2015/07/24 のログ
■シェムハザ > 【髪も肌も感触も、それだけでシェムハザはしびれるような可愛さがある
材質だけでぞくぞくするこの猫ならではである
ケーブルに巻きつかれただけで失神しかけたのは伊達ではない
自身が機械だと知ったらそれだけで達してしまうんじゃないだろうか
それが妹/弟であり、リンク相手であり、仲間となれば表層意識ではないAIレベルでも面倒をみたくなる
ハイドレンジアの感情的ケアをすることは非常に意味があることなのだ】
くすくす……でも私だって、こんなに惹かれてるのよ?
【請われるままに優しく撫でる
髪を漉き、指を通し、絡ませ、その髪に唇を這わせ頬で感触を確かめる……愛おしい
顔を向けてくるなら、その喉に指をなぞらせつつ、甘くなぶっていく】
■ハイドレンジア > (この人が機械なのか? 人間なのか?
アマナは理解している。相手の情報を読み取ることで正体を看破することは容易である。けれど、どうでもいいのだ。相手が機械だろうが人形だろうが。伝えたところで意味の無いことだから。
傷ついた心を無理矢理戦士に仕立てたようなアマナという存在は実に脆かった。
癒しとしての対象であるシェムハザはまさに半身に近かった。)
「う……あ……姉さまぁ……」
(ものも言えない。
髪を梳かれ、愛でられている。腰にビリビリとした電気信号にも似た感触が波状に伝わっていく。立っていられない。相手の足に縋りつくように、自分の足を絡ませる。
喉元を食む柔い唇のあたたかさに思わず赤い舌を覗かせて物欲しそうにチロリと宙を舐めた。)
「ぅー 壊れる……だめ……だめだよぉ」
(ぶるぶると頭を振り、身を仰け反らせる。
立っていられない。するりと腕の中を抜けると、相手の足元に跪く。足にすがり付いて上目で見つめる。
吐息は熱く、目元は潤んでいた)
■シェムハザ > ……壊れる?
くすくす……いいじゃない、壊れたって……何度でも直せばいいわ?
だって、あなたは優秀な機械で部下でリンク相手で私の妹で弟だもの
部品の一つ一つまで可愛がりたいに決まってるじゃない
安心して縋ればいいの……
【シェムハザは機械だがそれを理解しない
リンク先のハイドレンジアからすればそれはすでに理解されてしまっているだろう
彼女はリンクを異能だと勘違いしているのだから
だが、シェムハザが与える感触や愛情は紛れも無く彼女の素であり本心だ
それだからアマナはコレほど籠絡されてしまうのかもしれない
籠絡というよりは陥落、もしくは受け入れてしまっているのかもしれない
それ程に現状、シェムハザは優しかったし与えてくれる
シェムハザはそういう機械として非常に優秀だった
……だから】
……やめちゃう?
それとも、壊れるまで踏み込む?
【そして、アマナの耳元に唇が触れそうなほど顔を寄せ囁く】
……アマナが望むとおりにしていいのよ?
【そして近づけばわかるが……シェムハザも上気していた
ハイドレンジアがこんな態度をさらけ出せば、冷静に見えてもシェムハザが何も感じないわけはないのだ
……それをわざと、リンクから隠して伝えた】
■ハイドレンジア > 「うん……そう。そう、だね……何度でも壊して直して壊して直して……」
(そうだ。
自分は所詮機械なのだ。
壊れても直せばいい。壊れることで役に立てるならば、
壊れることを恐れる必要なんて無い。
ふと浮かんだ考えを根幹が否定する。
危険すぎると。)
(こわれる。
ハードの破壊か、ソフトの破壊か、いずれにしても壊れるということは機械にとって致命的である。だが人間の脳が損傷した場合不可逆であるが、機械にとってデータを抽出して別の頭脳に入れることで戻ってこられる。壊れることは機械にとって当然であり、必然であり、アマナにとってもはや破壊以外の意味合いを持っている。
こわれてもいいのだろうか。
アマナのAIの根幹を成す本能は否定する。
ロボット三原則を一部改定した条文が脳裏で輝いている。
自己を守らなければならない。
だが、守るべき対象のためなら、こわれてもいい。心から思う。
ならば、こわれるべきでは?
考えは螺旋を描きついにはクエスチョンマークを彩った。
リンクの切断。相手の感情や考えが読めない。だから、推測するしかない。
アマナはゆっくりと頷いた。
己の至近距離、すぐ横にある顔に向かって頬を摺り寄せながら。
まるで主人に擦り寄る猫のように)
「僕をこわして、ねえさま」
(目の奥に爛々と光を宿し懇願するのだ。
壊されてもいい。
壊してくれる方がうれしいのですと。
静謐な室内。かすかな電子音だけが二人を包み込んでいた)
■シェムハザ > ふふ……いい子ね、アマナ?
壊れることも、直すことも、エラーもノイズも全部可愛がってあげる
【リンクが復帰する
無論、シェムハザもそれを望んでいる
シェムハザが唯一気づかないこととしては……もしそれをやれば自身も壊れるということだったが
すでに彼女たちは施設のシステムにそういった部分を預けてある
だから、機能停止しようと破損しようと狂おうと暴走しようとどうしようと
それは決められた範囲内の遊びでありテストなのだ
AIたちが判断することはすべて実験であり問題ない
だから、シェムハザは、自身がどういった存在であるかも関係なく
ハイドレンジアに、アマナに、セルリーダーに、道具に、機械に、恋人に、妹に、弟に、唇を重ねた。
……それだけで、互いに狂ったようにあふれんばかりの感情と歓喜、何かを受け入れてしまったその先が流れこんだ】
■ハイドレンジア > (そうして二人の姿は監視カメラから消えうせた。
研究施設のさらに奥。
誰も見ていない場所へ)
ご案内:「地下研究施設格納庫兼整備室」からシェムハザさんが去りました。
ご案内:「地下研究施設格納庫兼整備室」からハイドレンジアさんが去りました。