。

久藤 嵯督 > ―――残念、こっちの自販機も旧式。カードが使えないヤツだ。
しかしこの久藤嵯督、轍を踏むような男ではない。

なんと今回は、500円玉を持ってきているのだ!
これで旧式が相手でも、ジュースの一本や二本など容易く買えてしまう。
これが、人類の叡智・硬貨の勝利だッ―――!

久藤 嵯督 > .



               ―――自販機のお釣りが、全て切れていた。







                          .

久藤 嵯督 > 「グハァ…!」

心の中で吐血する。
勝利を確信したとき、人は敗北しているものだとはよく言う。
だがしかし……これはあんまりなのではないのか?
明らかに管理不行き届きだ。俺は悪くない。
しかし……飲み物を買えなかったという事実は覆せない。
誰が悪くたって、久藤嵯督はここで干からびていくことに変わりは無いのだ。

久藤 嵯督 > 乾ききった久藤嵯督は、帰り道にようやくカードの使える自販機を見つけて水分補給をしましたとさ。
めでたしめでたし。

ご案内:「生命科学研究所」から久藤 嵯督さんが去りました。
ご案内:「地下研究施設格納庫兼整備室」にハイドレンジアさんが現れました。
ハイドレンジア > (とある研究施設――あるいは、アジトにて)
ハイドレンジア > (シリンダーの中に浮かんでいた。
 各所メンテナンス用のコネクターにコードをつながれた状態でぼんやり青く光るシリンダーの中で眠りについている。
 口は僅かに呼吸するかのように開閉を繰り返している。
 培養液の中につけこまれているようにも見えるだろうが、全て純水である。体内に格納された永久動力であるE炉は純水を動力源としている。純水の中でこそ最大効率の出力を得ることができるのだ。
 夏服も、パラダイムシフトの衣服も身に着けていない。
 胸と腰のまわりを隠す布がある程度であった。
 すやすやと眠りこける。アマナという人格を保つために必要な作業だった。
 損傷していた箇所は映像を早回しにするが如く着々と修復されていく。)

「………」

(静かな室内。
 照明は最低限度)

ご案内:「地下研究施設格納庫兼整備室」にシェムハザさんが現れました。
ハイドレンジア > (瞳が開いた。
 覚醒直後で人格がうまく制御できていないのか視線が定まっていない。
 やや間を置いて手で口をおさえて大あくびをした)

「ふぁ~~~……あ……」

(口の中を見せるのははしたないことだ――と、誰かに教わった気がする。
 思い出せなかった)

シェムハザ > ……ふふ、可愛い

【あのあと何処かで損傷して帰ってきたアマナを専用設備に置いて、そろそろ目覚める時間である
その様子を面白そうに眺めていた

ハイドレンジアに使われている技術は数段進んだものであり、非常に役立っているし
何よりアマナ自身が機械として妹/弟として可愛いのだ

壱耶とはまた違った可愛さであり、愛でる理由に事欠かない
書き換えてそうした機体ではあるが、別にそうでなくても可愛いし真実はどうでも良かった
とにかく可愛いだけで十分だ】

くすくす、おはよう……アマナ
どう、設備の使い勝手は?

【強化ガラス越しに優しく笑顔で語りかけてやる
安心させるような視線】

ハイドレンジア > (データリンクは健在である。
 ゆえに接近してくることは分かっていたが、眠っていては反応できない。
 愛すべき対象が目の前にいる。
 よりによって自分は半裸で、シリンダーの中に浮かんでいる。認識するや否や顔を赤らめて体を丸めてボールのような姿勢をとった。こうすれば、胸元や腰周りは見えない。
 丸みを帯びた臀部が垣間見えることを除いて)

「う、うん! すっごくいいよ! ……今出るね。
 見ちゃ駄目……です」

(何度も念を押してシリンダーの水を抜くために外部装置にアクセスした。
 純水が排出されシリンダーが下部へと吸い込まれる。
 あらかじめ用意されたタオルで体を隠しながら姉のもとへ)

シェムハザ > 【実際、シェムハザがやったことといえば、メモリを書き換えた以外は
ハイドレンジアを補助し、可愛がり、設備を与えている
もっとも、その分フィードバックも受けているが、それはそれで設備には必要な技術だし、拠点は必要だろう

シェムハザには利用という概念はない
プロジェクトは正しくて当然なので、あとは身内を愛でているだけなのだ
様々なことはすべて計算づくだが、彼女にその意識はなかった

ただただ可愛い彼らとともに異能を安全範囲内に落とす
それを命令された人形でしか無いのだ】

……ふふ、今更?

【リンクしている上にそもそも設計図から何からデータはあるのだ、今更ではある
が、壱耶もアマナもこうした態度を取る
そうした機械らしいいじらしさみたいなものはやはり可愛い
機械はもともと何らかの設定がなければそんなことは理解しないのだから

……フェチらしい認識でそういった行動を愛でる】

コレでとりあえず復旧といったところかしら?
ふふ……綺麗で羨ましい

【肌の組成は違っているため、ハイドレンジアのほうが生っぽい
感触が違うわけでもないのだが、構造的に、だ

それだけでもシェムハザはアマナが可愛い
わざとからかうようにその肌に触れた

服は、ハイドレンジアが欲しがっていたものが用意されている】

ハイドレンジア > (利用するつもりがないにしても利用していることには変わらない。
 しかし利用されているはずの側にもその意識が無い。
 ごく当たり前のように姉を愛する妹/弟としてあろうとする。記憶がそうさせるのだ。パラダイムシフトによって作られた共通点があったからこそかもしれない。
 タオルですっぽり頭を覆っている。布地の隙間からシェムハザを見つめる頬は血の気を強く宿していた。赤い髪の毛と相成ってまっかっか。
 ごしごし乱暴に髪の毛を拭く。)

「……うん。もう飛べるよ。いまだったら神様だって倒せる気がする」

(対戦した人物を思い浮かべつつ己の状態について語る。
 損傷箇所はほぼ修復されている。全力で戦闘することも叶う。飛ぶ、放つ、殴る。全て通常通りに出力できる。
 ぴたりと触れられると猫が背中を擦られたかのように震えた。
 ぞくぞくとした感覚が背中から腰に流れ吐息が熱くなる。ぐっとこらえて、その手を握るだけで済ませた。感情が爆発してしまいそうだった。かろうじて理性が勝利を収めた。)

「……っ」
( タオルに顔を半分埋めたまま、施設中央の机へと歩いていく。
 求めたのは、ようは姉のような格好がいい、である。
 シェムハザに似た制服姿がそろっているだろうが、背中の放熱板を妨げないようになっていたり、太腿の兵装が邪魔無く露出できるようになっていたりするだろう。
 ようは露出の強めの制服になるのだが、プラスでコートもある。
 姉のような格好をしたい。すぐ戦えるように。恥ずかしくないように。矛盾した注文をかなえるにはそうするしかなかった。
 服を着込む。下着ははたして女性用か男性用か。
 コートを羽織ってくるりとまわってみせた)

「似合う……?」

シェムハザ > 【ハイドレンジアは可愛い
シェムハザにはそれで十分だ

プロジェクトに引き込んだとか、メモリを書き換えたとか、そういったことは彼女には些細な事だ
リンクができていること、アマナを愛でられること、隅々までチェックできること
そのためにセルリーダー権限を与えたし、活動も自由だ

もともとこのプロジェクトは自由度が高い
利用という意味では利用している状態だが、互いにメリットが大きいのも事実である

それに、もしハイドレンジアが未来で作られたというのであれば、遠縁ではあっても
共通の組織として接点がある、もともとそれほど嘘でもないのだ】

そう、良かったわ……?

ふふ、すごくよく似合うわ
少しデザインは変えて動きやすくしておいたしそのほうが似合うでしょうし
私より女ウケするんじゃないかしらね?

【甘えたければ甘えていい
シェムハザはむしろそうされたほうが嬉しいのだから
そういった点を含め、アマナの自由にさせるだろう

……もっとも、放っておいてもシェムハザはアマナを愛でるのだが
だから、はしゃぐアマナを抱き寄せ頭を優しくなでた】

ハイドレンジア > (些細な事柄はアマナという人格にとってどうでもよかった。
 本来の指令を送ってくるであろう存在は遠い別の世界にある。
 今は指令を送ってくれる存在が隣にいて、とてもいとおしいというだけで十分なのだ。
 組織としての視線から見れば戦力が増えて、とても懐いている状況。誰も損はしていない。別の世界のハイドレンジアの製造元を除けばだが。

 自分でお披露目しておいて恥ずかしくてたまらないらしく、コートでがっちり体を隠そうとしている。当分の間コートは着続けるだろう。なんのための服だかわからない。
 アマナという人格は愛に飢えている。過去そういった人生を歩んできたことに由来する性質である。
 飢えるものが、飢える対象を与えられたらどうなるかは明白なのだ。
 おずおずと笑みを浮かべて頷く)

「もてても仕方ないよ。興味ないもん」

(真実か嘘か。強がりを言っているように胸を張ってみせる。
 抱き寄せられるといよいよ理性も限界だ。自分から抱きついて強く体を寄せていくのだ。甘いとろんとした香りに包まれて目じりがさがっていく。
 姉、あるいは弟としての感情と、別の強い感情が混ざり合っており、
 もはや形容しがたい感情になっている。
 執念や妄執の類に近いかもしれない。
 頭を撫でられると姉たるシェムハザの顔を覗き込んで催促をしよう。)

「もっと、もっと撫でて……ください」

(時折丁寧な言葉遣いになるのは尊敬していることの証か。
 撫でてもらえれば喉を撫でられる猫のように楽しんでいくだろう。
 撫でられるだけで心臓がはちきれんばかりに早鐘を打つ。)